第05話 『マネキドリは謡う / DECOY』

攻殻機動隊 S.A.C 第05話 『マネキドリは謡う / DECOY』 †

あらすじ †

笑い男事件特別捜査本部は、重要人物としてナナオという人物をマークする。
しかし荒巻はそこに、警察による自作自演の匂いを嗅ぎつける。
一方で草薙は壮大な６年前の事件を一つ一つ振り返ってゆく。
そして、張り込み捜査中のバトーとトグサは、特捜の刑事たちより一足先にナナオの部屋に踏み込むのだが・・・

セリフ詳細（ネタバレ注意） †

内務省

内務大臣：君も理解しているとは思うが、件の盗視聴覚デバイス不正使用疑惑で、警察に対する悪感情が高まっているこの時期にだ、総監暗殺を仄めかすような声明をメディアで中継されてしまったことは、警察組織全体の威信に関わる重大な問題でね
荒巻：もっともなご意見ですな
内務大臣：警視庁も本件に関しては相当の覚悟で解決に当たっている。君のところも警察と足並みを揃えて、くれぐれも先走った行動は自重してくれたまえよ
荒巻：……
内務大臣：何事も、程々にな
荒巻：わかっております

(タイトル: complex episodes ：マネキドリ*1は謡う DECOY*2)

駐車場

バトー：遅ぇな、課長の奴
素子：そうね。……来たわ
バトー：ありゃあ、横槍を入れられたって面だな

素子：がっかりするような話をされた？
荒巻：大臣にか？　あの人は良くも悪くも、ただの民衆の代表に過ぎん。問題なのは、衆人環視の中総監暗殺を予告されていながら、のんびりローラー作戦*3なんぞを展開させている本庁のほうだ
素子：あたしたちは、その成り行きをテレビ観戦？
荒巻：お前たちには給料分しっかり働いてもらう！
バトー：ウォン、オン！

課長室

荒巻：ゆうべ、記者会見の場に6年ぶりに現れた笑い男と思われるテロリストの犯行声明だが、わしはあれを警視庁による自作自演の茶番だと考えてる
一同：ええっ！
バトー：おいおい！　確かに、あの犯行でインターセプターの不正使用疑惑なんざ吹き飛んじまったが、それにしたって随分と大胆な推論じゃねえかよ
素子：そうね。課長にしては慎重さに欠ける気がするけど、その根拠は？
荒巻：うむ……トグサ
トグサ：はい
荒巻：ナナオ・A。警視庁特別捜査本部が、笑い男事件の最重要参考人として3ヶ月前からマークしてきた男だ
バトー：こいつが？　…なんか、普通のサラリーマンだな
トグサ：そうなんだ。俺ももっと、こう…何て言うか…笑い男は少年っていうイメージを持ってたんだけどね
荒巻：特捜部の捜査記録によれば、年齢は36歳。警察官の父を持ち、至極まっとうな少年時代を過ごすも、大学に進んだ頃から、人類解放戦線のひとつである【緑の党】*4に入党。当時の極左勢力【興国の旅団】とともに直接行動路線をひた走り、武力闘争に参加、逮捕された前歴もある。だが、釈放後はそれまでの活動経歴を一切隠し、エージェントプログラマーとしてセラノゲノミクス社に何食わぬ顔で入社している。しかし一年後、タレコミにより活動家としての過去が露呈、解雇されている
バトー：わかりやすい経歴だなぁ
荒巻：うむ。特捜部がこの男を本ボシと考えるに余りある状況証拠が、今頃になってゴロゴロと出てきている
トグサ：特捜は捜査方針をナナオのセラノへの怨恨説で統一、現在ナナオに張り付き、総監暗殺予告の裏が取れ次第、逮捕に踏み切る方針だ
バトー：馬鹿じゃねえの！？　今更そんな奴が笑い男なわけねぇだろ。限りなくクロに近い真っシロ*5に決まってるじゃねえか
荒巻：わしもそう思う。だが、俯瞰で見ればすぐにデコイと気付きそうな餌に、ここまでガッチリと特捜が食らい付いてしまっているのは何故だ。インターセプターの一件といい、笑い男事件においては警察内部での秘密工作が何らかの理由で続けられているのではないか
トグサ：山口は、その渦に巻き込まれて死んだ。多分ね
荒巻：わしにも確証はない。だが特捜を騙しおおせている何かと、笑い男を演じるナナオ・Aを同時に押さえれば、自ずと答えは見えてくる。明後日の犯行予告までにその何かを見つけ出す
バトー：知らねぇぞ。大蛇が飛び出してきたってよ
荒巻：うむ。バトーはトグサと、ナナオの24時間の行確に入れ
バトー：へぇい。ドジんなよ
トグサ：あんたこそ、飽きて投げ出すなよ
荒巻：他の者は、少佐の指示で特捜を欺いたナナオの経歴の裏を取る
イシカワ・サイトー・ボーマ・パズ：へい、了解
荒巻：どうした少佐
素子：別に

