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セッションログ(第拾壱話)

第拾壱話「過去は甘く囁く」

第拾壱話も、修善寺歩の視点から物語を振り返ってみたいと思います。
物語の主軸は、私の過去への決着となります。
もし最愛の人が取り返しのつかない罪を犯した時、貴方はどうしますか?
※ ログ内の()は思った事、括弧なしが通常の内容。

[登場人物]
 PC       : 柄楠狩刃(PC1),三田舞(PC2), 修善寺歩(PC3)
 NPC(イノセント) : [堀越学園 ] 石原弘三,空寝遊, 石原弘美
          [中野の住人] 柄楠沙耶,修善寺の父,藤原一片
 NPC(妖怪)    : [六葉社  ] カラス天狗「かぁ爺」,河童「くぅ」
          [敵    ] 魔王「イザナミ」,魔人「修善寺明美」,鬼女「黄泉醜女」

[一日目:夜(病院:歩視点)]
閻魔さんを病院に搬送し、一段落ついた私達は、まず情報を整理する事から始めました。
現在、中野区全域と新宿区西部に新型インフルエンザの重度感染区域として位置づけられており、他の地域への道は全て封鎖されています。
理由はわかりませんが、封鎖されている区域内では電車及び地下鉄は利用可能のようです。
月匣の展開範囲が封鎖区域とほぼ同じですので、沙耶ちゃんはこの区域の何処かである事は間違いないでしょう。
私は一つだけ明美が沙耶ちゃんを連れ込んでいる場所に心当たりがあったのです。

その時、柄楠君が私に沙耶ちゃんの件でその怒りの矛先を向けてきたのです。
「お前が狂わなければ、沙耶が危険に晒される事はなかったんだ!」
私は、逆に何か怒りがこみ上げてきました。
一刻を争うこの状況で今はそのような事を言ってる場合じゃないでしょ?
(口論している間に沙耶ちゃんに何かあったら、って考えないの?)
明美を連れ帰って叱って沙耶ちゃんを助けたら、その怒りはいくらでも聞くわよ、だから今は黙ってて!

言い合いをしているうちに、柄楠君は理由はわかりませんが黙って、何処かへ行ってしまいました。
私は、追うつもりは全くなく、今何をしなければならないか、の思考に戻っていました。
(まず探索魔法で明美の位置を再確認、そして封印についてかぁ爺に詳細を聞かないと。どうしよう、一度六葉社に戻った方がいいかしら?)
そう考えていると、舞ちゃんが私の目の前に立っていたのです。
そして、舞ちゃんは「今すぐ柄楠を追って、謝ってこい。」と言ったのです。
(…舞ちゃんまで、何言ってるの?)
私は先ほどこみ上げてきた怒りの矛先が、舞ちゃんに向いた事を感じていました。
「断る。」
今はそれどころじゃ、ってもう何度も同じ事を言わせないでよ!
わかっているわよ、子供の意地を張っているって。
明美は私の事を想ってくれている、それが故に手段を選んでない。
相手が沙耶ちゃんじゃなくても、許される事じゃない。
しかも、それが私のためにやろうとしている、私は明美の最愛の相手であり、あの子の罪は私の罪と同じという意味。
沙耶ちゃんを巻き込んでしまった事は、本当に申し訳ない、と思っています…。
(どうして?どうして、私に直接会いに来てくれないの?)
(私が壊れたから、というなら明美が私の傍に、人間の姿でなくてもいい、幽霊でも、傍に居てくれたら、それで私はいいのよ?)
(同じ人間で傍に居てくれるならそれが一番嬉しいけど、一緒にいるための手段は二人で考えればいいじゃない?)
(何故、会う事ができるなら、最初に私に相談してくれないの…?)
舞ちゃんと話しているうちに、私は明美への想いで涙が出そうになりました。
その時、舞ちゃんは
「明美が大事なら、明美の代わりに謝ってやれ。緊急時だろうが関係ない。」
と更に押してきました。
この時の会話は、戻ってきた柄楠君は聞いていたようです。
「もし貴様(歩)が妹(明美)をどうにもできなかったら容赦なく殺す、いいな。」
と短くそう言ってきました。
絶対にそんな事はさせない、という覚悟があった私は、柄楠君の言葉に頷いたのです。

私は、会話が一段落ついた時、探索魔法で明美と沙耶ちゃんの位置を追跡し、私の予想通り封印の場所を指している事を確認しました。
この事を二人に伝え、一刻を争いため六葉社には電話で封印について聞く事にし、地下鉄大江戸線中井駅へ電車で向かったのです。

