人物紹介 / 曹丕


曹丕

魏王朝の初代皇帝。諡では「文帝」と呼ばれる。

文武両面に優れたというエピソードについて、まずは武について語ると11歳にして父の戦いに従軍していた他、
剣術に自信のあった武将を相手に試合をして、たまたま手元にあったサトウキビを剣代わりにして勝ったという逸話がある。
また袁家との戦いでは先陣切って袁紹の館に乗り込み、当時袁煕の妻となっていた美女・甄氏を見初めて攫ってきたとか。

文については曹操、曹植と並ぶ『三曹』の一人として知られており、自身の著作である『典論』で
「文章は経国の大業にして、不朽の盛事なり」と書くなど文学を重視していた節が見受けられる。
また政治に関しても、宦官や外戚の台頭を防ぐような処置を施したり、私刑や仇討ちを禁じるなど治安維持にも努めている。

才能的・手腕的には一国の皇帝として十分なものを持っていた反面、
人格面では好き嫌いが激しく私情に走りやすい傾向があり、
気に入った相手は身分・出自を問わず信頼し親愛の情を示したりもする一方、
一度嫌った相手には容赦がなく、徹底的に冷遇したり処刑したりと酷薄さが目立っている。

優秀な政治力と問題のある人格から、陳寿も
「広い度量と仁愛の心さえあれば、古の賢王にも劣らない名君だっただろう」
と評している。

そんな彼の治世に問題点を二つ挙げると、一つは皇族を冷遇しすぎたこと。
これは外戚の台頭を防ぐ政策の一環かもしれないが、それゆえ司馬懿が台頭した時に専横を防ぐ皇族がいなくなってしまった。
(羹に懲りて膾を吹くとはよく言ったもので、晋では皇族を優遇しすぎた結果八王の乱が起きているのだが)
もう一つは、皇帝即位から10年を待たずに病で崩御してしまったこと。
そのために魏王朝の地盤固めができず、曹芳以降の皇帝が司馬家の傀儡と化してしまっている。

計略名の「魏武」とは「魏の武帝」の略、すなわち曹操のこと。
過去作では曹丕が「魏武の大号令」を所持していたためツッコミの的になっていたが、今作では「継承者」という形に落ち着いた。

なお、三国志大戦シリーズでは、何故か扱いが悪く、今まで幾度となくネタにされてきている。

三国志大戦1:皇帝にまで上り詰めた人物なのに、レアリティがC、計略が汎用計略の指揮だった。
      (劉禅ですらUCだったのに…)
三国志大戦2:2への移行に際して、まさかの排出停止の憂き目に会う。
       その後、Ver.2.1でSRとして復活するも、刹那の求心という、よく考えると切ないネーミングの計略を持たされる。
三国志大戦3:レアリティが1段階降格しRに。さらに計略名が上記にあるように「魏武の大号令」(すなわち曹操の大号令)と
       父親のお下がり計略をあまり考えずにそのまま持たされる形になっていた。

今作では、ようやくこれらを過去のものとし面目躍如となったようだ。

因みに曹丕は大の甘党でも知られており、上記の剣代わりにしていたサトウキビをよく酔い覚ましに齧ったり、また梨は「口の中で
砂の様にサラサラ崩れ、蜜の様に甘い」、葡萄に到っては「口に放り込めば酸っぱくも無く、酔い覚ましになる上に甘味が長く続く」
と其々大好物である事を詔として臣下に発した事があったという(反面、蜜柑《当時は橘と呼ばれていた》の場合は
「大抵は歯が裂けそうな程に酸っぱく、甘い物がたまにしか無い程度だ」と評し、あまり好まなかった模様である)。

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