工場

作業員：またですか刑事さん、勘弁してほしいなぁ。確かにあいつとは大学も同じで、いくつかの活動にも一緒に参加したことは認めますよ。けどね、あいつは俺なんかとは比べ物にならないくらい恐ろしい奴でね、筋金入りだ。あいつの粘り強さは半端じゃない。どんなに時間がかかっても最初に決めた計画は必ず実行する執念深さがあった。まあ、あんまり過大評価するのもなんですけど、同時に、あいつほど世事に長けている奴ぁ、いなかったんじゃないですか。ええ、実際

マンション

セラノ社員：ナナオが弊社に恨みを抱いていたか否かと言われれば、前者でしょうね。なんでって、セラノ社で稼動しているマイクロマシンの設計ラインの基本システムは、ナナオが一人で組み上げたようなものなんですよ。それを会社は過去の経歴を理由に解雇し、全ての権利を独占したわけですからね。怒らないほうがどうかしている
ボーマ：裁判で権利を主張しなかったのか？
セラノ社員：無理無理。うちの弁護団は強力だから。でも刑事さん、ここだけの話、俺はナナオを応援したい気持ちが強いんですよ、実際

パチンコ店

老人：よっしゃ！

店長：しつこいね刑事さんたちも。懐かしい話なんで、つい俺も喋りたくなるけど。当時の経済ヤクザは既にインテリ層に支配されててさ、あのナナオって小僧も相当に頭のいい奴で、対権力的な言動の多い奴だったわけ。前に来た刑事さんは、ナナオがヤクザと手を組もうとしていたことが不思議だったようだけど、社会挑発的言動イコール左翼って発想は、一世紀古いっての。金儲けに右も左もねぇよ、実際
パズ：念の為聞くが、あんたの言っているナナオ・Aってのはこいつだよな？
店長：ああ。だいぶ髪が後退しているがな

イシカワ:[イシカワです。特捜も6年前の記録から、よくここまで調べたもんですよ。レベルDクラスに絞っても1023件の調書が出てきました。Eクラスから順に洗わせていますが、外堀を埋めるだけでも相当時間がかかりそうです]
ヤクザ：どうぞ
荒巻：あ、気遣いなく。もう帰るよ
ヤクザ：あぁ
荒巻：犯行時刻まであと34時間…
荒巻：[何か手掛かりがあるはずだ。何としても見つけ出せ]
イシカワ：[了解]
バトー：[課長〜、そんなまどろっこしい調査はやめにして、とっととナナオの口を割らせませんか。9課の特技は荒事と電脳戦。聞き込みなんて地味な作戦は、特捜の物量に任せましょうや]
荒巻：[早まるな。ナナオ逮捕のタイミングを誤れば、我々が釣り上げられんとも限らんのだぞ。奴の様子はどうだ]
バトー：[一日中、部屋から短いメールを定期送信しているだけです。メールの中身もチェックしてますが、ほとんどスパム系で、送信されているどのメールにもウィルスなどのデータは認められません。ま、俺達はいつまで待っても構いませんがね]
バトー：ごくろうさん
バトー：[まー、いざとなったら強行しますよ]

荒巻：すまなかったな
ヤクザ：いえ、またいつでも
荒巻：[ところでイシカワ、少佐は？]
イシカワ：[そういえば、自分の外部記憶装置で何か調べてくるって言ったきり、連絡がありませんね]
荒巻：何を考えておるんだ…

素子のセーフハウス

くるたん：そんな資料なら、仕事場にだってあるんじゃない？
素子：うん。あの事件があった頃は国外にいたから、当時の事件に対する風評みたいなのが知りたいのよ
くるたん：ふぅん。風評ねぇ
素子：警察の資料とかじゃ、どうもピンとこなくって…ありがと
くるたん：久しぶりに顔出したと思ったのにな
素子：ごめん。今度埋め合わせするわ
くるたん：ぶー
ランちゃん：素子来てるって？