[一日目:夜(電車内)]
柄楠君は電車に乗っている間、私と視線を合わせようともせず、無言で窓の景色を眺めていました。
現在は本当に便利になったもので、ウィザード専用携帯は同時通信が可能なほどの性能を持っていました。
私と舞ちゃんは、六葉社にいるかぁ爺に連絡を取りました。
(本当はマナー違反ですし会話の内容も問題でしたけど、幸い電車に乗っている人は殆んどいないから、よかったわね。)
かぁ爺曰く、封印とは「黄泉比良坂への入り口」であり、全国に数ある封印の一つなのだそうです。
以前に封印を確認した時は問題ないと言っていましたが、実は封印に近寄る事すら出来なかったそうです。
既に黄泉醜女が封印の周りに展開しており、封印の入り口を守っていたのです。
それはつまり、封印が既に開いていている、という事。
中野区近辺の人たちが何故妖が見えるようになっていたか、それはこの黄泉の入り口より漏れ出した瘴気により死へと近づいているためでした。
明美が舞ちゃんに言った通り、この中野にいる人々全てを生贄に封印を完全に破壊するつもりなのです。
私は、かぁ爺に何故そんな重要な事を隠していたのか、問い詰めました。
(それを知っていたら、もっと早くに手を打てたかもしれないのに!)
かぁ爺達にもプライドがあって、言い出せなかったそうです。
門は力があれば閉める事は可能との事なので、それは柄楠君に任せればいいでしょう。
場所は、地下鉄大江戸線の線路内の一角にある社の奥だそうです。
そしてかぁ爺は、二つの注意事項を伝えてきました。
それは、以下の内容です。
 ・黄泉の食べ物を口にしてはいけない。
 ・妖は伝承に縛れている。
  それは黄泉の妖も同じ、イザナミとイザナギの伝承をなぞる事が助けになる可能性がある。
中井駅についた私は、かぁ爺にお礼を言って電話を切り、封印の場所へ向かうのでした。

[一日目:夜(地下鉄大江戸線中井駅構内)]
駅構内は、終電が近くかつ封鎖区域という異常事態にも関わらず、普通に利用者がいました。
そこで遊ちゃんと石原先生に会いました。
只ならぬ空気を読んだのか、遊ちゃんはついて行くと言い出したのです。
(ちょっと行き先は黄泉比良坂よ? 無関係な遊ちゃんを連れて行くのは…。)
私は反対しましたが、二人は全く聞いてくれず、何かの役に立つだろうということで連れて行くことになったのです。
(どうなっても責任取れないわよ…。)
石原先生は、異常事態による学校閉鎖が解けたら、進路希望を再度確認する、と話していました。
進路がまだ決まっていない舞ちゃんと柄楠君には特に注意していました。
そして先生は私にも、その格好をいい加減止めるよう言ってきたのです。
今の私の服装は、膝が隠れる長さのスカートで女性の普段着といった格好でした。
(社会的に逸脱した行為、ね…。だけど、実は結構気に入っているのよね。)
相手が先生というだけに言い返しづらく、言葉に詰まってしまいました。
こちらも先を急いでいたため、適当に先生に別れを告げて、私達はホームへ向かったのです。
電車がまだ10分ほど先だと確認してから、私達は線路内に侵入したのです。
当然ながら石原先生は、生徒達が線路に下りたとなれば止めにかかります。
そこで大きな地震が発生したのです。

かなり激しい縦揺れにより、駅構内の天井が一部崩れて私達に降り注いできました。
後から聞いたお話ですが、この地震は、印具堂の妖達が鹿島神宮の要石を使ってバックベアードと戦った影響だったそうです。
柄楠君は、その時遊ちゃんを思い切りホーム側に蹴りだし、崩れてくる天井から離れさせます。
そして大きな破片を受け止め、私達に奥へ行くよう言い、自分も破片を壁を作るようにホーム側に放り投げてました。
遊ちゃんと石原先生は、ホーム側で無事のようでしたが、先生は私に助けが来るまでそこに留まるよう叫んでいました。
(ごめんね、聞き分けの悪い生徒で…。でも、行かなきゃいけないの、私には助けたい人がいるから…。)
その叫びを私達は無視し奥へと進んだのです。
舞ちゃんはその時、遊ちゃんに「私達が戻らなかったら、奥の岩戸を閉めてね。」と言い残していました。

地下鉄が通るトンネルの壁にその道はあり、その先に小さな社が祭られた岩戸があったのです。
その岩戸はとても大きく、そして大きな地下への入り口が口を開けていました。
あおにぃの力を借りている柄楠君なら閉める事は可能でしょう。
その時、柄楠君から予想もしていなかった事を言ったのです。
「このままこの穴を塞がないか?」
私はあまりにありえない事を言い出した柄楠君に詰め寄りました。
(沙耶ちゃんがこの奥にいるはずなのに何を言っているの?)
確かにこの街を守るため、だけであればそれが最善でしょう。
でも、明美も沙耶ちゃんもこの奥にいるはず、その選択は私にとっては考えられません。
私は探索魔法で沙耶ちゃんがこの奥に居る事の確証を取り、一人でも奥に進むつもりでした。
彼はどうしてこうも冷徹な思考が出来るのでしょうか?
この時ばかりは、明美の事で頭がいっぱいだったとはいえ、軽蔑の目を向けざるを得ませんでした。
舞ちゃんが柄楠君を説得し進む事になりましたが…。
これが大人への階段を昇った人の考え方なのでしょうか?
もしそうなら、そんな階段は昇りたくないわね。

