ウルトラマンネクサス：Episode.24 英雄〜ヒーロー〜

『ウルトラマンネクサス』Episode.24 英雄〜ヒーロー〜

十字に括られているだけで、「うわ、死んでる？！」と漏れなく思えるヒーローってなんか如何なものかと思います。ネクサスさんっていうか姫矢さん...orz

この話、というか、少なくともこの篇の辛いところは。
結局なんのために戦っているのか少しもわからなかったところ。
溝呂木くんの根源的な「恐怖」とそれを克服しよーとする闇雲な行動に筋が通ってないとまでは言いませんが、それでも意味がわからない。いや、なんというのか、申し訳ないけれどその程度の動機でそこまで引っ張れる敵と感じるのが難しいんですよ。
いっそ凪さんが敵ってほ（ｒｙ

しかしまあ、１話２話程度の敵としてなら充分。
そして、上の部分にさえ目を瞑ってしまうのならば、溝呂木くんという個人を少しも「敵」と認知せずに、なんのために戦うのかという問いにも戦いだとすらほとんど感じてないよーな姫矢さんというのは兼ね合いとしては良かったような気もします。


「俺は、俺の求める答えを探しているだけだ」
「宿命と戦っている」

だっけかな。
この辺が観念的な表現になってしまうのはある意味で仕方のないことかもしれないです、要するにそれって多分「人はなんのために生きるのか」でしょ。それだけはどーしようもないんじゃないのかなぁ。
そもそも姫矢さんの苦しみってのは最初から抽象的で。
むしろそーいう、形のない苦しみが、己の目の前で子どもが死ぬという悲劇を引き寄せてしまったよーなところさえある。

それでも、それなのにその悲劇にも犯人はいない。戦争です。
自分自身に怒りが向いているよーな描写もあるにはありましたけど、それすらそんなに明確なものではなかったんじゃないのかなぁ。
そのことが、溝呂木くんっていう現実の「悪意」に対峙しても、彼自身をほとんど憎まないって辺りにつながってるよーな気もします。憎まないっていうかさして気にもしてないというか。ｗ


んでもって、やっとこの回で直接対決になるわけですが。
溝呂木くんは一体なにがしたいのか、いや、姫矢さんの持ってるエネルギーを奪いたいってのはわかりますけども、なんでそれ以外の周囲を巻き込むのか（まあ、己の恐怖が絡んでくるって説明はあるんだけど）、姫矢さんの「苦しみ」ってのはなんなのか。
最終的に溝呂木くんはなにを求めているのか。

姫矢さんは挑まれたら受けざるを得ないわけだし。
（うーん、そのための人質の佐古田さんだったのかなぁ）
（でも姫矢さんは逃げないよな。）

溝呂木くんが今よりも強い力を手に入れなきゃなんないってのはまあ単純に理解することも出来ないでもない。強い力を手に入れて浮かれたって人なんだしね。

今回はまあ、ずっと戦闘シーンだったんですが。
強さのぶつかり合い、シンプルで、創意工夫をして力尽きたウルトラマンをなんとかして助けようとするナイトレイダー隊、括られたところから佐古田さんの危機を察して蘇るネクサスさん。


面白かったですよ、エネルギーを失ったネクサスさんのカラータイマーを撃つシーンなんか結構どきどきしました、いやだって、失敗したらと思うとな。；
（そこまでスタッフを信用しとらんのかヨ。）
彼のエネルギーに同調させて吸収させるという説明はあったものの、なんとなくファンタジーのシーンみたいでしたけどね、伝説のなんたらみたいな。

空中戦闘も非常にスピードがあって迫力がありました。
爆発を割って飛び出してくるネクサスさん。

でも、なぁ、姫矢さんの決着ってコレだったのかなぁと、うん、溝呂木くんのほーはいいんだと思うんだ。どんなに策略を重ねてもせせら笑っても、それだけで光の存在であるネクサスさんに姫矢さんに適わないってのは。
ウルトラマンっていう話で、戦闘以外の決着が欲しいとまで望むつもりもない。

でもなぁ、それでも姫矢さんの最初の「苦しみ」に、それ以前になんかの決着、、、ついていたのかなぁ、でもそれだと、自分が死ぬまで戦えばいいんだってことになっちゃうというか...lllorzうう

物語りの展開への文句とかじゃあないんです。
ただ、孤門くんも佐古田さんも、根来さんなんかの思いもほとんどなーんも届かなかった、誰も姫矢さんを助けられなかったんだなぁってしみじみと。