Mew info「はじめに読んでね」より引用。
Mew とは、テキスト・メールやマルチメディア・メール(MIME)、ニュース、セキュリティ機能(PGP、SSH、SSL)を便利に利用するためのユーザインターフェイスです。
Mew は 「Messaging in the Emacs World」 の略です。 先頭の M は大文字で表記し、「みゅう」と読みます。M で始まるかわいらしい単語を選んだ結果 Mew になりました。 決して漫画の題名や某アイドルの歌、あるいは、関西の会社に因んでいるわけではありません。:p
Mew バージョン 3.1 の特長を以下に示します。
茶色い方が kiki、黒い方が jiji です。
Mew をインストールする前に,まずお使いの Emacs のバージョンを確認してください。 Mew は以下のバージョンの Emacs をサポートしています。
Windows環境の場合は,Mew on Win32 Project(http://www.mew.org/Win32/index.html)に簡単にインストールすることができるパッケージが用意されていますので,そちらをご覧ください。
Mewの正式パッケージは ftp://ftp.mew.org/pub/Mew/mew-current.tar.gz にあります。 いくつかのサイトにミラーされていますので,関連リンク集にあるミラーサイトの項目を参照して,より近いサイトから入手することをお勧めします。
また,開発の最前線(アルファパッケージ)を追いかけたい冒険者のために,匿名 CVS を利用して最新のソースを入手する方法もあります。 その方法については「Mew の最新版を追いかける(anoncvs)」を参照してください。 (2010-01-05: 管理がcvsからgitに移行しました。リポジトリはhttp://github.com/kazu-yamamoto/Mew.git )
正式パッケージ | ひととおりの機能拡張や仕様変更が終わり,安定したところで正式版としてリリースされるパッケージです。 ftp://ftp.mew.org/pub/Mew/release/に置かれます。 正式パッケージでは,これ以上機能の追加や仕様の変更は行われません。 ただし,安定化をはかるために mew-W.XX-W.XX.Y.patch,mew-W.XX.Y-W.XX.Z.patch という形でパッチが提供されることがあります。 |
プレリリースパッケージ | 正式パッケージとしてリリースされる一歩手前のパッケージです。 mew-X.YY.ZpreWW.tar.gzという名前で ftp://ftp.mew.org/pub/Mew/beta/ に置かれます。 プレリリースパッケージがリリースされた後に不具合の報告がなければ,正式パッケージとしてリリースされます。 |
ベータパッケージ | 最新版としてリリースされるパッケージです。 mew-X.YY.ZbWW.tar.gz という名前で ftp://ftp.mew.org/pub/Mew/beta/ に置かれます。 新たな機能の追加や,従来から提供されている機能の仕様変更や拡張など,Mewをよりよくするためにいろいろな試みがなされます。 ベータパッケージを利用する場合は,Mew-dist メーリングリストに加入して,常に最新の情報を得るようにしてください。 メーリングリストへの参加方法は「メーリングリストについて」を参照してください。 |
ここでは,正式パッケージ(mew-3.3.tar.gz)が ~/tmp に置かれているという前提で話を進めていきます。
% cd ~/tmp % tar zxvf mew-3.3.tar.gz % cd mew-3.3
prefix | インストールで利用する各種ディレクトリの基点になります。 デフォルトは /usr/local です。 |
infodir | Info をインストールするディレクトリです。 デフォルトは $(prefix)/info(/usr/local/info) です。 |
EMACS | Emacs を起動するときのコマンド名を指定します。 デフォルトは emacsです。 |
elispdir | Mewをインストールするディレクトリを指定します。 デフォルトは $(prefix)/share/emacs/site-lisp/mew(/usr/local/share/emacs/site-lisp/mew) です。※複数のバージョン・種類のEmacsでMewを使いたい場合、各Emacsごとにelispdirを分ける必要があります(.elcファイルに互換性が無いため)。 |
etcdir | Mewが利用するアイコンをインストールするディレクトリです。 デフォルトは |
% make※いくつか警告が表示されることがありますが,無視してください。
% make info % make jinfo
% su # make install # make install-jinfo
~/.emacs
(autoload 'mew "mew" nil t) (autoload 'mew-send "mew" nil t) (if (boundp 'read-mail-command) (setq read-mail-command 'mew)) (autoload 'mew-user-agent-compose "mew" nil t) (if (boundp 'mail-user-agent) (setq mail-user-agent 'mew-user-agent)) (if (fboundp 'define-mail-user-agent) (define-mail-user-agent 'mew-user-agent 'mew-user-agent-compose 'mew-draft-send-message 'mew-draft-kill 'mew-send-hook))