[一日目:深夜(黄泉比良坂)]
黄泉比良坂とは、 黄泉路と呼ばれる黄泉の奥への道は、闇に包まれた薄気味悪い洞窟のような道でした。
懐中電灯で照らしているとはいえ、その光は弱々しく見えてしまう程の闇が広がっており、洞窟の横では黄泉醜女が岩陰から様子を窺っていました。
しかし、襲ってくる様子はなく、まるでこちらの動きを見て、誰かに伝えているような…
いつでも戦えるよう警戒しながら先へと進みます。
そして、その道は三つに分岐し、その先に文明社会に存在する部屋の入り口があったのです。
それは私達三人の部屋の入り口とそっくりだったのです。
その時、頭の中に直接響くような声で、各自が自分の部屋の入り口を開けるよう迫ってきたのです。
ひとつは「無機質な木製のドア」。(これは柄楠君の部屋かな?)
もうひとつは「木製でちょっと女の子らしい小さな飾りがついたドア」。(これは舞ちゃんの部屋ね)
最後は「和風の襖」(間違いなく私の部屋ね…)
罠だとはわかっていましたが、私達は各自の部屋の入り口を開ける事にしたのです。
それを超えれないようでは、この先に待っているであろう敵と対峙する事すらできないだろうと考えたからです。

[一日目:深夜(黄泉比良坂:柄楠)]
柄楠君が開けた「無機質な木製のドア」の先には、沙耶ちゃんが待っていました。
部屋の中は普通に柄楠君の食卓で、沙耶ちゃんはそこで久々に腕を振るって料理を作って待っていたのです。
オムライスを作ったらしく、それをしきりに沙耶ちゃんは柄楠君に食べるよう迫ってきます。
面倒臭い、食べる気分じゃない、と柄楠君は断り続け、そう言いながらTVを見たり、沙耶ちゃんに色々命令したりといつもながら怠惰な時間を過ごしていたようです。
しまいにはご両親が出てきたのですが、さっさと旅行に戻るよう追い出してしました。
そして、恐らく当初から気づいていたのでしょう。
飽きたと言って沙耶ちゃんを、いえ沙耶ちゃんに化けた黄泉醜女を剣で真っ二つに切り裂いたのです。
幻惑だったその世界は崩壊し、元の黄泉路に戻ったのです。
(しかし、散々楽しんだその末に迷いもなく剣で真っ二つって…。)
呆れると通り越して逆にこの乾ききった心の彼の何処が芽衣ちゃんはよかったのかな?と普通に疑問に思いました。
私なら拒絶反応を示すわね、絶対…。

[一日目:深夜(黄泉比良坂:三田)]
この項目は、私の記憶が曖昧なため、舞ちゃんにお願いしました。
あとは宜しく♪

※ 以下、三田視点

私がドアを開けると、そこは操縦席だった。
正面のモニターには水中の映像と様々な数値を示すメーターが表示されていた
だが、私には半分もその数値の意味が解らなかった。
その時、爆音と共に操縦席が大きく揺れた。
「さすがはゴッグだ。なんとも無いぜ!」
私の口から、そんな言葉が漏れ、
(ああ、これはゴッグの操縦席なのだ)
と理解が後に立つ。
(理解が先に立てば私も晴れて“ニュータイプ”なのだろうな)
などと益体もない事を考えながら操縦桿を握った。
MSの操縦席なら何の問題も無い。素人がいい加減に動かしても動くのは科学的に実証済みだ。
私はフリージーヤードを展開して機雷をやり過ごしながら敵の港湾施設に無事到達し、
上陸と同時にガンダム、ガンキャノンと交戦し、撃破された。
気が付くと元の黄泉路に戻ってたと…
ハイ、嘘です。スイマセン。
ホントはドア開けたら、黄砂の舞う荒野だったんだ。
私は勇ましく槍を掲げると雲霞を成す曹操軍に決死の突撃を…(以下略)

