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■OPアンプ実用回路
OPアンプの基礎で、動作原理を学びましたので、実際に使用する回路をみて、動作がどうなるかを理解していきたいと思います。
実際の回路には、周波数特性改善のための抵抗やコンデンサ、保護素子(ダイオード等)等が入っているのが一般的であり、
それに惑わされずに回路の動作を把握できることが必須です
・復習です。
下記にボルテージフォロワ回路を示します。
マイナス端子へ出力を返す、という意味で、負帰還型といいます。
■(1)ボルテージフォロワ + 入力 RCローパスフィルタ
OPアンプ実用回路として、もっともシンプルなボルテージフォロワ+αの回路からみていきます。
下図に入力VinP端子にRとCを付け加えた回路を示します。
・図2 OPアンプ実用回路(ボルテージフォロワ + 入力RCローパスフィルタ)
この動作をみていきます。
まず信号は微小時間はDCだと仮定します。すると、C1は、すでに電荷がチャージし尽して抵抗無限大となります。
なくても同じですので削除します。
抵抗R1はどうでしょうか?
これもOPアンプの入力端子がハイインピーダンス(抵抗値が高く、電流をほぼ流さない)であるという構造から、
取り除いて考えても問題ないことがわかります。
取り除くと下図のようになります。
結局ボルテージフォロワを同じになります。
■(2)非反転増幅回路 + 入出力 RCローパスフィルタ + マイコン入力
次は非反転増幅回路です。
考え方は全く同じです。
下図の通り、R,Cを削除します。
残ったものは、非反転増幅回路とまったく同じでした。
■(3)反転増幅回路 + 入出力 RCローパスフィルタ + マイコン入力
反転増幅回路でも同じです。
ハイインピーダンスで受ける抵抗を削除、DCではコンデンサを削除します。
R1,R2は受け側がハイインピーダンスではないので削除できません。
反転増幅回路でも同じです。
ハイインピーダンスで受ける抵抗を削除、DCではコンデンサを削除します。
R1,R2は受け側がハイインピーダンスではないので削除できません。
これも結局反転増幅回路となりました。
回路を読み解くコツは、ハイインピーダンス(電流がほとんど流れない)で受けている入力部を探すことです。
そこが回路の分解点になりますので、あとは、おのおのの構成要素を検証していけば良いのです。