キャスター：2月3日、7時20分になりました。おでかけ天気予報の時間です。みなさん、朝の通勤ごくろうさまです。本日は快晴とはいきませんが、まずまずのお天気のようですね。でも、実は午後から二酸化炭素除去に伴うマイクロマシンの散布が行われる模様です。喉が気になる方はマスクを着用されたほうがよろしいようです。ところで皆さん、憶えてましたか？　きょう2月3日は、国際博覧会開催まで丁度100日前の日なんです。そこで今朝のおで天ではこんなアンケートを考えてみました。題して、万博に…
笑い男：そいつはずるいな！
女：きゃあ！

笑い男：だったら今、あのカメラの前で真実を語ってください！
瀬良野：やめろ！　君には撃てんよ
笑い男：どうかな！
瀬良野：ぐわあっ！

笑い男：さっきの約束が本当なら、ここで…
瀬良野：今は無理だ！　いっそ君がしゃべったらどうかね
笑い男：それじゃあ意味が無いんです！　瀬良野さん、あなたの口から真実を語らないと
瀬良野：それは…できん！
笑い男：なぜですか！

素子：2024年2月3日、2日前には既に発生していたにもかかわらず、報道管制により未発表だった瀬良野氏の誘拐。捜査当局が一片の手掛かりすらも掴めずにいた難事件が皮肉にもメディアに露出し、急展開を見せはじめた。通称''：笑い男事件」と呼ばれる、劇場型犯罪の始まりでもあった。当時の捜査資料によれば、事件発生以前からアーネスト氏の身辺では電脳をハックされた人物の口を使った犯行予告がなされていたにもかかわらず、状況を甘く見ていたために起きた誘拐であったと言わざるを得ない。瀬良野氏本人が電脳をハックされ、自宅から誘拐された直後、現金100億円、金塊100キロという莫大な身代金の要求がなされたものの、その後はふっつりと連絡が途絶え、彼らがテレビモニターの向こう側に姿を現すまで、瀬良野氏の消息は一切掴めない状態が続いていた。そして生中継のただ中で瀬良野氏を脅迫した笑い男は、カメラのAIは勿論のこと、近くに居合わせた通行人やテレビ局のスタッフの目にまでこのマークをリアルタイムで上書きしていたという。事件発生後、急行した警察官から逃走する際にも大勢の人間が目撃していたにもかかわらず、男の顔を見ることができたのは電脳化をしていなかった浮浪者2名のみ。事実、男の顔を見たと証言していた殆どの人間が、モンタージュ作成の際にこのマークを描いてしまったという報告はあまりにも有名で、衝撃的な事件とはアンバランスなそのポップなマークは、一部の若者やサブカル系評論家の間で人気を呼んだ。やり口は警視総監の暗殺予告と酷似している。本当にそれを一人でやってのけたとしたら、超特A級のハッカーね。でもその腕に似つかわしくないアナクロな誘拐事件。……衝撃的な初登場後は、公の場に姿を現すことを避け、マイクロマシンの製造ラインに死に至るウィルスプログラムを混入するという手口でセラノ社を引き続き脅迫。主力商品である医療用マイクロマシンの製造販売が滞りセラノ株が暴落すると、そのこと自体が目的であったかのようにセラノへの脅迫は止み、続いて他のマイクロマシンメーカー6社を次々と同じ手口で脅迫していった笑い男…。脅迫行為そのものが目的かのような新展開を見せはじめたこの事件はその後3ヶ月ほど続き、本当の目的、犯人像、単独犯か複数犯なのか、人種は、年齢は、その犯行思想に何が隠されていたのか等、数々の謎を残したまま、政府による被害企業への公的資金導入が決定したのを機に、笑い男はネットの闇に忽然と姿を消した…
男性パネリスト1：だから僕がさっきから言ってるじゃないですか。セラノ以外の会社にも笑い男が裏取引を提示してるんですよ。でなきゃ犯人もしくは犯人グループが突然犯行声明文を出すその理由が考えられませんよ。あなた方は犯人を英雄視したいようだが、やつは思想犯なんかじゃない。……てるんですよ。
女性パネリスト：じゃあなぜ彼は始めに、自ら聴衆の前に姿を現してまで、瀬良野氏に何かを語らせようとしたんですか。そこがどうしても解らないんです。何か途中から犯人のメッセージが一人称から三人称にすり変わってしまったような感じで…
男性パネリスト2：だからそれが希望的妄想だと彼は言ってるわけ。この事件はそんなに単純なものじゃないんだよ。私はね、犯人はネット社会の暗部から自然発生的に生まれてきた生命体、すなわち、繋がりを持たない共犯者たちによってひき起こされた複合的な事件だと考えているわけ。ましてや笑い男なんてものは始めから存在しなかったんじゃないかってね