本当は「両親と、藤原のおじさんとくぅがよってたかって春巻食わせようとしてたけど偽者だと看破したら元に戻った」だそうです。

[一日目:深夜(黄泉比良坂:修善寺)]
私が開けた「和風の襖」の先には、明美が待っていました。
部屋は普通に私の部屋で、明美はシュウマイを私の机に置いてベットで座っていたのです。
(何故ここに?)
やっと会えたというのに、嬉しさを通り越して私は呆然としてしまったのです。
待ってました、とばかりにシュウマイを口に押し込められそうになり、はっと我に帰って慌てて口を塞ぐ始末。
(な、なにやっているのよ、私…)
断る私に残念そうにシュウマイを机に置き、でも嬉しそうに私に語りかけてきます。
どうしてかな、何故か胸の鼓動がどんどん激しくなってきて冷静でいられないのです。
気持ちを紛らわすため、俯いてスカートの裾を掴もうとした時、その裾がない事に気づきました。
自分の服装が、ここに来た時の服装ではなく、Tシャツにジーンズだったのです。
(この服装、私が中学生の時の…。)
湧き上がる疑念に気を取られて目の前の明美から目を離したとき、明美は私の目の前に近づき、うっとりした目で迫ってきたのです。
その姿は生地の薄いシャツにミニスカート、たまに両親をからかうために入れ替わって服装と髪型を変えていた関係もあり、髪型はショートカット。
飛行機事故に合う直前の明美の姿に間違いはなかったのです。
部屋で寛ぐ無防備な軽装に私は、気がつけば明美の小振りで形のいい胸に視線が移っていました。
今まで舞ちゃんや同級生の体を見てもなんとも思わなかったのに、やはり明美だけは…。
その甘えた声に間近まで近づかれ、腰に手を回されていました。
そして、明美の顔が目と鼻の先に迫ってきます。
久しく触れる明美の感触と柔らかい匂いに、私の中で長い間眠り続けていた男としての欲望が蘇ってくるのを感じたのです。
(この感じ久しぶり、本当に明美が傍に…。あれ?)
我を忘れそうになったその時、何か違和感を感じたのです。
あまりに久しぶりの明美の感触と湧き上がる欲情に惑わされていましたが、それがゆえに違和感に気づいたのです。
確かに明美の感触のように感じますけど、何か違う。
それに「一線を超える時」はいつもは私から迫って、明美は拒絶する事はなかったですけど、ここまで明美の方から積極的に迫ってくる事はなかった。
(違う、これは明美じゃない。)
気づいたときは、明美、いえ明美に化けた何かをゆっくりと離して、改めてその存在を見直しました。
(よく似ているけど、貴方は明美じゃない。)
黄泉の幻惑の恐ろしさを感じざるを得ませんでした。
拒絶の言葉を偽者の明美に伝え、幻惑の世界が崩壊していくのがわかりました。
偽者でも明美の姿の存在に冷たくできないのは、私の甘さよね。
いつかその甘さが身を滅ぼしそう…。

私がここに来たのは、明美の魂を連れて帰りたいと思ったから。
でも、この幻惑を前にして気づきました。
(自分の妄想が具現化すると逆に引いて現実に戻ってしまう、とよく聞いていたけど本当なのね…。) 明美はもうこの世にいない。
今まで現実を認める事ができず、周りの言葉を自ら遮り、全てを周りのせいにして事実を歪めて自分の都合のいい妄想の中で今まで生きてきたって。
終らせないといけないの、悲しいけど…。
(でも、本物の明美を前にして私は今の気持ちを維持できるかしら?)
心の何処かで思ったいたのでしょう。
例え、もう幸せだったあの日々に戻る事は出来なくても、傍にさえいてくれればそれでいい、と。
偽者とはいえ、明美の姿を前にして湧き上がってきた自分の感情に、自信が持てなかったのです。
そして、それは現実となるのです。

[一日目:深夜(黄泉比良坂最深部)]
幻惑の術を破り周りを見渡すと、舞ちゃんと柄楠君がいました。
その足元には、真っ二つに裂かれり、論破されて意気消沈している黄泉醜女がいたのです。
そして、私の後ろにも悔しそうにしている黄泉醜女が間合いを取っていました。
どうやら、二人も幻惑の術を破ってきたようです。
何か先ほどの悲しさから怒りに感情が変わってきたのを感じました。
人の心につけこみ、明美の魂を弄ぶ輩がこの奥にいるのだと。
私は声を荒げて進んでいきました。
その時も柄楠君は私から距離を、いえ間合いを開けて歩いていました。
当然よね、彼から見れば私は「妹を連れ去った敵の血族の一人」なのですものね。
それを見て何か冷静になってきました、冷めちゃったとでもいうのかしら?
(こういう時、本来なら「白馬の王子様」として迎えにきました、というのが綺麗なのでしょうけどね…。)
今の格好だと、お姫様を向かえにきた従者ね、これ^^;
いっその事、メイド服で来てもよかったかしら?
そんなちょっとした現実逃避をしていると、最深部にたどり着いたのです。

