人物紹介 / 李儒

李儒 †

三国志正史には記録のない、後漢書董卓伝の登場人物。
弘農王（董卓に廃立された少帝・劉弁）を暗殺する実行犯として登場するが、その他の事績は特に見当たらない。
董卓没後は献帝の侍中として推挙されているが、もちろん兄殺しの男を献帝が許すはずもなく粛清されかかり、以後の消息は不明。

演義では董卓の娘婿とされ、洛陽炎上の首謀者となるなど董卓の暴虐を積極的に支える「悪の軍師」として強烈な存在感を示す。
また「美女連環の計」を逸早く見破る有能さも見せており、呂布と仲違いを始める董卓を諫めるが聞き入れられず、
「我らは女の手にかかって死ぬのか」と悲嘆に暮れる場面も描かれる。
果たして董卓が殺害されると彼も王允によって捕縛され、董卓の一味として車裂きの極刑に処された。因果応報

董卓の文武の両翼として、武の呂布に並び智の李儒とまで目されるほどの存在感を発揮しながら、
正史に記述がないため一時期は実在が疑われていたりもした。
そのため一部の書籍では『悪役をより引き立てるための架空の存在』などと書かれてしまっている。