人物紹介 / 孫尚香


孫尚香

尚香の名前は京劇で使われる名前であり、本名は不明。演義では仁という名で紹介される。
劉備に嫁いだ時の彼女は18歳〜28歳、劉備は49歳という具合に年齢は親子ほど離れていた。
正史蜀書法正伝によると兄たちによく似て剛直で男勝りな女性だったようで、
「北に曹操、南に孫権、内にあっては孫夫人の脅威があり、
その中で我が君が志を遂げたのは、法孝直の功績である」
との諸葛亮の言も記載されている。
侍女たちに武装させ、孫家の力をかさに着て高慢に振る舞い、連れてきた兵たちも素行が悪かったという見事なまでのわがまま姫であった一方、
『漢晋春秋』によれば揚州に帰る際、劉禅を攫っていこうとしたという抜け目のなさも見せている。
以後彼女は表舞台から姿を消すが、劉備が蜀入り後に呉氏(呉懿の妹。三国志大戦では旧作・本作ともに穆皇后の名で登場)を娶っていることから、恐らくは離縁されたものと思われる。

演義では呉国太の娘ということになっており、孫策・孫権とは腹違い。
侍女に武装させるだけでなく部屋に武具を飾るといった形で男勝りな性分が強調されており、
吉川英治版に至ってはとうとう自ら武装し武芸を学び「弓腰姫」の二つ名まで頂戴している。
また当人なりに劉備のことは慕っていたという設定になっているのか、
劉禅拉致に失敗し単身で帰郷した後、夷陵で劉備が戦死したとの誤報を聞いて長江へ身を投げたとする伝承もある。

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