そこは広場になっており、ぽっかりと闇に浮ぶ島のようで、その中央には祭壇がありました。
そして、祭壇に祭るお供え物を置けるような台座の上に、沙耶ちゃんが横に寝かされており、その傍らに…。
(明美!)
直感でしょうね、その姿を見たときに本物だとわかりました。
明美が舞ちゃんと遭遇した時の服装(普通の女性の普段着)で立っていたのです。
柄楠君が突進し、明美と沙耶ちゃんの間に立ちふさがるように割って入り、沙耶ちゃんを助け出します。
明美は、軽やかなステップで間合いを取って祭壇から降りたところで、私は明美の近くまでよることができました。
(運動神経は、私より明美の方がいいのよね…。)
やっと、やっと会えた。
明美の表情を見て何か先ほどの怒りや悲しみが何処かへ行ったような気分でした。
明美もやっと対面できた事への喜びと同時に、私の後ろで背負われている沙耶ちゃんを見ての焦りの表情をしていました。
私も再会を喜んでいる場合ではないのです。

明美は、私に沙耶ちゃんを取り返すようせがんで来ます。
(「お兄ちゃんには私(明美)がいないと駄目なの。」なんて嬉しい事言ってくれちゃって。そこがかわいいのよね。)
思わず表情が緩んでしまいます。
私のためにこんな事までする明美が健気で愛しくて、いつもならこんなせがまれ方をされたら断れないのです。
ですが、今回は違うのです。
背中に感じる殺意と憎悪が入り混じった気配。
「寝返るのか? いいぞ、いつでも引導を渡してやる。」
柄楠君は沙耶ちゃんを背負いながらも、今まで妖に向けてきたその剣を私に向けてきたのです。
沙耶ちゃんは柄楠君の妹で、柄楠君が如何に大切に想っているかは十分にわかっています。
だからこそ、助けるためにここまできたのです。

だけど、ね。
もし、どちらかしか助ける事ができない、としたら私がどっちを選ぶと思っているの?

そんな言葉が脳裏を掠めます。
(駄目、私がここにいるのは明美も沙耶ちゃんも助けるためにいるのよ!)
私の中にいる狂気から囁かれる言葉を頭から振り払い、私は明美を懸命に説得します。
もし、柄楠君が痺れを切らしてあの剣が明美に向けられた時は、迷わず庇う覚悟でした。
(絶対に、絶対に柄楠君に明美を殺らせはしない!)
舞ちゃんも私の寿命が手術を受けても、あと10年は生きられない事を材料に、少しだけ待ってもらえるよう取引を持ちかけます。
(ちょっと、明美はその事知らなかったのに…。)
私の不治の病が発病したのは明美が行方不明になった後、それまでは兆候すらなかったの。
つまり、明美は私の命運が潰えるのがそう遠くない未来だということは知らないのです。
明美の驚きと悲しそうな目を見たとき、自分の運命を呪いまいた。
そして、明美はせがんでも答えてくれない私に痺れを切らしたのでしょう、私を引き込もうと私に近づいてきたのです。
何をする気なの?という怯えから後ろに下がろうとする自分の足を押さえ込み、私からも近づこうとした、その時。

足元から大きな闇が広がり、そこから巨大な異形が姿を現したのです。
「イザナミ(伊邪那美)」
黄泉比良坂を越えた根の国を治める冥界の女神。
イザナミは明美に言い放ちました。
「男なぞ信用するな、とあれほど言ったものを。」
(違う! あなた達と私達を一緒にしないで!)
夫であるイザナギは、イザナミの朽ち果てた姿を見て逃げ出した。
私は違う、例え魔王の手先として亡霊と成り果て、その手が血と罪で汚れていても、私はここまで迎えにきたの。
明美の麗しい容姿や、いいところだけ拾い集めて愛していたわけではないのよ!
(この神が、明美を誑かしこんな事をさせたのね。)
自らの嫉妬に狂った神の戯言に、明美がつきあわされている事に怒りを覚えたのです。

しかし、相手は冥界を支配する神。
三人だけで対峙しているだけならともかく、明美や沙耶ちゃんを守りながらでは不利は確実。
それにここに来た目的は、イザナミを倒す事ではないのです。
撤退を提案する舞ちゃんは、沙耶ちゃんを背負う柄楠君を入り口に向かって走らせます。
私の逃げなければならかったのですが、明美は動こうとしません。
明美は生を失った仮初の力で具現化した亡霊であり冥界の住人、岩戸が塞がればその体がどうなるかわかりません。
私は生を受けている人の身、冥界に留まる事はできず、そして冥界の住人とは相容れぬ存在。
それは分かっています、けど…。
(皆ごめん…。やっぱり諦められない。)
この時、覚悟が決まりました。
私は、逃げる舞ちゃんと柄楠君を追おうとするイザナミと黄泉醜女の前に立ち塞がったのです。
(明美、一緒に闇に堕ちよう。)
亡霊であっても見捨てるなんてできない。
明美がここにいる、というのなら傍にいたい、その先が冥界であり、自らの命を失う事になっても。
(お父さん、お母さん、貴方達の気持ちも分からず、いえ分かろうとしなかった悪い子供でごめんね。)
でも、舞ちゃんと柄楠君、沙耶ちゃんを私の我侭に巻き込むわけにはいかない。
この近い未来に消える事が決まっているこの消えそうな命で、仲間達が無事にここを出る時間を少しでも稼げるのなら。
喜んで、この命を冥府への切符として差し出しましょう。

