『ヴィレッジ・ゲイト』


『ヴィレッジ・ゲイト』

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実行期間

  • 2005年12月07日〜2006年03月02日

参加者

評価本体スタンド能力
Dケイ
C雀宮虹彦
D笹川仁
Dワーズワース

解説

廃墟を好むサイト住人の『四人』が『廃村』を訪れると、
意味ありげな『屋敷』と『小屋』を発見する。
『屋敷』や『小屋』を探索するうちにやがて、
一行は『過去』に飛ばされ、『村全体』を支配する奇妙な『恐怖』に翻弄されていく……。

日本ホラーとして極めて『正統派』の『ストーリー』。
ヒタヒタと肌を這うような絶妙な『演出』。
そして悪い夢でも見た後のような
『安堵感』『虚無感』『居心地の悪さ』を同居させた『結末』。
日本の土着的な『恐怖』を見事に表現しきった、
ホラー系『男』ミッションの『金字塔』として語り継がれるミッション。
参加者たちの『配分』も『物語』を紡ぐという点では素晴らしく、
全員優秀でも全員無能でもこれだけの進行は出来なかっただろう。
『男』ミッションに多い『謎』を残す『終幕』にはなっているが、
今回の場合は逆にそれが、『物語』としての深みを増すのに一役買っている。

『男』ミッション読んでみたいけど、たくさんあって困るなあという方が居れば
ぜひ一度、このミッションのスレ本編から読んでみて欲しい。
四人参加で単発ミッション、600レス前後という読むのに
お手頃な長さになっているのも高評価。


内容(完全ネタバレあり)

『ケイ』『雀宮 虹彦』『笹川 仁』『ワーズワース』。
とある廃屋のファンサイトで知り合った4人は、ネット上で『あかず村』と呼ばれている『廃村』でのオフ会を計画する。
そこで、荒れ果てた『屋敷』、
そしてダイヤル式の鍵つきの『鎖』と二つの『南京錠』で『施錠』された『小屋』を発見する一行。

とりあえず『屋敷』を探索する一行は、
1.『二つの鍵』
2.『7219 おやしろにわすれた』という『血文字』、
3.二階の窓に近い『穴』から見える『赤い鳥居』、
4.『だして』『そとにでたい』などと床に書かれた謎の『隠し部屋』
5.『菊』の『襖』の部屋にあった『人の形』をした『黒い染み』
などを発見した。

『二つの鍵』と『7219』という数字が、
それぞれ『小屋』の鍵を開ける『鍵』だと推測した一行は、
『小屋』へ行き、それぞれを施行してみる。
果たして『鍵』は開き、一行は『小屋』の中へと入っていく。
『小屋』の中には『井戸』が設置されており、梯子によって下へ行けるようだった。
一行は『井戸』の『下』に興味は持ったが、『血文字』に出てくる
『おやしろ』という言葉からの連想で、まずは、『屋敷』から見えた『赤い鳥居』へ行く事にした。

『赤い鳥居』をくぐり『社』を見つける一行。更にその裏手から『黒い手帳』を発見する。
『黒い手帳』には細かく日本語が書かれており、時々『絵』もあった。 いずれも即座には読解・判別不能の『字』と『絵』だったが、
唯一、後ろのページに描かれた『矢』は判別することが出来た。
『手帳』にはまた、古い写真が挟まっており、
『10人前後の着物を着た人々が座敷にて二列に並び、正面を向いている』
様子が写されていた。

『手帳』を見つけた後、『井戸』へと戻る一行。『雀宮』が『二人が残り、二人が降りる』のを提案し、
一行は、『雀宮』『笹川』の『待機組』と、『ケイ』『ワーズワース』の『探索組』に分かれる事となる。

