KM(知識経営)


KM(知識経営)
知識の管理をベースに、知識サイクルの促進と知識サイクルに基づいたマネジメントまで -- セロリ? 2004-12-21 (火) 13:55:28

有識者コメント

「知識の資産化」本質は人

知識創造理論における、「知識」の定義
個人の信念やスキルを『真理』に向かって正当化していくダイナミックで人間的/社会的なプロセス
  • 知識創造理論の核心にあるのは、主観と客観、暗黙知と形式知という相対立する世界を往還しつつ、これを綜合する弁証法的プロセスである
  • 知識経営とは、知識をマネージするのではなく、この弁証法的プロセスをマネージすることである。知識の本質は人にある。

出所:野中郁次郎「今を読み解く」(日本経済新聞2004.7.11)

図書館概念の拡張についての一つの実験

小林麻美・氏(アカデミーヒルズ六本木ライブラリー・ディレクター)リンクはここ2004-10-03

企業はもっと社内の情報センターやライブラリーを活用すべきではないか、
いわゆる“ナレッジマネジメント”の実施においては、これまでの企業ライブラリーの
経験を全社的に拡大して組織能力を伸ばしていくことが必要なのではないか

情報共有のための発信受信モデル

組織における個人レベルでの情報共有化モデル / 木暮仁・氏(成城大学非常勤講師など)

  • 情報共有のための「発信受信モデル」は非常に示唆に富む
    • 「何が情報共有を阻害しているか」を分析するためのフレームワーク
    • 組織における阻害要因の分析なしには、情報共有施策を成功させるのは難しい
    • 「運用組織面でのアプローチ」の項はライブラリアン・リサーチャーにとって重要な示唆を含んでいる(以下、上記サイトからの引用)
情報システムの運用ではなく,情報共有化を進めるための組織,
に『必要な人に必要な情報を提供する』ための組織をテーマにする(『』は投稿者)
書館に司書がいるように,電子掲示板にも情報司書のような組織が必要
第一は情報の整理である。呼出率や適合率を向上させるには,
発信者からの情報をそのまま登録して受信者の検索に任せるのではなく,適宜,情報司書が,
キーワードを追加したり登録分類を変更したりするなどの手入れをする必要がある
情報司書から,情報を必要とする人に適切な情報を送りつけるプッシュ型の情報提供を行なうことが効果的
第3に受信者と発信者との間の橋渡しが必要である。
情報司書の活動が活発になるに伴い,誰がどのような情報を求めているか,
誰がどのような情報を持っているかが把握できるようになる

「情報資源管理』日科技連出版社,第6章,pp.127-142,2000年4月 にも同様の主旨の論考があるらしい

KMベストプラクティス

KM推進インフラとしての人・組織のベストプラクティス、ベタープラクティス、グッドプラクティス


プロフェッショナルサービスファーム

Mckinseyにおける組織知醸成

組織知を醸成する『仕組み』として、共有された価値観(シェアドバリュー)やコンサルタントの教育、R&Iというプロフィットをサポートする専門スタッフ組織を構築・運用している。自然発生的なものなのか、巧妙に計画されたものなのかは分らないが、おそらく両方の要素があるものと考えられる。あたかも、「ITシステムという『箱』をつくってコンテンツを貯めていけば、知識が共有され組織的な知識に昇華する」と楽観的に期待しているのではないかと思われるような日本企業のKMとは一線を画している。--セロリ 2004-12-22


  • 全社的な組織知醸成基盤
    • システム→トレイニング 
    • KM専門スタッフ・システム
  • "learnng Organization"を目指した組織的対応(抄)
    • "One-firm"という概念がMckinsey全体の"learnng Organization"としてのあり方をリードする
    • (前略)プロフェッショナルとしての責任、仕事の質、人材の気質や問題解決の方法に関してはマッキンゼー全体でスタンダードを共有している
      • 組織知構築は会社全体で、一丸となって行われている(各種トレイニング、R&I、プラクティスといった知識センター強固なネットワーク、会社全体としての標準化のための専門スタッフの配置)