驚き立ち止まる舞ちゃんと柄楠君に、私に構わず逃げるよう叫びました。
私は舞ちゃんと柄楠君の足音が聞こえなくなるのを期待していた、のですが…。
舞ちゃんはその姿を人狼に変え、柄楠君は沙耶ちゃんを降ろして剣を構えたのです。
(何やっているのよ! こんな私の道楽に付き合う必要はないのよ!)
私は叫びましたが、二人は聞く耳を持ちません。
(沙耶ちゃんを巻き込んだ事は本当に申し訳ないと思ってる、だからこそせめてもの償いとして貴方達には無事にここから出てもらわないといけないのよ?)
(私は明美がここにいる以上、見捨てて逃げるなんてできない。)
(貴方達から見れば、私はもう沙耶ちゃんを誘拐して殺そうとした明美に寝返った敵なのよ、仲間だと思う必要はないのに…。)
その時、柄楠君が言った言葉。
「罪の償い方が間違ってる。」
柄楠君は何を言ってるの?
命を捧げる以上の罪の償い方なんてあるわけなんて…。
そして、口論する私達を嘲笑い、イザナミは私の眼前に迫ってきたのです。
もう逃げる事が出来る距離ではありませんでした。
何故舞ちゃんと柄楠君は、沙耶ちゃんを連れて逃げなかったのか?
私はそれらの答えが解からぬまま、イザナミと対峙したのです。

冥界を治める女神というだけあってその攻撃は強力なものでした。
絶えず黄泉醜女を産み出し、その醜悪な姿の禍禍しさが際立ちます。
私は舞ちゃんと柄楠君を付与魔法と回復魔法で支援しつつ、明美の傍らにいました。
そんな中、恐怖で怯える明美を少しでも安心させたくて、その手を握りました。
その柔らかい感触は先ほどの幻惑の術で感じた偽者のものとは明らかに違いました。
本物の明美、私が命に代えても守りたいと思う存在、絶対守ってみせるとそう誓った瞬間、その禍禍しい力が明美に襲い掛かってきたのです。
私は迷わず明美の体を抱き、その魔の手に自らの背を向けて覆いました。
今だから話せるのですが、この時一瞬でも不謹慎な事を考えたのは認めます…。
しかし、その魔の手は私の背を裂く事はなく、振り向くと柄楠君がその魔の手に立ち塞がり、剣で弾き返したのです。
先ほどの疑問が蘇りますが、考える余裕をイザナミは与えてくれません。
魔法による爆風で、私は明美の手を離してしまい、柄楠君もまた沙耶ちゃんを庇いきれず、爆風に飛ばされてしまいました。
(まずい、傍にいないと庇えない、黄泉醜女に襲われでもしたら…。)
私は気が気でなかったのですが、今居る場所を離れる余裕すらなかったのです。
イザナミは、その憎悪の矛先を私に向け、黄泉醜女を差し向けてきたのです。
(冥府の住人を地上に連れ出そうとする不埒な輩、ね…。それはイザナギに連れて帰ってもらえなかった嫉妬かしら?)
不適な笑みを浮かべてしまった私でしたけど、黄泉醜女の攻撃も侮れず、柄楠君が庇ってくれなければ生きていたか怪しかったですね。
ですが、イザナミや黄泉醜女も妖である以上、伝承には逆らえず、柄楠君の剣を「十握の剣」を称してイザナミの力を抑えます。
黄泉醜女も地上のお菓子や櫛と桃を葡萄と称すと我先にとそれに食らいついてしまいました。
その隙にイザナミに舞ちゃんと柄楠君はイザナミに斬りかかっていったのです。
そして、冥界の女神は倒れたのです。

それを見た黄泉醜女はイザナミに集まり、何とかしようとしていましたがどうにもできていないようです。
しかし、イザナミの傷が少しずつ修復されていったのです。
黄泉醜女の力ではく、黄泉の瘴気を用いたイザナミ自身の再生能力。
他の妖のように調伏とはならないのです、流石は神といったところでしょう。
このままだと、傷が完治してしまい、また襲い掛かってくる事は予想できました。
急ぎ私達はここから出なければならないのです。
柄楠君は傷ついた沙耶ちゃんを背負い、私は明美の手を繋いで地上へと駆け出したのです。
(大丈夫、私がついているから、何があっても絶対守ってみせるから。だから、家に一緒に帰りましょう。)
しかし、走っていると、だんだん明美の手の感触が薄く、そして軽くなっていくのです。
嫌な予感がし、今すぐ振り返りたかったのですが、伝承ではここで振り返ると…。
焦り、そして湧き上がる最悪の展開を振り切り、ただ明美を信じて走りました。
そして、地上の光が見え、私達は外に出たのです。

