総会にはネクタイ着用


 これまで日本世捨協会総会においては、会長をはじめとするメンバーはネクタイ着用など、基本的に盛装して参加してまいりました。今回、会長は「由仁黒」を着用するそうですが、それにより当初の趣旨が歪められないか懸念されます。

 次にあげるのは世捨協会Q&Aなるものができた場合に入れこみたい項目のひとつですが、いち早くこれを公開し、みなさんともう一度その意味を考えるとともに、会長にはぜひとも(由仁黒でも可能なので)盛装のうえご参加下さるよう求めるものであります。


:Q:なぜ世捨人は総会のとき盛装するのか?

A:フランスに実在するあるボランティアの話を何かで読みました。彼らは、ホームレスの人にきちんとした衣服を贈る活動を続けているのだそうです。なぜ彼らはホームレスに着せるのか?それは、きちんとした服装をすることで、人は自らの尊厳をとりもどすことができるからなのだそうです。「着ること」は、精神衛生を保つうえからも、けっしておろそかにされてはならないということでしょうか。

人は外見で判断してはいけないとよくいわれますが、それは人は外見によって判断される、されるべきなのだ、ということのまさに裏返しであります。世捨人はそれを逆手にとって、普段は「世捨」を前面に出した服装をしています。そうすることによって、もしいかにも仕事や生活ができそうな服装をしていながら中身が違った場合、相手に与え、また自分が受けるであろうダメージをあらかじめヘッジしているわけです。

しかし、そのような格好を続けていると、次第に自分の中にある自信や矜恃といったものがだんだんとスポイルされていってしまいます。それはすなわち、自らの尊厳にも影響するわけです。せめて総会の時ぐらいは、普通の人と同じような服装をしたい。それによって、自らの尊厳をとりもどしたい。それぐらいは認めてほしい。世捨人が盛装をする理由はここにあります。まさに日本世捨協会総会は、「着る」という面においても「自らの尊厳をとりもどす機会」であるというわけです。

なお、会長ご自身は総会以外の会合にも休日であろうとスーツ姿で登場されますが、これはまた別の理由によるものです。そのことについては機会を改めて書きたいと思います。


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