~/.mew.el
例えば,次のような構成の場合,
メールアドレス: bar@foo.com メールサーバ: mail.foo.com メールサーバのアカウント:bar 接続方式: POP POPサーバ: pop.foo.com POPサーバのアカウント: barbar以下のように設定します。
;;; メールアドレスの @ より前(ユーザ名)を指定する。 (setq mew-user "bar") ;;; メールアドレスの @ 以降を指定する。 (setq mew-mail-domain "foo.com") ;;; POPを利用する場合。APOP の場合は設定する必要はない。 (setq mew-pop-auth 'pass) ;;; POPサーバのアカウントを指定する。 (setq mew-pop-user "barbar") ;;; 利用するPOPサーバを指定する。 (setq mew-pop-server "pop.foo.com") ;;; 利用するSMTPサーバ(メールサーバ)を指定する。 (setq mew-smtp-server "mail.foo.com")
mew-currentをたとえば~/work/mewに展開している場合、 以下の設定を追加すればmake installしなくても使うことができます。
~/.emacs
(setq mew-dir (expand-file-name "~/work/mew")) (add-to-list 'load-path mew-dir)
~/.mew.el
(setq mew-icon-directory (concat mew-dir "/etc")) (setq mew-prog-mewl (concat mew-dir "/bin/mewl")) (setq mew-prog-mime-encode (concat mew-dir "/bin/mewencode")) (setq mew-prog-mime-decode (concat mew-dir "/bin/mewencode")) (setq mew-mbox-command (concat mew-dir "/bin/incm"))
シャンポリオン先生によれば,以下のようになります。
シャンポリオン(Jean Francois Champollion)先生
フランスのエジプト学者。 1822年ロゼッタ石により古代エジプトの象形文字の解読に成功。 晩年エジプト文法・辞典をほぼ完成、没後刊行。(1790〜1832)(広辞苑第5版より引用)
以下を見れば一目瞭然でしょう。
http://www.mew.org/ml/mew-dist-4.1/msg00180.html
http://www.mew.org/ml/mew-dist-4.1/msg00196.html
3.2以降からIMAPはサポートされています。
“--unibyte”オプションや環境変数EMACS_UNIBYTEを指定してemacsを利用している場合は,emacsの設定をきちんとしておく必要があります。 まず,以下の設定を~/.emacsに追加してください。
(set-language-environment "Latin-1") (set-input-method "latin-1-prefix") ;; or "latin-1-postfix"
次に,以下の設定が含まれていたら,削除してください。
(standard-display-european 1)
この設定はISO-8859-1を利用する方法としてはすでに古くなっており,このままではMewは動作しません。
ところで,なぜあなたが“multibyte”ではなく“unibyte”でemacsを使いたいのかを考えてみるべきです。 もし,あなたがEmacs19用に書かれた特殊なElispパッケージを使っていないなら,“unibyte”の世界にとどまる必要はありません。
“multibyte”な世界に飛び込むために時間を割く価値は充分にあります。 環境変数EMACS_UNIBYTEを外して,“--unibyte”を付けずにemacsを実行してください。 もちろん,以下の設定が必要です。
(set-language-environment "Latin-1") (set-input-method "latin-1-prefix") ;; or "latin-1-postfix"
これで英語/Latin-1だけでなく日本語・韓国語・中国語が表示できます。
Emacs 21.4 以前では utf-8 でエンコーディングされたメールを読むためには, Mule-UCS Elisp パッケージを別途インストールする必要があります。 Elisp パッケージインストール後に以下の設定をすれば表示できるようになります。
(require 'un-define)
Emacs 22 以降(Emacs current 含む)では特別な設定は不要で、そのまま使えます。 相手のメールが MIME 規約を守っていない (Mime-version: ヘッダを付けていないなど) 場合には、うまく表示できないかもしれません。その場合には、C-u C-c C-l utf-8 RET と打つか、