その瞬間、明美の手の感触が私の手の中から消えたのです。
我慢できず振り返りましたが、もうそこには明美はいなかったのです。
(そんな、う、嘘、でしょ?)
仲間を裏切り、両親の想いを踏みにじり、周りの人々の言葉に耳を塞ぎ、真実を歪めて目を瞑り、それでもただ明美に会いたくて、一緒にいたくて、ここまで来たのに…。
(こんなのって、こんなのってないわよ…。)
そして、明美の最期の言葉。
「私の大好きなお兄ちゃん。いつまでも私にとってかっこいい人でいてね。」
その言葉に私はただ、先ほどまで明美がいたであろう場所をただ見つめているだけでした。

周りは地震が過ぎ去り、自衛隊や地下鉄関係者で懸命の救助活動が続いており、この岩戸のすぐ傍まで来ていました。
遊ちゃんが呼んだのでしょう。
外に出た舞ちゃんと柄楠君は、すぐに岩戸を閉め、黄泉比良坂への入り口は塞がりました。
私は明美が消えたショックでその場に座り込んでしまい、ただ虚空を望みを失った眼で見つめていました。
そして、柄楠君は私の頭を殴り一言言い残し、沙耶ちゃんを背負って帰っていきました。
「これで勘弁してやる。」
私は殴られた痛みで我に返りましたが、その言葉の意味を考える気持ちの余裕はその時はありませんでした。
ただ、今は現実世界の人々に見つかる前にここを去らないといけない、という事だけでした。
その後、舞ちゃんが声をかけてきました。
「私も別れたくなかった霊に成仏された事があるが、そういう霊を引き止めるのは良くないと思う。」
明美は最期に私の姿を見て安心して成仏したって事?
「これからは明美が心配せずに済むような行動をしろ。」
そう言って、舞ちゃんも帰っていきました。
(明美が心配せずに済むような行動、ね…。明美がいない世界で私どうすればいいの?)
ただ解かっていた事は、今は現実世界の人々に見つかる前にここを去らないといけない、という事だけでした。
一人、私はどさくさに紛れて慌しい救助現場を抜け出し、家路についたのです。

[一日目:深夜(中野区住宅街)]
私は家に帰る道をただ私は歩いていました。
深夜なので交通機関は既に動いていないため、タクシーを拾えばよかったのでしょうけど、私はそんな事すら考える事ができなかったのです。
ただ、心の中に開いてしまった大きな穴を前に途方に暮れていたのです。
(いっそ、今までのように狂気と妄想の世界に流れ着けばいいのに、どうして今回はそれがこないのかな?)
その答えはすぐに解かりました。
胸の中で温かいものが輝くような感じがしたのです。
(そっか、私はもう一人じゃない、やっと一緒にいられるのね、明美。)
あの時、明美は消えたのではなく、成仏したのだとわかりました。
飛行機事故からずっと明美の魂は成仏できず彷徨い続け、そして魔王に弄ばれながらも耐え続け、私に会いたくてもがいていたのです。
そしてやっとそれが適ったから、成仏したのだと…。
そんな明美の想いが伝わったきたのです。
もう手を握る事も、一緒に映画を見る事も、お互いの存在を確かめ合う事も出来ない。
でも、私は忘れない、明美と過ごしてきた時間と誰よりも想ってきた気持ちを。
(明美、まず朝になったら一緒にお父さんに謝ってこようか?)
私と明美が犯してきた罪、沢山の人たちを命の危険にさらし、そして想いを踏みにじって今まで生きて来た事。
まずできる事から始めよう、私と明美のこれから始まる「贖罪」という名の新しい人生を。

[ニ日目:朝(三田宅)]
ここの部分も私の記憶が曖昧なので、舞ちゃんにお願いしようかと思っています…。
ごめんね、自分の事で頭がいっぱいで^^;

はい、六葉十束彗星拳(でまかせ)の開祖、三田舞です。
まあ簡単に言うと帰ったら藤原さんが訪ねてきてて、天岩戸伝説を模倣する術によって妖怪蝗(アバドン)を退治できるかもしれないという情報を教えてくれた。引きってやつだね。
あー、あと藤原さんね、くぅとは上手くいっているみたいよ。よしよし。

