Libretto70


Libretto70 and FreeBSD4.11-RELEASE?

基本方針

概要

今となってはスペックの低いLibretto70を何とかして使ってみようと色々試みた結果です(現在も進行中)。
目標はPDA的な使い方で、以下の用件を満たすべく試行錯誤しています。

  • GUIでの操作
  • 自宅では無線LAN、外出先ではPHS(@FreeD)でインターネットへ接続
  • 以下のアプリケーションを使用
    • Webブラウザ
    • メーラー
    • mp3プレーヤー
    • 2chブラウザ

OSの選定

スペックが貧弱ですので、OSは軽ければ軽いに越したことはありません。
Windows系だとWin2kやXPは論外。サスペンドを多用すると98は安定性にやや疑問がありますので(私の主観です。Win98Liteとかも機会があれば試したいです)、フリーのUNIX系でいきます。
選択肢は、

  • Linuxの各ディストリビューション
  • *BSD系

あたりですかね。
以下の理由によりFreeBSDとしました(Linuxと相当迷ったのですが)。

  • 何となくFreeBSDのが軽いような気がする(私の主観です。Linuxでもディストリビューションによっては軽いものがあるかもしれません。機会があったら試してみたいです)
  • 以前使っていたので一から覚えるより楽

ってことで次はどのRELEASEをインストールするか。2006/01現在、以下のRELEASEがあります。

  • 4.11RELEASE(開発終了)
  • 5.4RELEASE(新機能の実装は終了)
  • 6.0RELEASE(現在のメイン)
    ※詳細はhttp://www.jp.freebsd.org/を参照。

ここでLibにFreeBSDをインストールする際の大きな問題が。
Libが使っているPCカードコントローラはOLDCARDシステムと呼ばれるものでしか動作しません。4.x系列はデフォルトがOLDCARDです。が、5.xでOLDCARDを使用するにはカーネルのコンパイルが必要となります。更に6.xではOLDCARDはサポートされません。
ってことで6.xはハイ消えたー。
で5.xですが5.4では何故かOLDCARDでKernelをコンパイルしても使用不可能でした(5.3Rでは全く問題なく使用可能)。ってゆーかOLDCARD自体は動くのですが、何故かカードを認識せず(細かいパラメータとか調整すれば動くかもしれませんが、詳細までは追ってないです。情報があれば下さい)。
ってことで4.x系最後のリリースである4.11でいきます。

Libretto70のスペック

CPUPentium MMX 120MHz
Memory32MB(Max)
HDD1.2GB
Graphic ChipCT65550(1MB)
SoundSound Blaster Pro Compatible
MousePS/2 Comaptible

FreeBSDのインストール

作業を始める前に以下についてご注意下さい。

  • 自己責任でお願いします。
    データ等が壊れてしまったり削除されても一切の責任は負いません。
  • FreeBSDのインストール、Kernelの再構築についての詳細は説明していません。
    不明な場合はFreeBSDハンドブック(http://www.jp.freebsd.org/www.FreeBSD.org/doc/ja_JP.eucJP/books/handbook/index.html)やその他Webサイトを参照してください。
  • 以下で説明するのは「一つの方法」です。
    もっと最適化された方法や別の方法があるかもしれません。

事前の準備

  • 母艦
    用意しておくことをオススメします。というより必須。インストールした後もKernelのコンパイルとかありますので作業効率が全く違います。
    また母艦があればFDドライブやポトリ等も全く必要ありません(Lib本体とACアダプタだけでOK)。
  • インストールメディア
    CDで用意しておくと作業が早く終わります。4.11RELEASE関連のファイルは既に本家やミラーのftpサイトには置かれていないのでftp://ftp-archive.freebsd.org/pub/FreeBSD-Archive/old-releases/から辿って持ってきてください。

HDDのパーティション

Libretto70はハイバネーション時にHDDへメモリの内容を退避します。
その分の領域を確保(と言うかOSが使わないように)する必要があります。
私はお尻から32MB分、余裕を見て(1M=1024Kなので若干の誤差が出る)40MB程度確保しました(これで現在まで問題は出ていません)。

OSのインストール

以下の設定でインストール。

  • HDDはすべてFreeBSDで使用(但し上記の通りハイバネーションの領域は避ける)
  • インストールタイプはカスタムを選択し、以下のファイルをインストール
    • bin
    • crypt
    • src/sys(sysのみでOK)
    • X11

ファイルコピー終了後の設定時における注意点は以下の通り。

  • 各設定は必要最低限のもの(タイムゾーンの設定とか)のみにする
  • portsはインストールするとディスクを圧迫するのでしない方向で
  • Xの設定は行わないほうが無難(失敗するとインストールが止まる)
  • Linux互換を有効にするとディスクを相当圧迫するのではい押さないように

インストール後の諸設定

以下の設定を取り急ぎ。

  • ユーザの追加
  • aliasの設定(/etc/csh.cshrc)

Kernelの再構築

いきなりですがKernelをコンパイルします。
デフォルトのKernelでは以下の問題があります。

  • apmが効かない
  • 音が鳴らない

これらの問題を解決するために以下の変更を行います。

  • 以下を追加
    device pcm0 at isa? irq 5 drq 1 flags 0x15
  • 以下を変更
    変更前:device apm
    変更後:device apm