(require 'un-define) ;; enable Mule-UCS Unicode for Emacs 21 (set-language-environment "Japanese") ;; set-language-environmentよりうしろでprefer-coding-system (prefer-coding-system 'iso-2022-jp) (prefer-coding-system 'shift_jis) (prefer-coding-system 'utf-8) (prefer-coding-system 'euc-jp) ;; euc-jp, utf-8, shift_jis, iso-2022-jp, その他の順で自動判定
のように定義しておくと、自動判別してくれます。
まず、Emacs で半角カタカナが表示できることを確認しましょう。Emacs で表示できないときはフォントの設定を再度確認しましょう。 Emacs で半角カタカナが表示できた場合、mew でもきっと表示できるでしょう。C-cC-l と打ち、Languege (Japanese): RET すると多分表示してくれるでしょう。 デフォルトで表示したい場合は以下の設定を ~/.mew.el に追加してみてください。
ただし、この設定を施すとメール送信時に Content-Transfer-Encoding: が base64 になります。注意しましょう。
(add-hook 'mew-init-hook '(lambda () (setq mew-cs-database-for-decoding (cons '("iso-2022-jp" . iso-2022-7bit) mew-cs-database-for-decoding))))
~/.mew.el に以下の設定を追加してください。
(setq mew-pop-delete nil)
デフォルトの設定ではxvが起動します。 例えばImageMagickに含まれるdisplayコマンドを利用したい場合には,~/.mew.el で以下のように設定してください。
(setq mew-prog-image/*-ext "display")
Emacs 21.3では次の設定で、UTF-8で保存されます。[mew-dist 23109]
(setq default-file-name-coding-system 'utf-8) (when (boundp 'utf-translate-cjk) (setq utf-translate-cjk t) (custom-set-variables '(utf-translate-cjk t))) (setq mew-cs-samba 'utf-8)
stunnel単体で正常に動作するか確認して下さい。 僕の場合は、FC6のstunnelがsegmentation faultを起こしていました。ソースからコンパイルしたものを利用したら、正常に動くようになりました。
Macportsを使ってstunnelをインストールする際には"-libwrap"オプションを付する必要があります。
sudo port install stunnel -libwrap
http://blogs.dion.ne.jp/yamaga/archives/10080080.html を参考にしました。
Mew はメールを取り込む際に POP を利用します。 デフォルトの設定では,ローカルホストに POP サーバが上がっていると仮定しています。 もし別のホストで上がっている POP サーバ(以下の例では pop.foo.com)を利用する場合には,~/.mew.elで以下のように設定してください。
(setq mew-pop-server "pop.foo.com")
ローカルのメールスプールを利用したい場合には,以下の例を参考にして設定してください。 より詳しい情報はcontrib/00readmeを参照してください。
(setq mew-mailbox-type 'mbox) (setq mew-mbox-command "incm") (setq mew-mbox-command-arg "-d /path/to/mbox")
Mew のデフォルトでは,POP で取得するメールのサイズを 54KB に制限しています。 54KB 以上のメールの場合,上記のように表示してメールを全部取り込んでないことを知らせます。
Summary バッファ(メールの一覧)を見ると,そのメールの位置に T マークが付いています。 そこで I (大文字のi)を押すとメールを全部取り込みます。
この制限を外したい場合は,~/.mew.elに
(setq mew-pop-size 0)
を追加してください。 imap の場合は、
(setq mew-imap-size 0)
となります。
T マークはそのメールが一部しか取得できていないことを示しています(T は truncate の意味)。 詳しくは『「TOO LARGE, TRUNCATED BY Mew」と出てメールがきちんと読めない』を参照してください。
/etc/servicesにPOP3のサービスが登録されているか確認してください。 特に RedHat? Linux と RedHat? Linux をベースとしている Linux ディストリビューションの一部(TurboLinux? 6.5以前や Vine Linux 2.1以前)では,POP3のサービス名が「pop-3」となっているので,~/.mew.elに以下のように設定してください。
