概要 †
分からない場合の方が多い。
種類を見分ける †
「如来」「菩薩」「明王」「天部」のうちのどれなのか。
実際には「如来」「菩薩」「明王または天部」「菩薩または天部」というぐらいの見分けが精一杯。
また、ある仏像が「如来」の形をしていても「菩薩」であることもある。
如来 †
- 奈良の大仏さんや鎌倉の大仏さんとか
- ぶつぶつの頭
- おでこにポッチ
- 穏やかな顔、半眼
- 貧相な服
菩薩 †
- 観音さんやお地蔵さんとか
- 冠をかぶっていたり、色々持っていたり、鎧みたいな服を着ていたり
- あまり物騒なものは持たない
- 穏やかな顔、半眼
- 頭や手がいっぱいある場合もある
明王 †
- 不動さんとか
- こわい顔をしている
- 物騒なものを持っている
- 鬼みたいなのを踏んでいたりする
天部 †
- 毘沙門天とか
- 明王みたいな天部もいるため、判断が難しい
如来を見分ける †
如来は全てほぼ同じであるのでわりあい見分けづらい。
ただし、種類はあまり多くないので、見分けられるときも多い。
見分けるにはまず手の形(印相)を見ることが多い。
- 両手とも親指と他の指で輪を作っている→阿弥陀如来
- 右手を上げて前に向けて(施無畏印)、左手を下げて上または前に向けて(与願印)いる→釈迦如来の可能性が高い
- 施無畏印、与願印で、左手に薬壷を持っている→薬師如来
- 転法輪印か降魔印→釈迦如来
- 冠をかぶっている→大日如来の可能性が高い
- 左手に文殊菩薩、右手に普賢菩薩→釈迦如来
- 左手に日光菩薩、右手に月光菩薩→薬師如来
- 左手に観音菩薩、右手に勢至菩薩→阿弥陀如来
- まわりに十二神将がいる→薬師如来
- 東大寺の大仏→毘盧遮那如来
- 大日如来で定印→法界定印→胎蔵界大日如来
- 大日如来で智拳印→金剛界大日如来
ただし、弥勒菩薩や地蔵菩薩などの菩薩が如来形で造られていることがある。
また、密教系では如来が多すぎてよく分からない。
菩薩を見分ける(1) †
まず、観音菩薩かそうでないかを見分ける。
ただし、化仏がついていない観音さんもいるので注意。
観音菩薩を見分ける †
観音菩薩は姿を変える。
六観音とか、三十三観音とか。
六観音とは、「聖観音」「十一面観音」「千手観音」「馬頭観音」「如意輪観音」「准胝観音」のこと。
「准胝観音」の代わりに「不空羂索観音」とする場合がある。
- 手がいっぱい(42本または1000本)ある→千手観音
- 頭の上に頭が11個ある→十一面観音
- 頭の上に馬の頭がある→馬頭観音
- 手が8本で縄を持っている→不空羂索観音
- 手が6本で、片膝を立てた坐像か半跏像→如意輪観音
- 右手の1本が頬に
- ごくごく普通→聖観音である可能性が高い
准胝観音は見たことが無いので良く知らないが、手が18本あるらしい。
菩薩を見分ける(2) †
- 左手に如意宝珠、右手に錫杖を持ち、僧→地蔵菩薩
- 手が2本の半跏思惟像→ほぼ弥勒菩薩、ただし、如意輪観音である場合もある
- 獅子に乗っている→文殊菩薩
- 象に乗っている→普賢菩薩
- 薬師如来の左手にいる→日光光薩
- 薬師如来の右手にいる→月光菩薩
- 頭に水瓶(宝瓶)がついていて、それ以外はまるで聖観音菩薩→勢至菩薩
- 阿弥陀如来の左手にいる→観音菩薩
- 阿弥陀如来の右手にいる→勢至菩薩
明王を見分ける †
- 手が2本で右手に剣、左手に縄を持っている→不動明王
- 5人の明王が並んでいて真ん中にいる→不動明王である可能性が高い
- 肌が濃い青→不動明王
- 光背の火の中に鳥がいる→不動明王
- まわりに小さい子供が2人いる→不動明王
- 不動明王のまわりに4人の明王がいる→降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王
- 5人の明王の横並びの一番右→たぶん金剛夜叉明王
- 5人の明王の横並びの右から二番目→たぶん降三世明王
- 5人の明王の横並びの左から二番目→たぶん軍荼利明王
- 5人の明王の横並びの一番左→たぶん大威徳明王
- 孔雀に乗っている→孔雀明王
- 獅子のついた冠をかぶっている→愛染明王
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