競馬関連書籍紹介


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馬券術関連書籍

スピード指数

&amazon(4895950115);アンドリュー・ベイヤー (著), 山本 尊(訳)

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  • 本当は「スピード指数」と言った項目で紹介するのは心苦しいが、全ての競馬必勝本の基盤と言うか、バイブルと呼んでもおかしくないと思われる。アメリカ競馬/日本の競馬と言った区分けではなく、初めに読むべき競馬書籍はこの本にすべきだ、と思う。まさしく「競馬の教科書」と言っても過言ではない。
  • 一番日本の馬券術に衝撃を与えたのは、もちろん「スピードハンディキャッピング」ではあるけれど、むしろ本書全体に渡っては「競馬に関する全方位性」に着目したい。オッズ、血統、調教師の狙い方、投資としての競馬etc・・・・・・これだけトピックがバラエティに富んでる競馬書籍は日本じゃまずお目にかかれない。今この時期だからこそ、「スピードインデックス」だけに拘って読むのではなく(それに技術は当然相当古いし)、むしろ「何が自分の馬券術に足りないか?この本の何が必要ないのか?」冷静に読める事と思う。
  • また、最初に日本で出版された時からだいぶ経つし、そして「アメリカの競馬がトピック」だからこそ、「すぐ実用できる競馬書籍」じゃない辺りがいい。距離をおいて、「何が日本の競馬に当て嵌めれるのか?」じっくり吟味して読むべきだと思う。それに耐えられるクオリティだからこそ、名著であり古典と言えるのだ。
  • 惜しむらくは、最近再発見されたのか、プレミアが付いて高額になっている辺り。しかしながら一冊傍に置いて一生損がないクオリティだと思う。(亀田)

&amazon(4426547105);アンドリュー・ベイヤー (著), 山本 尊(訳)

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  • 日本ではアンドリュー・ベイヤーと言えば殆ど「元祖スピード指数の」と言った枕詞が付く。ベイヤー自身がこれを聞いたらどう思うだろうか?きっと失笑するに違いない。そしてこうも言うだろう。「ぼくはもっと先に行ってるよ」と。
  • スピード指数批判が出てくる度に良く使われるのが「ベイヤー式を否定して」「ベイヤーを超えた」etc.etc・・・・・・ベイヤー自身はもっと先の地点に到達している事と思う。日本の競馬必勝本作家が超えようとしているのは単に「西田式」の流れでしかないし、好意的に解釈してもベイヤーの「過去の遺産」だろう。そんな過去を引っ張り出されてもベイヤーは面食らうのではないだろうか?それとも競馬マスコミ/必勝本作家は「現在」を分析していないだけなのかもしれない。能力が足りないのか?
  • 随分キツい事を書いたが、本書&amazon(4426547105);を読み終えるとそう思わざるを得ない。原書は1983年に出版された本で&amazon(4895950115);の原書の8年後に出版されている。日本に紹介されたのが約10年後の1992年。翻訳のタイムラグはあってもしょうがないが、&amazon(4895950115);に比べて&amazon(4426547105);はそれ程有名ではない。何故か?それは追々分かってくる事と思う。
  • 本書は前作&amazon(4895950115);とは少々赴きが違う。前作が「競馬の教科書」だとするとさしずめ本書は「専門書」の趣がある。全体的に非常に対照的だ。本書の約3分の2が「トリップ・ハンディキャッピング」と言われる概念の解説にページを割いている。
  • ではその「トリップ・ハンディキャッピング」とは一体何だろうか?「トリップ・ハンディキャップ」の「トリップ」とはまさしく旅(Trip)の事であり、その指し示す事は「馬の走破経路/過程」である。つまり、いわゆる、レースのペース、各コーナーでの位置取り、不利を受けたか受けないか、そしてトラックバイアスを加味した「馬の走り方」を入念にチェックする、と言った至極アナログな競馬予想法を指す。前作の「スピード指数」のような、言わば「誰にでも出来、同じ買い目になる予想法」では無く、「職人芸/勘」に達した方法論を紹介した辺りが出版当初の日本の競馬ファンに受け入れられなかった要因だろう(且つ出版社自体が競馬必勝本の類で有名なメタモル出版からややマイナーな自由国民社に変わった辺りも要因として考えられる)。
  • ベイヤーは本書に於いて、「競馬そのものを入念に見る事」を至極強調している。これも前作の「競馬新聞に載ってる情報」を最大活用するスピード指数と対象的だ。データで表す事が出来ない「自分の眼力」を大事にするのである。また、ベイヤーはこうも言う。「トリップ・ハンディキャッピングは主観である」。これも客観性を強調した前作と対照的だ。全体的には「デジタル(だけではないけれども敢えてスピード指数を強調するなら)」な前作と「アナログ」な本書。そしてベイヤーはデジタルからアナログへ決して方向転換したのではなく「駒を進めた」のである。そしてそこではデジタルが消滅したわけではなく、「デジタルとアナログを相互に補完する為」と言った姿勢が垣間見れるのである。
  • ベイヤーが「駒を進めた」のには次の大きな二つの理由がある。
    • スピード指数で解き明かせない競馬の神秘へより深く介入したくなった事。
    • スピード指数がポピュラーになって旨みのある必勝法では無くなった事。
  • 前者は求道的な姿勢だが、後者はここ数年日本で言われている事だ。この「解決策」を模索する為にベイヤー自身はより深く競馬に入り込む事になったのだ。そしてこの時点で既にベイヤーは「次のステージ」へと進んでしまった。概念的には日本の競馬予想法の進歩はアメリカのそれに凄く遅れていて、その差20年以上。そしてベイヤーの2作目を読まずして「スピード指数」と共にベイヤーも批判の矢面に立たされている。ベイヤーが聞いてたあからさまに「見当違いの批判」だと思うだろう(もっともこの本が出版された当時、日本の馬券ではスピード指数で穴馬券が当たりまくっていたのだから、ベイヤーの次のステップに対して注意が払われなかったのも無理はないのだが)。
  • 日本ではポストスピード指数系理論として、例えば今井雅宏氏の提唱した「Mの法則」の独自の発展がある。それはそれとして全然構わないのだが、やはり「スピード指数はアメリカ競馬向き」「ベイヤー式はダメ」等と言う見当違いの批判がなされていた。やはり今井氏自身があまりベイヤーの著作に目を通していないものと思われる。むしろ「トリップ・ハンディキャッピング」の考え方の方が「Mの法則」にダイレクトな応用が出来そうにも関わらず、だ。そして今井氏自身は「ウマゲノム」に迷走している。
  • 同様に「トリップ・ハンディキャッピング」に近い考え方を取り入れたスピード指数系理論に、実効性はともかくとして、市丸博司氏の&amazon(4584187401);や仲谷光太郎氏の&amazon(4584189323);等がある。しかしこれらも「ベイヤー批判」が基底にある。が、これも当然勘違いである。もうちょっと謙虚になってベイヤーの著作にキチンと目を通したらどうだろうか?これではまるで、釈迦の掌から出れなかったサルに思えてくる。今だ彼らはベイヤーの掌から逃げ出していない。
  • 個人的にはそろそろベイヤーへの誤解をやめて「ベイヤーを正しく読む」時代が到来して来ている気がする。プロフェッサーと言うあだ名は伊達ではないのだ。珠玉の一冊。(亀田)