駐車場

荒巻：ふぅ

素子：課長、あたしはナナオの捜査から外れるわ。それから、パズとサイトーをこっちに回して
荒巻：どうするつもりだ
素子：警視総監の護衛につく。課長の推理当たってると思うけど、どうしても一つだけピースがはまってない気がするの。そのために警視総監に張り付く。そうしろって囁くのよ。あたしの、ゴーストが
荒巻：うーん…。よかろう。我々の間にはチームプレイなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすれば、スタンドプレーから生じるチームワークだけだ
素子：行くわ
素子：[サイトーとパズの件よろしく]

荒巻：[聞いたか。パズとサイトーは少佐の援護に回す]
イシカワ：[どうぞご自由に。聴き取りも終わりましたからね。あとはボーマと2人で何とかしますよ]
イシカワ：ボーマ、AIのネェちゃん達を総動員しろ。それから、科学技術省のヘプトンケイル?の使用許可を取っとけ。片っ端から検索かけるぞ
ボーマ：へーいっ

荒巻：[わしだ。ナナオの様子は？]
トグサ：[まだ、何も動きはありません。相変わらず思い出したようにメールを打ってるだけです]

電話の音

ナナオ：はい。お世話になっております。…え？　あの件ですか？　ええ、まあ。おっしゃる通り、予想以上の反響を賜りまして。以前から用意させていただいていたプランのひとつですから。…では、楽しみにお待ち下さい。…はい、失礼します。………あの犯行予告、俺がやったんじゃないんだけどな。ま、あと少しで終わるんだし

会場

サイトー：[少佐、総監入りました]
給仕：いかがでしょうか？
素子：結構よ

SP：[定時連絡。警視総監入場終了、各自警備について待機]
素子：[バトー、ナナオの動きは？]
バトー：[相変わらず短いメールの送受信は確認してるが、ウィルスの影は網にかからん]
素子：[そう]
トグサ：[少佐。特捜の会話、盗聴してみたんですが、やつら相当痺れ切らしてますよ]

県警捜査員A：何で動かない！　目と鼻の先にいるってのに
深見：惜しむらくは、総監暗殺を予告した時刻にナナオを行確できなかったことだな
県警捜査員B：それもあんたら本庁の責任だろうが！　インターセプターの件で現場はそれどころじゃなかったんだからな！

素子：[課長、そっちはどう？]

イシカワ：出ました。確かに特捜の捜査資料にある通り、ナナオの犯行当時の行動は奴が笑い男である可能性を十分裏付けるものです。しかし、当時のナナオを知る者たちの証言にいくつか不自然なところがあったため、引っかかった43例を検証した結果、必ずナナオを賞賛する傾向が認められました。これは、強制認識言語?プログラムによる傾向かと思われます。しかもその中で語られるナナオの人物像は、微妙ではありますが一人称を成しておらず、何人かの人格を合成して作ったものであることが判明。なのに証言内容自体は一人称文体を成し、にもかかわらず証言者達は一様に、ナナオの写真をナナオ・A本人だと断言している。これは明らかに作られた記憶、いや、上書きされた記録と言えます。電警?ですら見破ることができない。ましてや特捜にはそれを偽者だと認識することすらできないくらい巧妙な記録の改竄です
荒巻：よくやった。バトー、至急ナナオを押さえろ
バトー[了解！]
荒巻[この事件、想像以上に奥が深いぞ]

素子[サイトー、パズ！　警察が張りめぐらせた電波障壁?で、私たちの通信にもノイズが入ってる？]
サイトー[いや、きれいなもんだ]
パズ[同じく]
素子[そう…]
SP[定時連絡。総員、警戒態勢をレベルBからCへ変更]

刑事A：おい！　おまえら何処の…
バトー：公安だ！
刑事A：どわぁ！　あぁ！　……おい、やめろ！
バトー：ふん！
トグサ：ナナオ・A！
バトー：総監暗殺予告の件で任意同行してもらうぜ！
刑事A：おい、なぜ公安が！？
バトー：しっ！　…………あっ…
トグサ：あぁ…
刑事B：何だ
刑事C：どうなってる！？