『待機組』の『雀宮』『笹川』は、待つ間、『黒い手帳』を読み込んでいった。

『村には、奇妙な言い伝えが・・・・・・・・・・・十年毎に・・・・・・・・・・・・が訪れ・・・・・・・・・
殺さなければ、村が・・・・・・・・・・・・地主の・・・・・・・・・・・・に、今も・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・の古い社は・・・・・・・・・・・・・・らしい。
この下に・・・・・・・・・・・・・・を祭った・・・・・・・・・・・・埋め・・・・・・・・・・・』

以上の文を読む事が出来た二人は、再び『社』に赴く。
そこで『社』の『裏手』の『柱』を調べると
『御来人様』という文字が彫られているを見つける。
更に『枯れ木』の根元から二人は
『最新機種なのに異常に古びた携帯電話』と
『ワーズワース』のものに酷似した『ピアス』を発見する。
『ワーズワース』は『過去』に行ってしまったのでないか、と推測する二人。

胸騒ぎを覚えた二人は『井戸』に向かい、『下』へと降りていく。
下には『鉄の扉』があり、それを開けると短い通路に更なる『鉄の扉』、
そしてそこを抜けると今度は円柱の空間と上へと続く『鉄の梯子』。
二人はそこから『上』へと登っていく。

果たしてそこには、先ほどの荒れ果てた『屋敷』が、『荒れていない』状態で佇んでいた。
周囲の状況から『過去』にやってきたと認識した二人は、とりあえず『社』に赴こうとする。
すると、『屋敷』から『着物』を着た小柄な男女数人が二人の元へ近付いてくる。

怪しい雰囲気を感じた二人は『社』まで駆けて逃げ出す。
「オキビトサマが、逃げなすったぁ!!」
追ってくる男女。更に他の家々からも村人たちが出てきている。

逃げる二人ははぐれてしまい、『笹川』は無事『社』に着き、
その中で『意味不明』な文字の書かれた札の貼られた
『紫色』の『小箱』を発見する。中には一つの『鍵』。
そうこうしているうちに『村人』たちに囲まれてしまう『笹川』。
一方、『雀宮』は『村人』たちから逃れ、『社』近くの『笹薮』に隠れることが出来た。
『村人』に追い詰められる『笹川』を助けるべく『雀宮』は
『携帯電話』を、三分後に『着うた』(平井堅)を鳴るように設定し、
今居る『笹薮』に放置し、自身は別の笹薮に移動した。
三分後。響き渡る『着うた』に気をとられた『村人』たちの隙を突いて
『笹川』は見事逃走し、『雀宮』と落ち合う事が出来た。
『村人』たちから逃げつつ、手に入れた新たな『鍵』の使い道を探すべく『屋敷』へと向かった。

『屋敷』の一階では『宴会』を行ったような跡がある。
二階で、二人は、『隠し部屋』へ行き、何かの『塊』を発見する。
それを放置し、他の場所への探索へ向かう二人。
『菊』の『襖』の部屋にて、『1m』ほどの『小男』が『全裸』で畳に『同化』しているのを発見した。
『小男』の意識はなく、二人は探索を続ける、
更なる『上り階段』を見つけた二人は、そこで首を吊られた『白装束』姿の『ケイ』と『ワーズワース』の『死体』を発見した。

『ケイ』たちの『死体』にショックを受けながらも、
外から聞こえる『村人たち』の気配に弾かれるように行動する二人。
先ほどは通り過ぎた『隠し部屋』の『塊』を調べに行く。
その『塊』は身体が歪にゆがみ、歯茎が異常にむき出している『女性』だった。
『女性』の顔には酷い『腫瘍』がある。
「出して」と切望する『女性』を二人は背負って行く事にする。

その後やってきた『村人』たちに『千代』と呼ばれる『女性』。
『村人』たちは『千代』の顔の『腫瘍』から出る『白い汁』を異常に恐れているようだった。
『笹川』がその『汁』を手に取り『村人』たちに向かって放つと、それを恐れ、近づけない『村人』たち。
一縷の『光明』が見えたかに思えたが、その直後、『笹川』の顔に『千代』同様の『腫瘍』が出来始める。
『白い汁』を顔に浴びた『雀宮』はその症状は見られない。
そしてその後、『千代』は腐ったように崩れ落ちる。