また使われてないデバイスも結構ありますのでそれらも削除します(SCSI関係はごっそりコメントアウトしました)。


apmの設定

上記Kernelの再構築でapmがうまく動いているか確認します。
まずdmesgでapmに関する情報が表示されていることを確認します。それが問題なければrootで以下のコマンドを打ってください。

# apm

apmのバージョンやバッテリーに関する情報が表示されればOKです。
device not configuredと出た場合は問題があります。設定を見直した上でKernelの再構築をやり直してください。
また/dev/apmは一般ユーザが操作することは許されていない為、apmコマンドを使用することが出来ません。root以外でapmコマンドを使用する必要がある場合、そのユーザをoperatorグループに追加してください。

Soundの設定

BIOSで以下の通りに設定します。

WSS I/O Address = 530H
SBPro I/O Address = 220H
Synthesizer I/O Address = 388H
WSS & SBPro & MPU401 IRQ Level = IRQ5
WSS(Play) DMA = Channel 1
SBPro DMA = Channel "Same as WSS"
Control I/O Address = 370H
MPU401 (MIDI I/F) = 330H

Kernelの再構築後、以下のコマンドを実行します。

# cd /dev

# ./MAKEDEV snd0

PCカードコントローラの設定

/etc/pccard.confに以下の一行を追加します。

irq 10

Xの設定

XF86Configかxf86configを使用し、Xの設定を行います(前者はGUI、後者はCUIです)。
特に難しい設定はありません。ハードウェアの情報を入れていけば素直にXが起動するはずです。
またXを日本語化する為に.xinitrcに以下の行を追加します。

LANG=ja_JP.eucJP; export LANG
LC_ALL=ja_JP.eucJP; export LC_ALL

i18nに対応したアプリケーションであればこれで日本語の表示と入力ができるようになります。

無線LANの設定


WEP

  • 無線LANカード
    Melco WLI-PCM-L11
     無線LANカードとしては比較的使われることが多いカードです。
  • 準備 以下の情報を事前に用意してください。
  • SSID
  • チャンネル
  • 暗号化のモード(ここではWEPの場合の説明をします。)
  • WEPキー(16進数で用意してください。)
  • PCカードの認識 準備した無線LANカードをスロットに挿し、認識するか確認します。
  • テスト カードをスロットに挿入後、うまく接続できるかテストを行います。
    以下のスクリプトを作成してください。

/sbin/ifconfig wi0 ssid SSIDNAME
/sbin/ifconfig wi0 channel 1
/sbin/ifconfig wi0 wepmode on
/sbin/ifconfig wi0 wepkey 1:0x112233445566778899AABBCCDD

WPA/WPA2

アプリケーション

Window Manager

Xを入れた際にデフォルトで入っているtwmではさすがに機能面でツライものがありますので、ある程度の機能を持ち且つ軽めのwmをインストールします。
私はicewmを選択しました。パッケージからインストールするだけですし、i18nに対応している為、ロケールの設定が適切に行われているとメニューが日本語表示されます。

#pkg_add icewm

.xinitrcに以下を追加します。

icewmbg &
exec icewm

icewmbgは背景を描画するプログラムです。
その他icewmについての詳細は/usr/X11R6/share/icewmの各設定ファイルを参照してください。
icewmの他にも軽めのwmとして

  • blackbox
  • ion

等があります(私は試してません)。

日本語入力環境

Cannaとkinput2を使用します。
パッケージからインストール後、以下の設定を行ってください。

  • /etc/rc.confに以下を追加
    canna_enable="YES"
  • .xinitrcに以下を追加
    XMODIFIERES="@im=kinput2"; export XMODIFIERES
    kinput2 -canna &

Webブラウザ

Dillo

Dilloをインストールします。機能は制限されていますがFireFox?とは比べ物にならないぐらい軽いWebブラウザです。
本家のものはi18n化されていませんが、てきとーぺえじさん(でいいのかな?(汗))により日本語化&なんとタブ化(!)までされているものが公開されています。有難く使わせてもらいましょう。こちらhttp://teki.jpn.ph/pc/software/#dillo-i18nからどうぞ。
コンパイルするにあたり以下のパッケージが必要となりますので事前にインストールしておきます。

  • glib-1.2.10.11
  • gtk-1.2.10_12
  • jpeg-6b_3.tgz
  • openssl-0.9.7e_1.tgz

jpegとopensslについては無くてもコンパイル出来ますが機能が制限されます。他でも使うものですのでこの際インストールしておきましょう。
コンパイル、インストールは実にスムーズ。./configure && make && make installで全く問題ありません。

使用感ですがLibでも結構さくさく動きますね。
私的には非常に満足です。

w3m

テキストブラウザの雄、w3mです。コンソールベースでありながら画像表示すら可能とするアツイやつです。
これはパッケージから以下の二つをインストールするだけです。

  • ja-w3m
  • ja-w3m-image

メーラー

Sylpheed

パッケージからインストールするか、ソースからコンパイル&インストールします。


mp3プレーヤー

xmms

パッケージからインストールします。
128kbpsでは残念ながら全く使い物になりません。が、64kbpsならそこそこ動きます。
Webラジオにおいても同様で、64kbpsならストレス無く聞けます。

mpg123

128kbpsでも全く問題なく再生できます。

2chブラウザ

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