ナナオ：あっははははは！　俺は初めからそっちにはいねぇんだよ！　フフフ…これで俺も晴れて笑い男として歴史に名を残すわけだ…ンッフフフ

素子：あのノイズ……

バトー：こ、こりゃあ…インターセプターだ！

素子：定時連絡のノイズは、断片化された遅効性ウィルス?…！

バトー：特捜の目をどっかからか盗んでやがる
素子[バトー！　ナナオはそこを経由して、分割したウィルスを送ってきてる！]
バトー：　発信先をトレースしてやる！

送信

吹替え †

Minister of Home Affairs :　I believe you understand the situation. As you are well aware, hostility towards the police is on the rise due to suspicion that they're improperly using audio-visual surveillance devices. Now the Superintendent-General of the Metropolitan Police has received a death threat aired live by the media. This is damaging the authority and prestige of every law enforcement agency.
Aramaki :　Yes, your assessment seems accurate.
Minister :　Police headquarters is delving into the matter with the utmost determination to resolve this situation quickly and discreetly. And they're going to investigate it hand-in-hand with Section 9. Use self-restraint and don't rush into anything recklessly.
Aramaki :　......
Minister :　Moderation...in all things.
Aramaki :　Yes, I understand.


C: The Inviting Bird Will Chant; DECOY


Batou :　The Chief sure is taking a long time.
Motoko :　Sure is.
　　　　　Finally, here he comes.
Batou :　That face! I think somebody ＊＊＊ down the old man's play.
Motoko :　Did something he say get to you, Chief?
Aramaki :　The Minister of Home Affairs? Hm! Good or bad, he's nothing more than a public servant.
　　　　　No, I am afraid it's a problem of the Police HQ. They casually carry out steamroller operation, while the threat to kill the Superintendent-General is broadcasted the world.
Motoko :　We simply...watch it unfold on TV?
Aramaki :　I'll work this team like dogs. You'll earn your pay for this.
Batou :　Woof! Woof!

Aramaki :　With regard to the announcement after news conference last night by the Laughing Man, the terrorist has resurfaced after 6 years, I consider to be a farce they could all ＊＊＊ put off by the metropolitan police.
Batou :　Hold on! I will admit that this threat pushed to the whole Intercepter misuse matter clear out the limelight, but is this your reasoning a big far fetched? I mean, come on!
Motoko :　Yeah, Chief. That's not like you it'll make your accusations rashly. Are you basing this on something?
Aramaki :　Hm. Togusa.
Togusa :　Sir.
Aramaki :　Nanao=A; he's a material witness of the Laughing Man case. The metropolice special investigation's unit to have this man on the surveillance through the past 3 months.
Batou :　Are you kidding? He looks like any one of the millions office-jockey to me.
Togusa :　Yeah, I know. He isn't the way... that I had imagined him. I figured the Laughing Man would be a lot younger than him.
Aramaki :　According to the SIU's records, a man's 36 years old. He's the son of police officer, and he's experienced a perfectly normal childhood. After entering college, he joined the "Green Tower", a faction of the Human Liberation Front. They championed it the direct action policy along with the "New World Brigade", they'er powerful ultra left-wing group at the time, his extreme of the views let him ＊＊＊, that ＊＊＊ him arrest record.
　　　　　But after he was released from jail, he hid the entire history as an activist in nonchalantly joined Serano Genomics as an agent programmer. A year later ago, a tip to the company exposed his secret past, he was let go.
Batou :　Pretty straightforward résumé, Chief.
Aramaki :　Yes. Special investigations HQ is suddenly started turning up more circumstantial evidence, they recent think that Nanao is the man.
Togusa :　The SIU central investigation and they focused on the grudge against Serano ＊＊＊ this time. They're tailing him right now and one ＊＊＊ Nanao through the ＊＊＊, they're just gonna moving in arrest him.
Batou :　Those idiots! There ain't no way in hell that that doofus could be the Laughing Man! The guy's so battered and deep-fried in guilt, he defines innocent!
Aramaki :　I agree with you. Why then would special investigation swallow bait when anyone else can easily tell it's a decoy if they look at the big picture. Besides, it's whole Intercepter nonsense ＊＊＊ something it can't be ignore. Police conspiracy is a part of the equation, don't forget. Is it still ＊＊＊ that was considering?
Togusa :　Well, since he... Yamaguchi was killed in the crossfire, I'd say...probably
Aramaki :　I don't give any hard evidence. But if we can catch Nanao=A who's been playing the role as the Laughing Man ＊＊＊, this ＊＊＊ something that ＊＊＊ to fool the SIU, the answer should surface on its own. We have 2 days to find out something.
Batou :　Oh yeah. We ain't caught of big can of worms.
Aramaki :　Yap. You and Togusa, find Nanao and start 24 hours surveillance.
Batou :　Yes, sir! Don't screw up.
Togusa :　Don't you get bored more and off.
Aramaki :　The rest of you, follow the Major's instructions and find out who's duping the SIU.
All :　Yes, sir.
Aramaki :　So what is it, Major?
Motoko :　Nothing.

