怪奇大作戦：第23話「呪いの壷」

『怪奇大作戦』第23話「呪いの壷」

ホントに寺が燃えてるーーーっ？！

と実は驚いておりました、昔の撮影は大胆なことをするなと...orz
（もちろんよく考えたらそんなわけないんだけど、そんなわけないにも関らず真に迫りすぎてました；）（てか、実相寺さんの本読んでたらやっぱり放送直後は結構な騒ぎになってたよーです、実際のお寺がモデルの１／１０スケール模型だったらしいス。）

一言で言うと京都の街で金持ちじーちゃんが立て続けに死ぬ事件が起きました。
ＳＲＩメンバーが急行するも、「目が焦げてた」とゆーような共通点があるもののそれがなんでなのかはさっぱりわからない（この回は結局死体から原因は調べることが出来なくて、原因物質を見つけたことで捜査が進展してます）。正直、説明難しくてよくわかんなかったなー。
視神経がずたずたにされていた、とか（←調べてみました）。

調査に来ていたメンバーたちのところに、一人の青年が訪ねて来て、死んだご老人たちが全員自分の勤めている店の客だと告げます。
（とはいえ店に行ってみると「まー、金持ちじーさんはほとんどウチの客ですが」とのことでしたが。つまり偶然だと、まあ普通はそう言うわな。）


今の人にもちゃんと通じてるかわかんないんですが、時折ごほごほやってたのは肺病病みっつー描写だと思うんですが、よく客商売で雇ってますね。その辺の機微はわかりません。
まあ、帳簿付けとかなら特には問題ないのかなぁ。

んで逆に、その肺病病みの青年自体がＳＲＩに疑われることになって（これもそりゃそうだ）、尾行してみたらその父親のところに向かい贋作作りのことをぺらぺらぺら。
（いや別に、尾行が気付かれてるとかじゃないです。）
そのあとで古美術店の店主の娘さんを引き連れて、なんかよくわかんない壷を掘り出して中から黒い煤のよーなものを取り出してました。
それをさらさらと父親の作った贋作の中に。

黒い煤をＳＲＩが調べてみるとリュート物質とかゆー放射能を出すものだったそーですよ、太陽の光に当たると急激に放射されてしまうので、今までの事件ではすでに全て消えてしまっていた、ということで判明してなかったらしい。

と、書き方が杜撰なだけじゃなくて本当にこんな感じなんですよ。
しかしなんか別に気になんなかったなぁ。
なんていうのかですね、犯人の人がある意味で「犯行が発覚して欲しい」と望んでいたこともあるし、病のせいかそれともいつまでも事態が進展しないからか、すごく焦っているよーな描写なんですよね。
それが、ＳＲＩが見てることにも気付かず動き回る青年に説得力を与えていたというか。
逆にそんな行動を取っているのに、当人は気付かれることを望んでいるというのに、それでも判明しないばかりか、父親に贋作など作らせ続けるくだんの古美術店店主を逆に利してしまう始末（死んだ老人たちが抱え込んでいた物を買い漁っていた節が；）。


要するにこれはシンプルな復讐の話なんですが。
そのやり方としてはあまりにも凄惨なやり方だったし、そもそも贋作を作らせたくないのならばもう少し他にやりようがあるような、、、いや、多分ちゃんとそのつもりだったんでしょう。自分が店主の娘と結婚して、店の後を継いで。
その前に自分も贋作作らさせられるかもしんないけど、そういつまでもはね。

でも彼は肺病になってしまった。と。

それで全てに絶望してしまって、なにもかもをぶち壊そうと父親の贋作の壷にリュート物質を入れたんだ、というね。
けれど事態は一向に判明せず、贋作ということも少しもバレず。
ある意味で、破滅のための行動としては考え深すぎたのかもしれないとも思います。

まー、ラストで青年の掘り返していた土地が、旧日本軍の研究施設だったんだ、という謎解きは入るのですが、うんまあ、そんなことはどうでもいいのかなぁ。
この事件と犯人は、なにも『怪奇大作戦』でなくても良かったんだろーし、リュート物質なんていう怪しげな物質でなくても良かったんじゃないのかとも思うんですが、けど、このある意味でリアリティがあるんだろー青年と、こーいう現実離れした事件との組み合わせってのもなんか悪くないよな。


事態の判明によって彼はリュート物質を抱えて寺ごと燃え。
贋作を何十年も作らされ続けても柔らかく「いいんだよ」と笑ったままびくともしなかった彼の父親は、彼の死を聞いてちくしょうちくしょうと泣き喚きながら全ての壷を叩き壊しました。

あーうん、父親は父親で青年が全ての希望だったのかなぁとか。
別段なんの説明もないんですけどぼんやり見ながらそんなこと考えてました、いい話っていったらあれですが、なんか良かったなぁ。
燃える寺が、彼の激情みたいに見えて美しかったですよ。