(setq mew-pop-port "pop-3")
mew-config-alist を利用して設定をしている場合には,以下のように設定を追加してください。
(setq mew-config-alist '(("default" ... ("pop-port" . "pop-3"))))
Mew はデフォルトで APOP を利用するように設定されています。 POP を利用する場合には,~/.mew.elに以下の設定を追加してください。
(setq mew-pop-auth 'pass)
mew-config-alist を利用して設定をしている場合には,以下のように設定を追加してください。
(setq mew-config-alist '(("default" ... ("pop-auth" . pass))))
送信が遅い場合は +backup の中に,受信が遅い場合は +inbox の中にたくさんメールがありませんか? そうならそれが原因です。
Mew は,新しいメールの番号を得るためにメールの一覧を取ります。 たくさんメールがあると,この作業に時間がかかってしまいます。 これを回避するには,+inbox なら整理(refile)するか,+inbox を何か別の名前に変更しましょう。
なお,この動作を高速にするために,次のメールの番号をキャッシュしておく方法が検討されています。
インストールした mewl コマンドにパスが通っていないために Emacs から mewl コマンドを呼び出せないのが原因です。
環境変数 PATH に mewl コマンドをインストールしたディレクトリが含まれているか確認してください。 なければ環境変数 PATH にインストールしたディレクトリを追加し,反映させた後に Emacs を再起動してください。
上記の方法以外に,~/.emacs に以下の設定を追加することで解決できます。 例えば,mewl が /usr/local/bin にインストールされている場合には
(setq exec-path (cons "/usr/local/bin" exec-path))
を追加します。
※exec-path は Emacs から外部プログラムを呼び出す際にコマンドを探すために利用されており,Emacs 起動時に環境変数 PATH を参照して初期化されます。
以下の設定で、StarSuite?を呼び出せます。[mew-dist 23517]
(setq mew-prog-msword '("soffice" nil t)) (setq mew-prog-msexcel '("soffice" nil t)) (setq mew-prog-mspowerpoint '("soffice" nil t))
以下の設定で、OpenOffice?を呼び出せます。[mew-dist 23522]
(setq mew-prog-msword '("openoffice" nil t)) (setq mew-prog-msexcel '("openoffice" nil t)) (setq mew-prog-mspowerpoint '("openoffice" nil t))
/.emacs に以下のような記述があれば削除してください。
(add-hook 'write-file-hooks 'delete-trailing-whitespace)
contrib/mew-browse.el を使います。
mew-browse.el を byte-compile して load-path 上におき、~/.emacs に
(require 'mew-browse)
と書きます。
(cond ((locate-library "url-mail") (eval-after-load "url-mail" '(fset 'url-mailto (symbol-function 'mew-url-mailto)))) ((locate-library "url") (eval-after-load "url" '(fset 'url-mailto (symbol-function 'mew-url-mailto)))))
(setq w3m-mailto-url-function 'mew-url-mailto)
下記のレジストリを設定する。別途 gnuserv 一式を入手する。
registory key: ?HKEY_LOCAL_MACHINE?SOFTWARE?Classes?mailto?shell?open?command registory value: drive:?path?gnudoitw.exe "(mew-url-mailto ?"%1?")"
/path/gnudoit (mew-url-mailto-mozex "%r")
(windows のときは "c:?path?gnudoitw.exe" ね)
/path/emacseval (mew-url-mailto-mozex "%r")
ここで、emacseval はこんな↓shell script です。
#!/bin/sh /usr/local/bin/emacsclient --eval "`echo $*`"
馬越さんがインストールパッケージを作って下さいました。こちら からパッチ付の MozEx? を入手して
/path/gnudoit (mew-url-mailto-mozex "%R") または /path/emacseval (mew-url-mailto-mozex "%R")
と引数を "%R" に変更します。