Laborer :　Detective's again? Geez, I wish your people would give it a rest.
　　　　　I admit we went to the same school, and were involved in some activist ＊＊＊ stuff together 'cause who was ＊＊＊.
　　　　　However, he was a scary guy. I never came closer his level. We're talking dyed-in-the-wool fanatic. And unbelievably tenacious bustard.
　　　　　When he begins something, he follows through with it. No matter what a ＊＊＊ with in this way how much time ＊＊＊ carry out his plan.
　　　　　I think it's real bad idea underestimated him.
　　　　　But I would say this, back in college, nobody was a worldly as that guy. Yeah, and that's a fact.

Employee of Serano :　If you'll ask me Nanao had a grudge against our company, and I have to say yes.
　　　　　＊＊＊ the basic system for the micromachine design line here it's Serano, almost entirely built to develop by that one guy alone.
　　　　　Then Serano used his past dozen excuse to fire him, which left them ＊＊＊ the rights to his work.
　　　　　He would be crazy not to be angry.
Borma :　You mean he didn't fight to get all the rights back in court?
Employee :　Forget it. We got a powerful stuff of corporate lawyers here.
　　　　　Just between you and me, detective, I sympathize with the fool guy. I am the earth cheer man, and that's a fact

Old Man :　Yeah!

Manager :　You people are presistent, I'll give you that. It's ＊＊＊ down memory ＊＊＊, so I don't mind tell you 'bout him.
　　　　　The financial yakuza back of those days were already controled by eggheads.
　　　　　I recall that Nanao kid was pretty sharp customer.
　　　　　He was always ＊＊＊ antiestablishment bullshit ＊＊＊.
　　　　　I figure the last detective who was here could understand why a bright boy like Nanao what about anything do with yakuza.
　　　　　But the whole social provocation equals left-wing idea is so last century. There ain't no left or right when it comes to making money, and that's a fact.
Paz :　For the record, you confirm that we're talking about Nanao=A and he's the man who's in this photograph?
Manager :　Yeah. That's him. His hairline's receded a lot, though.

Ishikawa :　Ishikawa here. I'm amezed that SIU did such a thorough job using in 6 year-old records. Even restricting it to level D class, I pulled up that the 1023 albums. I'm checking them in order, starting from level E class, but it looks like little take a long time this is clear index.

Yakuza :　Here are you, sir.
Aramaki :　Yeah. No thank you. That's all right. I have to leave.
Yakuza :　Huh.
Aramaki :　34 hours go for the crime ＊＊＊.
　　　　　There has to be a clue. I don't care what it takes. Find it.
Ishikawa :　Roger.
Batou :　Chief, why can't we just give up on this dull ass investigation? Grab Nanao and make a talk. Section 9 specializes in cyber warfare and doing a ＊＊＊. SIU has the manpower, so let them handle the routine snooping.
Aramaki :　Now, don't be so hasty. If a timing is off Nanao's arrested, ＊＊＊ end up in hot water. Is there any change in his behavior?
Batou :　He's just been sending out short E-mails from his apartent at regular intervals all day. We checked the contents, but most of it is spam. There's no sign of virus data any of the outgoing mail.
　　　　　Hey, we can hang out here for as long as you want to.
　　　　　Good works, fellas.
　　　　　Uh... Well, if anything happens, we'll bust our way in.

Aramaki :　Sorry, then ＊＊＊
Yakuza :　Not at all, sir. Any time.
Aramaki :　Good bye.
　　　　　Ishikawa, where's Major?
Ishikawa :　Now that you mention it, I haven't heard promises she left saying she's going to check of something with her own external memory device.
Aramaki :　What the hell's she doing?

Kurutan :　But Motoko, don't be kept the records at your work?
Motoko :　Hm-hm, I was out of country the time in the incident. So I want to hear the rumors as ＊＊ go around.
Kurutan :　Hmm, rumors huh?
Motoko :　I can get it feel for from police files. They're too dry. Thanks a lot.
Kurutan :　But it's been ＊＊＊ since by here.
Motoko :　I promise I make it out to you.
Kurutan :　Mmm...
Ran :　Hey Kurutan, where's Motoko? I heard she's here.