出所:西田治子「マッキンゼー・アンド・カンパニーにおけるKMの取り組みと今後の展望」(2001年5月23日ビジネスショウ講演ハンドアウト)より抜粋

Mckinseyのナレッジサービス・プロフェッショナル

組織知醸成のための『仕組み』として機能しているR&Iスタッフは全世界で900人程度ある。そのうち情報提供・知識管理を専門とするのは、次の3つの職種の700人あまりと述べられてる。MckinseyのWebサイトによると全世界で「約7000人のプロフェッショナル」が活躍していると謳われおり、この場合のプロフェッショナルを=コンサルタントと解すれば、コンサルタント100人あたり約10人のナレッジサービス・プロフェッショナルという計算になる。R&Iの活動は普段表にでることが少なく一般にはあまり知られていないが、Mckisenyのコンサルティング活動やKMを影から支える黒子役である。 日本法人はどうかというと、あるMckiseny卒業のコンサルタントによると、R&Iには約10名のスタッフが所属していたそうである。--セロリ 2004-12-22

リサーチアナリスト
幅広い情報ソースに精通した"情報のソムリエ"
インフォメーションアナリスト
情報を知の体系で連結させ、より料理しやすい形にモジュール化する"知の編集者"
コンテンツテクノロジーコーディネーター
ITチームと協力した社内外のリソース活用システム、イントラネットのWebマスター、外部データベースの利用価値評価等の社内のリソース管理・インフラシステムのマネジメント

出所:西田治子「コンサルティング業務を支える情報・図書館業務(情報の科学と技術 2004.10) より抜粋

ナレッジサービスに関わるスタッフの職種が3つに分かれているのは、「インフォプロ」のイメージを具体化するのに参考になる。

Mckiseyの知識管理構造

 順番が前後するがMckinseyのナレッジマネジメントについて全体像、および企業ライブラリの進化形であるR&Iがナレッジマネジメントにどのように貢献しているかを知るには、下記の文献が良い。日本語版の発行が1994年(原著は1992年)と多少古い。しかし、1990年代初頭に既にビジョン・文化・組織・推進基盤(システム・人間)に着目した実践を行い、一定の成功を収めていたMckinseyのケースから、システムに偏重したKMの取り組みが多かった日本企業は、自社に足りないものは何かを学ぶ良い事例であるといえる。これは、ファームの情報調査部門に所属する筆者セロリの個人的な想いだけではない。ピーターズ自身が「このケーススタディについては一週間か二週間かけてじっくり読むことを、お勧めする」と注記している。

まずはキーワードのみ抜粋

:FPIS(ファーム・プラクティス情報システム) :PDネット(プラクティス・デベロップメント・ネットワーク)

OPP(オーガナイゼーション・パフォーマンス・プラクティス)
知識開発を組織的に行う集団をリード、最も大きなプラクティス・センターの一つ
RRN(ラピッド・レスポンス・ネットワーク)
企業内ライブラリーの進化形
  • RRNの概要
    • コンサルタントからの情報オーダー
    • オンコールコンサルタント:上級コンサルタントも全社からの問い合わせに対応する
    • サービスの宣伝
    • 外部資料の「スカウト係」
    • オーダーのフォローアップ調査
    • OPPスタッフの心がけていること
      • (知識をコーディングするとか、データベースを管理するといった)低い次元で捉えることなく、「もっと良い質問ができるようにコンサルタントをバックアップする」とか「組織全体でのコンサルティング業務をマッキンゼーの中心的な技能にする」といった観点で捉えている
      • 「支援の相互性」と「経営参加」
    • 西田(2004)や「The Mckinsey Way」のラジエルの述べるR&IはOPPの重要な構成単位として考えられる。R&Iとコンサルタントによるプラクティスの有機的連携による知識開発がOPPの姿であろう。またRNNはR&Iが提供するサービスであり、同時にR&Iがプラクティス(コンサルタント)を情報源として利用する際のコミュニケーション・ツールでもある。この点は非常に興味深い。このような双務的な関係が成功するKM推進基盤の鍵になるように思える--セロリ 2004-12-24

      トム・ピーターズ著、大前研一監訳「自由奔放のマネジメント : 下 組織解体のすすめ」(1994)より抜粋

アクセンチュア

アクセンチュアのナレッジマネジメントについてまとまった文献としては、次の二つが参考になる。


営業部門KM

  • 富士ゼロックス
  • 日本IBM

研究開発部門KM

  • テルテック

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