Market Events/Market Rhythms †
Context †
あるリリースを市場投入する時期を見定めようとしている。すでにマーケットマップは持っていて、特定の市場セグメントを調査するための助けとして使える。
Problem †
適切なリリース日とかその後のリリース間隔って、どうやって決めればいいの?
Forces †
- 顧客側には「いや、その時期のシステム更新はマズいでしょう……」という時期がある。たとえば、小売業者にとっての歳末商戦など。
- リリースが頻繁すぎると、顧客はいちいち対応してられなくなる。とはいえ、あまりにも間があきすぎると心配がられる。
- 根拠なしの適当なリリース日を決めると、開発者から文句が出る。
- セールス部門には、それなりのリードタイムが必要だ。
- あまりにも短期間でリリースすると、品質が落ちるし不完全になるしでいいことがない。
- あまりにもリリースまで間をあけすぎると、収益をあげる機会を奪ってしまうのでよくない。
- リリースを先送りし続けると、組織としての(開発・サポート・QAなどの)スキルが下がる。
- リリースを先送りし続けると、その組織で働く楽しみがなくなってしまう。
Solution †
その市場を動かす原動力となるようなイベントやリズムを見つける。
たとえばエンドユーザー向けのコンピューターデバイス業界なら、ComdexやCEBITみたいなやつ。
イベントを見つけるときに注目するのは、
- カンファレンス
- 競合他社のプレスリリース
- 雑誌の特集記事や増刊
など。一方、リズムを見定めるときに注目するのは、
- 定期的に開催される有名イベントの開催間隔
- 歳末商戦
- 新学期
- 夏休み
など。これらをもとに、次回以降のリリースの時期と間隔を定めよう。
一般に、できたての市場のほうが、リリースサイクルが短くなるし、イベントも乱立しがちだ。
一方、成熟した市場では、リリースサイクルは長くなるし、イベントのリズムもほぼ固まっている。
Resulting Context †
適当に決めたリリース日ではなく、きちんとした根拠に基づいたリリース日を提示されるので、開発者にとってはありがたい。
それだけではなく、顧客にとってもメリットがある。たとえば毎年第三四半期にシステムの更新があるのだとわかっていれば、それにあわせてもろもろの戦略を立案できるようになる。
Related Patterns †
担当者のつぶやき †
みんなの突っ込み †