Caster :　Good morning. It's 7:20 on Febrary 3rd. Time for "Drive-time Weather".
　　　　　Well, the weather's today not so perfect, but we expected it will be ＊＊＊ fair. That's be good news ＊＊＊
　　　　　As part of the ongoing CO2 clean-up, there's a micromachine dispersal tentatively scheduled for this afternoon. For those of you who suffer from throat problems, make sure to wear a mask.
　　　　　And does everyone remember what today is? If you forgotten, I will freshen your memory.
　　　　　This marks 100 days before the opening of the World's Exposition.
　　　　　So with that in mind, we've come up with the following questionnaire. The topic is, at the exposi...
Laughing Man :　IT'S NOT FAIR!
Woman :　Aaugh!!
Laughing Man :　For straighten at that camera, and I demand you tell the world the truth!
Serano :　S-Stop. You won't shoot me.
Laughing Man :　Are you sure?
Serano :　Augh!!
Laughing Man :　If you word is anything, ＊＊＊ talk ＊＊＊...
Serano :　I can't. Not right now. Why do you tell 'em? Go ahead.
Laughing Man :　It wouldn't mean anything! Mr. Serano, if you don't tell them the truth, so help me out...
Serano :　I... can't do that.
Laughing Man :　Why not!

Motoko :　Febrary 3rd, 2024. Serano's kidnapping had occurred 2 days earlier, but no announcements has made an order to keep the press veiled.
　　　　　This case wad difficult to ＊＊＊, investigators didn't found a single clue and then, ironically, it suddenly broke with this leak to the media. This was where it all began, theatrical crime widely known as "The Laughing Man Incident."
　　　　　According to the detectives who worked on the case back then, Mr. Serano received warnings prior to the event via the ＊＊＊ mouths of people ＊＊＊ closed to him, because their cyberbrains had been hacked, he didn't take the situation seriously.
　　　　　Immediately after Serano himself was cyberhacked and kidnapped from his home, an enormous ransom of the money for 10 billion yen and 100 kilos of gold bullion, following after that however, all contact was lost, and until they appeared on TV broadcast, there'd been no ＊＊＊ news about Mr. Serano whatsoever.
　　　　　And while the Laughing Man has threatened Serano on live TV, he ＊＊＊ his logo over the camera's AI, and the eyes of ＊＊＊ workers, and ＊＊＊ of the TV station's staff, all done in real time.
　　　　　The Laughing Man fled from police who they rushed to the scene, and despite the fact that so many people saw the suspect, the only one who were able to see his real face were 2 homeless men who had no cyber implants.
　　　　　The report's a famous there was ＊＊＊ testified that they saw Laughing Man's face, base to ＊＊＊ witness count, detectives came up a composite sketch at the logo everytime. This bizarre and disturbing incident, ＊＊＊ twisted pop icon gained popularity among a lot of young people and subculture commentators.
　　　　　The M.O. resembles the threat against the Superintendent-General. If the guy really did this all by himself, he's definitely a super-class-A hacker. But this time on and kidnapping case is beneath his abilities...
　　　　　After his shocking and dramatic debut, he avoided the public eye and went on to blackmail the Serano Corporation. He did this by planting the "Virus Program Unto Death" into their micromachine production line.
　　　　　When sales of their main product, medical micromachines drastically slowed, the price of Serano stock took a nose dive, and the blackmail quickly stopped, as if that was the goal all along. He went on to blackmail 6 other micromachine manufactures, then one after another using his unique method.
　　　　　This continued for about 3 months, so it makes me wonder if blackmail really was the underlying motive.
　　　　　What was his true objective? What's his criminal profile? Did he act alone or as part of a group? What's his race, sex, age? Was there something hidden in his criminal philosophy?
　　　　　He left the hell of a lot of unanswered riddle . And just when the government decided to allocate public funds to the victim companies, he suddenly vanished into the shadows of the Net.
Panelist 1 :　It's ＊＊＊ say ＊＊＊＊
Panelist 2 :　But why would he start off by doing something so risky as appearing in public and pushing Mr. Serano to confess something? I just can't understand that.
　　　　　I tell you what I think, it's as if blackmail's message was secretly switched from 1st person to 3rd person halfway through.
Panelist 3 :　He's ＊＊＊ saying this is all wishful thinking. It's not that simple of situation.
　　　　　Personally, I believe that the culprit is a life form that was spontaneously generated in the dark ＊＊＊ internet society.
　　　　　In other words, it is my feeling that this is composed enent ＊＊＊ by completely unrelated conspirators.
　　　　　I really gone so ＊＊＊ to question ＊＊＊ so-called Laughing Man ever existed in the first place.

