ウルトラセブン＃２２「人間牧場」

『ウルトラセブン』#22「人間牧場」

アンヌさんが危機に陥ってしまいまして。
土星だか木星だかにしかない解毒効果のある成分を取りに行かなきゃなんないけど、しかしそれが間に合う日数は三日！　みたいな展開になりましてね。

要するにセブンさん状態で行けばいいんだけどさ。
さて、どうやってそれを切り出すのか、それとも正体知ってんのか（前々からキリヤマ隊長は知ってる気がしてならない、つーか戸籍はどうしたのダンさんよ）、とちょっとわくわくして待ってたのに。

――彼は土星（だか木星に）向ったよ。

というセブンさんに向けたキリヤマ隊長の言葉があるばかりっつーか、いくらなんでも知ってるとしか思えないけどその間の描写がなんもねーっ？！
つーかこの回、なにもウルトラマンの介在が難しい状況にしなくても。
日数に微妙な制限を付けなくても（セブン世界の技術力だと太陽系の惑星にはわりとさくっと行けてしまうという）、というところで。
確信犯なんだかそうでもないんだか。。。
ただ、この回の全体的な展開はＳＦチックで面白かったなぁ。


えーと、まず、アンヌさんがパーティ会場で奇妙な音を聞きます。
外に出て行くとなにもいないけど、なんかいる、後を追いかけてきた友人が何者かに連れ去られてしまい、帰って来たら意識不明で体が青く透けている。

当然、ウルトラ警備隊（アンヌさんは時々忘れられてる気もしないでもないけどお医者さん）で彼女を調べることになるわけなんですが、そうこうしている間にアンヌさんまでその「なにか」に感染してしまいました。
調べてみると、様々な動物の雌のみが浚われる事件が頻発していることが判明。
（それはしかし窃盗なんじゃないのか、よっぽど異様な状況だったのか。）

そしてどうも、人間の女性を浚うことによって始めて目的が達成されるということが判明したっぽく、その目的がなにかっていうと、菌の苗床なんだそうですよ。
その菌を食べる宇宙人なんだそうですよ。

そーいう設定はいいやね。
だってなんで「地球じゃなきゃあかんのか」「人間じゃなきゃ駄目なのか」というのがこれ以上もないくらいしっかりと説明されてるじゃん、しかもそういう理由なら止めなくてはなんないのは一緒でも、なにしに来たんじゃいとは思わないし。
正直、ご飯が特殊すぎたら仕方ないじゃんなぁ。
いや、セブンさんに退治するなとは言いませんが。
でもやっぱり、ご飯ばっかりはな、だからって黙々と食われなさいとは思わないけど、つーかそういう身も蓋もない侵略理由はかなり好きです。みるからに大好きです。


そもそも、なんで最初の被害者、アンヌさんの友人を返して寄越したのかというと、感染させてどんどん増やすためだというのですな。しかしそれなら潜伏期間がなければならないような気もしないでもないですが。
その辺の粗は「はじめての成功例」が判明したばかりだから許しましょう。
ところで宇宙人の外見とかかけらほども覚えてなくて、戦闘シーンもなんかセブンさんがかなり大急ぎでやっつけでやってそのまま、出立したなんていう印象（しかし多分それは正しい）しかないんですが、それもそれでまあいいです。

そのうち両方覚えられる回とかあるといいなー。
やっぱり、だんだん面白くなってきますよね、傾向の変化自体もあるけど。
（両方というか、人間しか記憶に残らない回もあるにはあるけど、あと人間体しか覚えてない回がついこないだあったかな...orz）（あれは人間体に入れ込みすぎた私が悪いわけですが。）

で、その菌をなんとかして取り除くために必要なのが宇宙空間にありますよと。
そもそも研究員はなんか口ごもってて言ってくんなかったわけですが、ちょっと遠めの惑星にありますよと（なぜ調べない；）。
なんだぁ、という感じにキリヤマ隊長とダンさんが顔を見合わせて「取ってきます！」とダンさんが言うものの、三日しか持ちませんよと。地球の科学じゃなんか無理っぽいですよと（どのくらいのスピードなのか知らね、現在の現実よりもかなり早いだろうことは見てればなんとなくわかりますが）。


で、ダンさんが苦悩してるわけですよ。
もうバラして行って来いよー、みたいに思ったんですが、とりあえず宇宙人も退治してかなきゃなんないし。間に合うのかなー、でもアンヌさんが死ぬわけないしなぁ、と思ってたら、戦闘のあと素っ飛んで行きましたよと（セブン体で）。

それをなんかキリヤマ隊長がどこそこ行ったんだよと説明してましたよと。
その間はどうなっとったんじゃいと。

通りすがりのウルトラマンが、人間二人（＋研究員）しか存在を知らないものを取りに行くことを疑問に思わなかったらいくらなんでもちょっとどうかなー、と思わないでもないんですが、や、隊長に説明された隊員たちじゃなくてだな。；