[ニ日目:朝(時間帯は昼前)]
私は徹夜で荒れた肌を化粧でごまかして、父の書斎に向かいました。
明美と一緒に父に手術を受ける意思を伝えるために。
私が明美を生きて連れて帰れなかったら、という約束を果たす事にしたのです。
私は父に明美を連れて帰ろうとしたけど断られた、もう帰ってくることはない、とごまかし半分ではありましたけど伝えたのです。
真実を言葉にすると今にも泣き崩れてしまいそうで、ただの強がりではあったのですけど。
でも、もう永遠に帰ってこない事は、事実なのです。
手術のために渡米するのは、私が高校を卒業してすぐになるそうです。
(そういえば、主治医に手術の詳細を直接聞いていなかったわね…。)
どれだけ効果があるの?,成功率は?(五分五分とは聞いている),待ち順番もあるでしょ?,それまで私は生きていられるの?
質問事項はいっぱいあります。
(近いうちに聞かないとね。)
そして、その手術代はこの六葉社を売ったお金を当てる、という事も事実のようです。
(祖母も明美も悲しむよ?私なんかのためにいいの?)
そう伝えたのですが、それでも父は私に手術を受けてほしい、この六葉社の事はお父さんに任せてほしい、だそうです。
そして、父は私に近づいて抱きしめてきたのです。
(私はこの温もりを拒絶し、今まで生きてきたのね。)
私が口を開こうとした時、父は急に私から離れてしまい、照れくさそうに書斎から出て行ってしまいました。
母に手術を受ける事を伝えてくる、と言い残して。
(あ、私まだ謝って…。)
そう思った時にはもういなくなっていました。
(お母さんにも謝らないとね、あと柄楠君と沙耶ちゃんにも…。)

暫くして私は、明美の部屋に戻りました。
大きな鏡ってここにしかないのですよね…。
私は手にカッターナイフを持ち、鏡の前に座りました。
鏡が映るのは、偽りの明美の姿。
明美の死を受け入れるため、私は腰まで伸びた髪を首元で束ね、その髪に手に持つ刃を入れたのです。
「さよなら」
私の足元に落ちる長い髪。
もう入れ替わりごっこはおしまい、だってもう入れ替わる相手はいないのですもの。
こぼれる涙を拭いながら、私は短くなった髪を鋏などで整えて昔の、いえ本来の自分にその姿を戻したのです。
とは言っても、あんまり髪を短くしてしまうと、黄泉比良坂での明美にそっくりになっちゃうから、耳が隠れるくらい長めにしましたけど。

そして、これから始まる明美の仇討ちに向けて覚悟を決めるのでした。

[総括]
はい、修善寺歩です。

私の拙い文に今までお付き合い頂き、ありがとうございました。
今まで色々な感想を頂きましたけど如何だったでしょうか?
(主な今までの感想:貴方壊れてる,狂人の日記だ,初期設定とは裏腹に後ろ向きな生き方しすぎ,兄妹で無人島で暮らしてくれ,次回はもう少し正常なキャラ作ろう etc)

実と言いますと、第拾壱話を書き終えてエンディングをもう迎えた気分なのですよね^^;
明美の件について決着が一つの道として着いたからでしょうけど。
振り返ると、私が何度も魔王側に寝返りそうになっている事がわかります。
ですけど、今回は絶対にその選択だけはしないよう考えたつもりです。
普段だったら迷わず手を血で染めているところですけど。
それが故に本当に色々なところで悩みました。
今でも、
・どうして舞ちゃんと柄楠君は、私を置いてイザナミから逃げなかったのか?
・柄楠君が言っていた「罪の償い方が間違っている」という言葉の意味
については答えは出ていません。
でも、二人には問わないつもりです。
自分で気づいて、自分で答えを出さないと意味がないような気がしているから。
その答えを明美と二人で、私の命が潰えるまで探し続ける事が、今まで私達が犯してきた罪への償いの第一歩ではないか?
今はそう思っています。

物語も佳境と向かえ、あと三話となり最後の戦いに向けて進んでいきます。
PC3という脇役な私のはずなのに、どうして物語の主要なところに関わってしまっているのでしょうね?:_-)
別な意味で謎です。
え?どうして女装止めたのに言葉使いが戻っていないのかって?
どういう経緯であれ、五年もやっていますとね、中々治らないのよね…。
次回からは普通に男子高校生に戻るので、そのあたりは気をつけないのですね^^;
それでは残りについては、真の主人公である舞ちゃんにバトンタッチといきましょう♪

あ、十文字く〜ん♪
今週末空いてる?
どうせ彼女いないのでしょ、何でしたら代わりをしてあげましょうか?
大丈夫、町田とか自由が丘とかちょっと離れたところなら、そう知り合いには会わないわよ。
これでも容姿には自信あるのよ?
ふふ、じゃぁ何処にいk バキッ!(何か硬いもので殴られた音)

本当に長らくお付き合い頂き、ありがとうございました。



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