Aramaki :　Mmm...
Motoko :　Chief, I'm getting off the Nanao case as ＊＊＊ this minute. Would you assign Saito and Pazto me too?
Aramaki :　What are you got to mind?
Motoko :　Protecting the Superintendent-General.
　　　　　I think your ＊＊＊ on the money. I can't shake the feeling that there's one piece which doesn't fit. My Ghost is telling me to tail the Daido now, to discover what it is. I hear it whispering.
Aramaki :　Um... All right. You know what needs to be done. Every Section 9 member has a unique ability. And you work best on your own. But individual success is a reflection of strong teamwork.
Motoko :　Bye, Chief.
　　　　　Get the word out to Saito and Paz, ok?

Aramaki :　Did you copy that? I'm sending Saito and Paz to backup the Major.
Ishikawa :　Be my guest. We're done with inquiries, so Borma and I can handle virus source from here on.
　　　　　Borma, mobilize the AI ladies. Also, get authorization to use Sci-Tech Bureau's Hekatoncheires. We check 'em all out one by one.
Borma :　Yes, sir!

Aramaki :　It's me. What's Nanao's status?
Togusa :　No sign of any actinity yet. He's still sending out e-mails ＊＊＊

Nanao :　Yes? Thank you for all your help.
　　　　　Hm? Oh, that? Yes, that's right. As you say, the reaction was even better than expected. That was the only one of the plans I had worked out in advance. Well, then, I hope you'll look forward to it. Right. Good bye.
　　　　　No, it wasn't me. I didn't issue that warning, but no matter. Because...it will all be over soon.

Saito :　Major, the Superintendent-General is entering the building.
Waiter :　Can I get you something?
Motoko :　I'm fine, but thank you.
SP voice :　Routine check. A man in the building. Take your positions to stand by.
Motoko :　Batou, what's Nanao doing?

Batou :　Nothing do. We verified the short e-mails coming and going, and we have not anything looks like a virus.
Motoko :　I see.
Togusa :　Major, I tap SIU's radio ＊＊＊, they sound mind impatient.

Agent 1 :　Why are we moving in! He's right under our damn noses!
Fukami :　It's a shame ＊＊＊ that we couldn't pinpointed Nanao's location when they threat the Superintendent was made.
Agent 2 :　And we have you jokes the HQ to thank for that too! This Intercepter mess screwed about ＊＊＊ our work!
Motoko :　Chief, how are things on your end?

Ishikawa :　Got it.
　　　　　Like it says in SIU's report, Nanao's activities at the time each crime overwhelmingly substantiate the possibility that he's the Laughing Man, all right.
　　　　　But during my investigation of those 43 related files I came ＊＊＊ class a lot of weird stuff in the testimonies of those knew the man ＊＊＊. I noticed a definite trend of admiration for Nanao. And I suspect this trend may be the result of a forced recognition language program.
　　　　　Another thing, there's the descriptions of Nanao in the testimony. It's subtle, but they don't appear to be the same person. I've determined that this identity is composed of several different personalities. And despite the fact that the content of the testimony is in a format ＊＊＊ each witness, every person confirmed that Nanao was the man in the picture showed to them.
　　　　　These records have been clearly manufactured. Or rather, skillfully overwritten.
　　　　　The Cybercops would never even see through these. Hell, not even Special Investigations able to tell these wrote the document. This falsifying was quality for job.
Aramaki :　Superb work. Batou, do it quick. Apprehend Nanao.
Batou :　Roger!
Aramaki :　These's a lot more to this case than I ever imagined.

Motoko :　Saito! Paz! Are you picking up any interference in my signal from the jamming barrier that police using?
Saito :　No, you're loud and clear.
Paz :　Same here.
Motoko :　Really...
SP voice :　Routine check. All personnel move from security level B to C.

Agent 3 :　Hey! Who you people within...
Batou :　Move! Public Security!
Agent 3 :　Stop it! Don't go in!
Batou :　Eeegh!
Togusa :　Nanao=A!
Batou :　You're under arrest for threatening to kill the Superintendent-General!
Agent 3 :　What the hell's Public Security want with...!?
Batou :　Shh!
　　　　　...Agh?
Togusa :　Uh...
Agent :　Huh?
Agent :　What's going on?

Nanao :　Ahahaha! I was never there in the first place! This is rich.
　　　　　Oh yeah, I'm sure I'll be written down now in the history books as the Laughing Man. Mmmmwah!

Motoko :　That noise...

Batou :　That's...they're Intercepters!!

Motoko :　The static of routine checks for the modular delayed-action virus!

Batou :　He steal during through the SIU's eyes all alone.
Motoko :　Batou! Nanao is sending out a modular virus via that room.
Batou :　Hm? I'll trace the source from here!