騎手買い


&amazon(4584188114);鶴田 仁 (著), 『競馬 最強の法則』取材班 (著)

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  • 実は競馬必勝本と言われる類の本で、投資競馬以外では「確率」に言及してそれを基底として書かれた本は少ない。データブック以外で「確率」に言及した競馬関連書籍は本当に稀なのだ。
  • この本は珍しく「調教師の勝負パターン」「一流騎手の買えるパターン」を「確率」として言及した恐らく最近では始めての本。もちろんそれだけではなくって、キチンとした「アナログ的分析」が基盤にある事に注目したい。つまり、「偶然性」の確率ではなくって「必然性」の確率。もしくは数学的に言うと「蓋然性」に着目した辺りが極めてエポックメイキングだったと思われる。と言うかそんな読み方してるヤツはいないか(笑)。
  • ただし、「投資競馬出身者」で「確率漬け」だった人間の目から言うと、違った意味での衝撃があったのは事実。
  • 投資法として「分割コロガシ」を全面的に押し出したのも凄い慧眼。ただし、まだまだ数学的には不充分な部分があるので、この改良版に関しては分割コロガシのページでより進んだ議論を行っていこうと思う。(亀田)
  • 「騎手によって違いがあるよなあ・・・」という一般的な思いを予想方法にした画期的な馬券術である。 ”馬を見るな人を見よ”・”競馬は1流の人間だけを見ればわかるんだよ”というキャッチフレーズで登場した鶴田仁氏。  アナログ+デジタルという予想方法であり、使い手によって重視する部分が違う為、同じ馬を推奨してくるとは限らない。  調教師の勝負パターンにこだわるか? それとも1流の騎手の乗り替わりにこだわるか。  ぜひ一度読んでもらいたい。 これを読むと漠然と思っていたことが”納得できる”  なお私は発売日に本屋に直行した本。   (なかや)

&amazon(4584189153); 樋野 竜司(著)

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  • いわゆる“騎手買い”を徹底させた競馬必勝本。同社の“馬券術・人間の条件”の延長線上にある方法論と捉える事が出来るが、より“騎手買い”にシフトさせつつ、またアナログな“読み”を徹底させた同書。“騎手買いで穴狙いを”を考えている人にお薦め。
  • ただし、投資法としてはデタラメ。かなりアマチュアな買い方をしている。
    同書を読まれる方は、“着眼点”だけを学んで、投資スタイルに関してはスルーした方が良いだろう。(亀田)
  • まさに”騎手買い”。 単独の作品としても面白く、使える要素は多いと思います。  人間の条件同様に私は発売日に本屋に直行しました。 単独でも使える本ではあるし、単独でもお勧めの良書です。  ただし、買い方は目茶苦茶なんで真似しない方がよいかと。 資金配分もなにもないし。。。  できれば人間の条件+政治騎手でセットで使うべきですね。 人間使いとしては、人間の条件>>>政治騎手です。  政治騎手もよい本ですけどね。 (なかや)

Mの法則関連

&amazon(4895954129); 今井 雅宏 (著)

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&amazon(4895951855); 今井 雅宏 (著)

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勝負気配読み

&amazon(4584183651); 田中 充興(著)

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