「光は鼓動する」の世界観で、独自の意味合いで用いられる言葉をまとめています。
適当な重要度順で掲載しています。
直訳すると、「根源の破滅した者」。
意訳すれば、「理性崩壊者」や「魂が変質した者」。
精霊と人間を融合させた際に生じる拒絶反応である「魂の変質」により、
理性や人格、さらには記憶が書き換えられてしまった者達の呼称。
ウロボロスによる被実験体の総称で、頭文字を取って「ルル」とも呼ばれる。
何人かの手数として使える実験体は、ルルのフレーズを含む愛称を付けられていた。
精霊と人間を融合させた際に生じる拒絶反応のこと。
第2章のタイトルになっている通り、本作品の中心課題となる実験である。
融合が成功すれば、超的な生命力を持つ、精霊の力を操れる者が誕生するが、
世界的に見ても、有用な成功例がほとんど観測されていない。
精霊にも人間にも意志があり、融合させた場合に意志が反発しあってしまう。
このときに意志がぶつかり合って摩耗し、理性が崩壊してしまう。
大抵は動物的な本能や、個々人の根本的な行動指針しか残らない。
この変質を避けるための方法をウロボロスは追求し、手がかりを掴んでいる。
1.精霊の融合に抵抗する意志が希薄である。
2.人間の意志が強大で、精霊に飲まれない。
3.人間と精霊の精神的・精霊的な波長が合っている。
4.精霊が強大な力で人間を支配しようとする力を押さえ込むため、
人間が膨大なデュエル・エナジーを有して統御する必要がある。
また、力の弱い精霊ならば反発が薄く、成功しやすくなるのだが、
結局はあまり力を得られず、わざわざ実験を行うに値しない。
また、生命力を奪えば意志も弱まるが、得られる力も減少してしまう。
やはり、強大な精霊ほど、融合に適した調整を施すのは難しい。
1については、精霊と人間の関係が友好的であれば好ましい。
佐藤浩二や遊城十代がこの好例で、完全な和合が成立している。
または、拷問等で精霊の抵抗する意志を奪うことによって、
精霊の反発を消す方法もあるが、生命力を保ちつつ意志を奪うのは困難。
ウロボロスはミルリルに対して、この虐待による意志剥奪を試みていた。
2はその裏返しであり、人間側が意志が強靱であるならば、
精霊の反発を押し切って、人間のまま人格統合できる可能性もある。
3については、不確定な部分が多いが、観測方法は確立されている。
デュエル・エナジーを抽出し、その動き方を観測すれば良い。
具体的に、精霊の力の体内の巡り方やその用い方に現れている。
人間と精霊の波長を信号として観測し、それらが合えば良い。
ただし、息づかいや力の込め方、無意識の気の巡り方の話である。
後天的にこの波長を合一させることは、ほぼ不可能と言っていい。
大抵は偶発的な一致によるものである(運命的とさえ言える偶然)。
幼児に調整を施したり、波長を調律可能なホムンクルスならば、
この波長を人為的に合わせて、融合させることもできるのだが……。
一般的に人間と波長が合うのは、人型の精霊であるとされる。
また、人間界で発現した精霊は、やはり人間と波長が合いやすい。
4については、純粋な精霊の力そのものの反発によるものである。
これに抗しきれない場合、人体と人格が破滅し、精霊に乗っ取られる。
ミルリルの例が典型例である(体は人間の要素を取り込んでいるが……)。
以上の条件により、各融合体を分析すると、次のようになる。
※あくまで「光は鼓動する」の世界に準拠した独自の設定です。
「精霊の空気」を介して、現実干渉力を発揮できる特殊能力のこと。
「精霊の空気」を用いて、自然現象を起こし、精霊実体化等を行う力である。
この力の使用は、二方向に分類して理解することが有用であろう。
一つとして、「精霊の空気」の「変換」能力である。
精霊としてのモンスターのほとんどが、この特殊能力を持っている。
例えば攻撃するときに、火を吐いたり、ビームを発するときには、
「精霊の空気」を取り込んで、それを「変換」して攻撃としている。
身体の強化・維持等にも、ほぼ無意識に取り込んでエネルギーにしている。
つまり、「精霊の空気」とは、人間で言えば酸素や食べ物に近似している。
「精霊の空気」に満ちた異次元とは即ち、強大なエネルギーに満ちた世界である。
一つとして、「精霊の空気」の「収集」能力である。
精霊の力を用いるには、この「精霊の空気」が不可欠であるため、
それを手元に集める能力も、必要不可欠な能力であると言える。
ただし、「精霊の空気」があまねく存在する異次元では度外視される。
この力はあくまで、「精霊の空気」のほぼ存在しない人間の第一次元で、
