2人ゲー
「こいこい」の囲将会ルールをまとめてみました.確かこうだったと思うけど.
人数 †
2人限定
配り方 †
手札8枚・場札8枚(いわゆる「手八場八」).
子がノゾんで親が配る.子に4枚→自分(親)に4枚→場に4枚,を2回繰返すのが慣習.
残りは山札.
進行 †
基本的にはめくり系花札の一般的進行通り.
- 手札を出す(合えば取れる)→山札をめくる(合えば取れる)
→出来役が出来れば,やめる/「こい」をする,から選択する.
- やめれば勝ちで,そこで点数計算をして次の月へ.
- 「こい」をすれば続行で,相手の手番に移る.
- 囲将会ルールでは,手札がなくなった後も続行出来る.
その場合は,山札をめくる(合えば取れる)→出来役が出来れば,やめる/「こい」をする,から選択する.
- めくり終わったら終了(子の最終手番で出来役が出来ても「こい」は出来ない)で,最後に出来役が出来た方の勝ち.
1ゲーム(1荘) †
通常は1年(12ヶ月)行なう.予め決めて,半年(6ヶ月)で終わりにすることもある.
札の種類 †
20点札(光札)・10点札(タネ札)・5点札(短冊札)・1点札(カス札)の4種類.
雨札も他の月の札と同様にそれぞれの種類で数える.
取った札は種類ごとにまとめておく.
出来役は同一種類の札のみで構成される.
札の点数は計算しないので,どの種類の札で出来役を作るか,が大切である.
手役 †
次の2つのみ.共に役料6文.手役があれば公開して役料をもらい,その月は終了.例外的な場合である.
- 手四: 同一月札4枚
- 喰付: 同一月札2枚づつ4組
出来役 †
- 三光(6文):雨以外の光札3枚
- 雨四光(8文):雨を含んだ光札4枚
- 四光(10文):雨以外の光札4枚
- 五光(12文):光札5枚(全部)
- 猪鹿蝶(6文):猪鹿蝶のタネ札.タネ札が1枚増えるごとに1文増し.
- タネ(1文):タネ札5枚.タネ札が1枚増えるごとに1文増し.猪鹿蝶が出来ていれば,そちらで勘定する.
- 赤短(6文):赤短札3枚.短冊札が1枚増えるごとに1文増し.
- 青短(6文):青短札3枚.短冊札が1枚増えるごとに1文増し.
- 赤短・青短の複合(12文):赤短・青短の両方が出来た場合は,ここから数えて,その他の短冊札が1枚増えるごとに1文増し.
- タン(1文):短冊札5枚.短冊札が1枚増えるごとに1文増し.赤短・青短が出来ていれば,そちらで勘定する.
- カス(1文):カス札10枚.カス札が1枚増えるごとに1文増し.
- 注: 「のみ」系の出来役(「花見で一杯」「月見で一杯」)は採用しない.
「菊に盃」 †
「菊に盃」は同時にタネ札・カス札として勘定できる.従って,「菊に盃」の他にタネ札4枚・カス札9枚があると,タネ1文・カス1文の両方の役が出来ている.
「こい」 †
手番で出来役が出来たら,手番終了時(山札をめくり合わせた後)に,そこでやめるか続行する(「こい」)かの選択が出来る.
- 「1枚増えるごとに1文増し」の役が出来ていて1枚増えた場合も,新たに出来役が出来た,と看做し,やめる/「こい」の選択をする.
- やめるなら,その時点で役料を計算して終了し,親になって次の月に進む.
- 続行するなら「こい」と発声し,相手の手番に移る.
- 「こい」の回数を数えておくこと.囲将会では慣習的に白碁石で表示する.
- 相手が「こい」をしている状態で自分に出来役が出来た場合でも,やめる/「こい」の選択は出来る.相手が「こい」をしている状態で自分に出来役が出来て「こい」をすることを
「逆こい」と呼ぶ.この場合,「こい」の回数は通算される.
- 「こい」が入っている状態でめくり終わって,最終手番(子)で出来役が出来なかった場合には,最後に出来役が出来た(つまり「こい」をした)方の勝ち.尚,めくり終わる時にはどちらかに出来役が出来ている筈である.
積み棒(本場) †
親が勝つと,次の月に場に積み棒1文が積まれる.囲将会では慣習的に黒碁石で表示する.
- 親が勝ち続けると,積み棒が増えていく.
- 子が勝つと,積み棒を算入して点数計算を行なった後に,積み棒がなくなる.
点数計算 †
(役料+積み棒)×(「こい」の回数+1)
- 一本場でカス1文が出来て「こい」の後,カスが1枚増えて終了.
→(役料(カス1文の1文増し)+積み棒1文)×(「こい」1回+1)=3×2=6文.
- 猪鹿蝶が出来たときに既に他のタネ札を1枚持っていた(6文の1文増しで7文).「こい」をした後で,10カスが出来て更に「こい」.そこにタネ・カスが1枚づつ増えて終了.
→(役料(猪鹿蝶6文の2文増し+カス1文の1文増し))×(「こい」2回+1)=(8+2)×3=30文.
- タン1文が出来て「こい」した後,相手にカス1文が出来て終了.
→(役料(カス1文))×(「こい」1回+1)=1×2=2文.相手のした「こい」も勘定に入れることに注意.
- 三光6文が出来て「こい」.雨の光札を取って雨四光8文になり更に「こい」.最後の光札も取って五光12文になった所で終了.
→(役料(五光12文))×(「こい」2回+1)=12×3=36文.
- 赤短が出来て「こい」をした後で,青短も出来て終了.この段階で赤短札・青短札以外の短冊札を2枚持っていた.
→(役料(赤短・青短の複合12文の2文増し))×(「こい」1回+1)=14×2=28文.
- タネ札4枚・カス札8枚の所へ,「菊に盃」と菊のカス札とを合わせて取ったので,「菊に盃」を両方に数えて,タネ1文・カス1文が同時に出来た.ここで終了.
→(役料(タネ1文+カス1文))×(「こい」0回+1)=2×1=2文.
その他の慣習 †
- 取った札の枚数を数えて「3頭・4短・7カス」などと言う.
カスの枚数は「菊に盃」も含めて言う.
光札は枚数では呼ばず「三光聴牌」「雨四光聴牌」などと言う.
なお「7カス」「8カス」は通常それぞれ「チッカス」「バッカス」と言う.
- 取った札は種類ごとにまとめておく.
5枚以上になったら(特にカス札は)5枚ごとの列にして並べておくと分かり易い.
「菊に盃」がある場合には,カス札の最初の列を4枚にしておく.