黒澤明


黒澤明

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1910年(明治43年)東京に生まれる。父親は体育教師。学生時代はドストエフスキー、トルストイ、ツルゲーネフなどのロシア文学に影響を受ける。ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチなど、ルネッサンス美術に傾倒し、画家を目指したこともあるが、26歳のときP.C.L.映画製作所に入所。1943年(昭和18年)33歳のときに『姿三四郎』で監督デビュー。1950年に撮影した『羅生門』は、1951年にヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞。『生きる』(1952年)でベルリン国際映画祭上院特別賞を受賞。1954年に発表した大型時代劇『七人の侍』は大ヒットし、ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞。1975年にソビエト連邦との合作で『デルス・ウザーラ』を撮り、モスクワ映画祭金賞、アカデミー外国語映画賞を受賞。1990年米アカデミー名誉賞を受賞。1998年9月6日脳卒中により死去。88歳没。
『羅生門』
原作は芥川龍之介の短編小説 『藪の中』だが、同 『羅生門』にも題材を借りる。平安時代の一件の殺人事件の真相を推理する中に、人間の本質を描き出す。対立する複数の視点から同じ出来事を全く違う風に回想し、真実がどうだったのか観客を混乱させるという手法が用いられている。出演は三船敏郎、京マチ子。
『生きる』
死期の迫った市役所の市民課長が、人生の意味を見つめなおす姿を描くことで、その題名通り「生きる」という普遍的なテーマに真っ向から切り込んだ作品。
『七人の侍』
戦国時代を舞台とし、野武士の略奪により困窮した百姓に雇われる形で集った七人の侍が、身分差による軋轢を乗り越えながら協力して野武士の一団と戦う物語。シナリオやアクションシーン、時代考証などを含めて高い評価を得、その後の多くの映画作品に影響を与えた大作。