精霊の力を行使する際に必要とされる特殊能力であると言える。
なお、同じような現象発現能力を持つ「闇の力」についても、
この「精霊の力」が何らかの意志や魔術を経たものとして解釈できる。
さらに応用すれば、世界での超常現象のすべてについて、
その場に精霊世界への門が生じ、「精霊の力」が発現したと説明することもできる。
「精霊の力」の中でもさらに異質な力を持つのが、この二人である。
その精霊の力を「無力化」できる能力は、他に類がない特殊能力である。
この無力化能力は、既に攻撃に変換された能力さえ無力化できる。
また、その気になれば、一定距離にいる精霊を消滅させられる。
「変換」能力の逆用とも取れるが、無効化の範囲と速度が異質である。
二人の魂の由来が、この力の根拠であるとされている。
宿る魂は、かつて最も精霊に通じていた狭間の次元の覇王の側近で、
人肌に竜の鱗と悪魔の力を宿すユベルを造りし、双璧の魔術師である。
ただし、年齢の差と経験の差があり、その力のランクは全く違う。
斗賀乃は触れずに視認できる範囲の精霊の力を無力化できるが、
翼については手の届く範囲でなければ無効化は不可能。
斗賀乃はあらゆるエネルギーを精霊エネルギーに変換して、
自分の糧とできるが、翼にはそういった力はまだ発現していない。
その他、能力の制御や暴走の有無の安定性も、翼は劣ってしまう。
ここでは第一次元において発現した精霊を観測できるカードを指す。
第一次元は十二次元世界で唯一「精霊の空気」の存在が希薄な次元である。
即ちこの次元で精霊として存在するには、何らかの方法によって、
「精霊の空気」を補給できる状態になっていなければならない。
前項の言葉を用いれば、カードに何らかの形で意志が宿り、
その意志に自律した「精霊の空気」の「収集」能力が発現して、
異次元とのリンク「門」が大なり小なり生じたカードを指すことになる。
大抵の精霊は生命維持に必要なリンクが開いただけで、無力無害である。
ただし、一部強大な力が宿る精霊の場合は、同時に破壊的な力を所有し、
大抵は人間に対して、破壊的な作用を及ぼすことが多い。
この発現には、デュエル・エナジーが密接に関係しており、
絶え間なく送り続ければ、「門」が生じて精霊が発現しやすい。
しかし、人為的にそれを行って必ず発現するわけではない。
まだまだ、精霊には不可解な点が多いと言える。
なお、同様の門が人間個人に生じたならば、ほぼ無尽蔵に力の行使ができるが、
その例は今のところ遊城十代のみしか確認されていない稀有な例である。
数値と効果とイラストの描かれた、ただの紙切れであるはず。
それがなぜ、精霊が宿る神秘や、異世界で効果を発現できるのか。
一説として、共通の術式が組み込まれて、魔術的作用を内包しているとされる。
「光は鼓動する」2章プロローグにおいて、ペガサスの話があった。
ここでペガサスはその千年眼で超常的な力も観測して取り込みつつ、
デュエルモンスターズのデザインをしていったとされる。
このカードの共通のイラストといえば、裏側の渦巻き模様である。
これに何らかの特殊な作用が組み込まれている可能性がある。
しかし、その由来などは分かっておらず、真意も不明である。
さらに裏側のイラストを表のデザインにも内包した閃裏のカードの2枚。
これらが強大な力を持つとされるが、その力の可能性も未知数である。
《希望に導かれし聖夜竜》と《絶望に誘われし宇内妃》の2枚を指す。
7枚のカードを墓地から除外して、召喚されるモンスターカード。
絶大な耐性と強力な効果を持っていて、精霊が宿っているとされる。
デザインとして、デュエルモンスターズ共通の裏側の渦巻き模様を
表側のカードイラストにも内包していることが、呼称の由来となっている。
ペガサスが直々にデザインした力の込められたカードである。
《希望に導かれし聖夜竜》は陽向居明菜が災厄のときに見つけて、所有している。
《絶望に誘われし宇内妃》は孤宇月唯那が所有しているらしい。
その前の過去の経緯などは明かされておらず、謎も多い。
翼と明菜が物心付いたかどうかのときに、同時多発的に起きた大災害。
「光は鼓動する」を現時点として遡れば、その10〜12年程前の出来事。
地水火風の4度起き、どれも壊滅的な被害をもたらしたとされる。
このうち、翼は風の災厄に遭い、明菜は水の災厄に遭って、孤児になった。
デュエルモンスターズのカードが関わっているらしいが、真相は不明。
明菜は妹の明葉の病気の原因を探るために、この災厄を探っていたが、
あくまで治すことが目的なので、完治すれば特に関心はないのだろう。