『笹川』は先ほど見つけた『床に同化した男』のところに行き『触れたり』するが効果は無く
他の部屋を調べていた『雀宮』を探す過程で『鍵穴』のある『鉄の扉』を発見する。
『社』で見つけた『鍵』を『雀宮』に託し、『笹川』は事切れる。

『雀宮』は『鉄の扉』を開け、進む。
長い『回廊』を進むと、『円形』の部屋に上に続く『梯子』。
それが『井戸』だと推測する『雀宮』。しかし、
『床に同化していた男』が、四つんばいになりながら、
『雀宮』の元に忍び寄ってきていた。

『雀宮』はもっていた『行灯』を地面に置き、
『梯子』を昇っていくが、『床に同化していた男』に足をつかまれてしまう。
ここで、『雀宮』はあえて引っ張られるまま『落下』し、『床に同化していた男』を『行灯』で焼き尽くす作戦に出た。
『床に同化していた男』は『火達磨』になり、『雀宮』もズボンに『火』のついたまま争う格好になる。

そして、決着は突然の『大量の水』の『出現』により着く事になる。
どこから来たのか、『水』が『井戸』を満たし、謎の『影』が辺りに漂い始める。~『影』の正体は『円筒形をした魚』。
首を絞められ意識を失いそうになっていた『雀宮』を『床に同化していた男』の腕を噛む事で助けるが、
同時に『雀宮』の『太腿』にも『魚』は噛み付いていた。
その直後、『水』は弾け、『雀宮』は『井戸』の外に弾き出された。

出てきた世界は『元の世界』のようだった。『屋敷』の中を再び調査する『雀宮』。
すると『一枚』の『写真』を見つける。『写真』には、数人の男女が映っていた。
畳の上に座り、こちらを見て笑みを浮かべた面々には、『ケイ』と『笹川』『ワーズワース』の顔があった。

その不可解さに憤慨しながら『雀宮』は探索を続ける。すると、そこで『七三分けの男』に出逢う。
『屋敷』の『管理人』と名乗るこの男に、『雀宮』は自分の身に起こった不可解な事件の事を問い続けるが、
暖簾に腕押し、有益な回答は全く得られなかった。
『雀宮』は最後に『社』に向かい、木の下に埋まる
『携帯電話』と『ピアス』を回収し、事件の更なる探求を心に誓った。

しかし……『雀宮』は、二度と村に足を踏み入れる事は無かった。
村のあった山は閉鎖され、ネット上での噂だけが村の存在を伝え続ける。
そして、村から戻った『雀宮』は、自分の『能力』を知る事となる。

以下、2008年の倉庫七周年記念の『男』質問スレで明らかになった事の抜粋。

>『スタンド』を、より超自然的存在として捉えたのが『ヴィレッジ・ゲイト』
つまり、『人間の意志』というよりも、『自然の意思』に近い。
その中に、本来の意味での『スタンド使い』も織り交ぜた。
だが、こちらも個人の意思では無く、『集団的意識』として解釈出来る。
複数の本体が、1つの『スタンド』を持つという感じだ。
>村人の襲撃と写真(※犠牲になった参加者が写っていた写真。引用者注)
については、1つの意思に起因していたと思う。
それは、『村』という閉塞された空間に生まれる、部外者への敵意。
戻る事の出来なかった者は、その敵意から計らずも逃れる形になった訳だ。

登場人物

本体スタンド人物紹介
『村人』たち[[:]]『村人』たち。雑魚ゾンビ的役割
『床に同化していた男』[[:]]『1m』ほどの『男』。『床』と同化していた。
『千代』[[:]]あえていえば『ヒロイン』。
『管理人』[[:]]『七三の男』、『屋敷』の『管理人』。