BSA / Customer Control


Customer Control - The Driving Force

要約

統合とは、あなたのシステムが他のシステムと協業して期待どおりの結果を出せるようにすること。 拡張とは、あなたのシステムの出力結果を強化(拡大)すること。

ここでは、統合や拡張をしやすいアーキテクチャを構築する動機について考える。

統合や拡張の動機

複雑なシステムでは、統合や拡張によって、より優れた結果を生み出せるようになる。 場合によっては、今までシステム側でやっていた作業を顧客側に任せられるようになるかもしれない。意外にも、これは顧客満足度の上昇につながる。

たとえば銀行のATM。 かつては窓口の銀行員さんがやっていた作業を、今では利用者自身でやるようになっている。 でも、私たちはATMのほうに満足している。私たちは一般に、たとえ作業が増えたとしても、自分が主導権を握れるほうを好むものだ。

  • 予測はできないが、計画はできる

いまどきの複雑な環境では、顧客がシステムに対して望むことを正確に予測することなど不可能だ。 システムを統合したり拡張したりできるようにしておくのは、将来を予測するのではなく将来に対して備えておくことになる。 Photoshopやブラウザのプラグインシステムがそのよい例だ。

  • 顧客は「それはできません」なんて聞きたくない

拡張ができなければ、顧客のニーズにこたえられない。 統合や拡張の戦略をうまくたてておけば、「それはできません」ではなく「はい、できます。ちょっと手を入れれば対応できるでしょう」と答えられるようになる。

  • 大規模なソリューションは、複数の小規模なソリューションで構成されている

大規模な業務システムは、それ単体で動くように作られているのではなく、サプライチェーンの一環として機能するようになっている。 たとえばオンラインショップのWeb画面や発注システムは、その他のシステムと統合しなければ動かない。 この手のシステムにかかわったことがある人なら、統合しやすいアーキテクチャが成功のポイントになることを知っているだろう。

  • 他のシステムの情報を使いたい

何かの帳票を出したり分析をしたりする際に、別のシステムのデータが必要になる場合がある。

  • スイッチングコストを上げたい

スイッチングコストとは、顧客が他社のシステムに乗り換える際に必要なコストのこと。 拡張や統合をうまく利用すれば、顧客が他社にシステムに乗り換えるのは難しくなる。 本体だけでなく、その周辺の拡張や統合もリプレイスする必要があるからだ。それらがプロプライエタリであればあるほど、スイッチングコストは上がる。

  • プロダクトのエコシステムを作りたい

プロダクトを作ったり販売したりする際に、他社と協力すればより大きな利益が得られることが多い。 Adobe Photoshopのプラグインを作る企業などがその一例。 このようなエコシステムは、プラグインを作る企業やAdobeだけでなく、顧客にもメリットがある。

  • だって常識でしょ?

よいtarchitectはいつも、何らかの形式のAPIを用意して、自動テストフレームワークによるテストをしやすくしている。 よいmarketectは、この技術的投資をうまく活かす方法を考えるものだ。 そのAPIをプロダクトの機能として公開するなら、何らかのドキュメントが必要になるだろう。

動機が何であれ、開発にあたっては、顧客に向けてAPIを提供するという考えを受け入れることが不可欠だ。 顧客やシステムインテグレーターなどがそのAPIを使うようになると、そのプロダクトに囲い込めるようになる。 これは、長期的な取り組みだ。

コラム:Some Assembly Required

Aladdin Privilege Software Commerce Platform (PSCP) はストアフロントエンジンで、これを使うと、Webサイト経由で顧客に直販したり、代理店や再販業者を通して間接的に販売したりすることができる。どちらの手法であっても、他システムとの統合が必要だ。

直販の場合は、クレジットカード支払いシステムやカタログシステム、不正検出システムなどとの統合が必要。間接販売の場合は、取引にかかわるサーバー群のネットワークとの統合が必要。つまり。どちらのアプローチでも、適切に機能するためには他のシステムとの統合が必須だ。

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