情報サービス業に於ける請負の適正化のための自主点検表 - 東京労働局提供


《情報サービス業に於ける請負の適正化のための自主点検表》

派遣と請負により行われる事業の区分基準(昭和61年労働省告示第37号)及び職業安定法施行規則第4条を踏まえて、請負(業務委託を含む)が適正に行われているかのチェックポイント(目安)を示したものです。適正な請負のための大切な要件は「★印」の2つの項目です。それを満たすためにさらに「1〜4」の4つの項目があります。現場の実態に照らし合わせて点検をしてみましょう! 
(対象業務:ソフトウェア・システム設計・開発、システム運用管理等)

★ 受託者が雇用する労働者の労働力を自ら直接利用すること

適正な請負の要件として、まず下記の2つの項目があります。具体的には、(1)業務の遂行方法等を発注者が介在せずに受託者が決めること、(2)労働者の勤怠管理等を発注者が介在せずに受託者が行うこと、(3)労働者の選定等についても受託者が決めることが必要です。
また、その請け負った業務の一部または全部を協力会社等へ再委託する場合、その業務の処理方法、協力会社の労働者の勤怠管理、選定等について、発注者等が介在してはいけません。

□印の項目を参考にしながら点検して下さい。
(□印の各項目に該当すれば適正といえるでしょう)

1 作業に従事する労働者を受託者が指揮監督するものであること。

(1) 労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を受託者が自ら行っている。(各項目に該当すれば□欄にチェックを記入)

  • □ 作業場における労働者の人数、配置、変更等の指示は、受託者が行っている。
  • □ 労働者に対する業務の技術指導や指揮命令は、受託者が行っている。
  • □ 作業スケジュールの作成や調整は、受託者自らが行い労働者に指示をしている。
  • □ 欠勤等があった時の人員配置は、受託者が自ら指示、配置をしている。
  • □ その請け負っている業務に対し、受託者の責任者(リーダー)を定めている。(発注者からの依頼は責任者が代表して受ける。)
  • □ 発注者からの業務依頼に対し諾否の自由があり、業務遂行の過程における裁量が認められていることを発注者及び受託者、双方の責任者及び業務に従事する労働者が認識している。
  • □ 複数の会社の労働者が混在するプロジェクトチームの場合、受託者以外の労働者が受託者の個々の労働者に対し業務遂行の指示等を行っていない。
  • □ 受託者は仕様書等に基づき自らの判断で業務を処理している。

* さらに業務を再委託(発注)する場合の点検 再委託(発注)契約の流れの例

A社 → B社 → C社

  • □ C社の労働者に対する業務の技術指導や指揮命令を、A社が行っていない。(日常的に詳細な業務依頼を、A社と契約関係のないC社の責任者(リーダー)や労働者に行っていない。)
  • □ 作業場におけるC社の労働者の変更等の指示、欠勤等があった時の人員配置は、A社が指示、配置をしていない。
  • □ その発注した業務に対し、C社の責任者(リーダー)がいる。(そのリーダーはB社との窓口になっており、リーダーとしての責務を遂行できる。)
  • □ 受託者労働者と発注者労働者が同一の場所で作業を行う場合、お互いがひとかたまりにまとまっており間仕切り・看板等を用いるなどして、客観的に区分できる状態になっている。

(2) 労働者の労働時間等に関する指示その他の管理を受託者自ら行っている。

  • □ 受託者が労働者の就業時間、休憩時間の決定、把握をしている。
  • □ 受託者が業務の進捗状況をみて、労働者の残業、休日出勤の指示を行っている。
  • □ 受託者が労働者の欠勤、遅刻、早退等の勤怠管理を行っている。
  • □ 受託者の個々の労働者の仕事の分担やスケジュール管理等を遂行でき、かつ、その権限が与えられている責任者(リーダー)が選任されている。

* さらに業務を再委託(発注)する場合の点検

  • □ C社の労働者の就業時間、休憩時間の決定、休暇等の承認、勤怠管理をA社が行っていない。
  • □ A社が業務の進捗状況をみて、C社の労働者の残業、休日出勤の指示を行っていない。(A社が、直接C社の労働者に対し具体的な形で残業、休日出勤の依頼を行っていない。)

2 作業に従事する労働者に対し、使用者として法律に規定された全ての義務を負うこと。(企業における秩序の維持、確保等のための指示その他の管理を受託者自ら行っている。)

  • □ 発注者が履歴書・経歴書等の提出要請や面接等を行い、受託者の労働者を選定することはない。
  • □ 労働者の要員の指名、分担、配置等の決定は受託者が全て行っている。
  • □ 責任者(リーダー)の決定、変更等は受託者が全て行っている。
    * さらに業務を再委託(発注)する場合の点検
  • □ A社が履歴書・経歴書等の提出要請や面接等を行い、C社の労働者を選定することはない。
  • □ 契約書等に再委託(発注)する場合の規定があり、その規定どおりの手続を行っている。
  • □ A社は、B社とC社の再委託(発注)を承知し、C社の労働者とB社の労働者が区別できる。

★ 請け負った業務を受託者の自己の業務として独立して処理していること

適正な請負の要件として、さらに下記2つの項目があります。
□印の項目を参考にしながら点検してください。


3 業務の処理について、事業主としての財政上及び法律上の全ての責任を負うこと。

  • □ 業務の処理について、受託者側に契約違反等があった場合は、その責任について追及できる。

4 単に受託者が肉体的な労働力を提供するものとはなっていないこと。

  • □ 契約類型によって、契約書等に完成すべき仕事の内容、目的とする成果物、処理すべき業務の内容のいずれかが明記されている。
  • □ 処理すべき業務を、受託者の有する高度な技術・専門性等で処理をしている。(受託者に高度な技術・専門性等がない場合、業務の処理に必要な機械・設備等は発注者より無償で提供を受けていない。)

* さらに業務を再委託(発注)する場合の点検

  • □ A社とB社との契約により行う業務のうち、さらに、B社とC社によって行う業務の完成すべき仕事の内容、目的とする成果物、処理すべき業務の内容のいずれかが契約書等で明らかにされている。
  • □ B社からC社に再委託(発注)する業務は、C社の有する高度な技術・専門性等で処理をしている。(C社に高度な技術・専門性等がない場合、業務の処理に必要な機械・設備等はA社から無償で提供を受けていない。)

以上の点検結果はいかがでしたか?
該当しない項目が1つでもあれば、適正な請負とは判断できない可能性があります。
労働者派遣法ならびに職業安定法で禁止されている労働者供給事業に該当する恐れがあるのです。
ちなみに契約形態がSES(システムエンジニアリングサービス)契約と呼ばれている場合がありますが、この契約形態は民法上は請負に分類されるため、上記チェック項目に該当しない項目があれば、違法な請負と判断される可能性があります。

アンケートにご協力をお願いします。 該当しない項目がありましたか?

選択肢 投票
該当しない項目が複数あった 92  
該当しない項目が少なくとも1つあった 8  
該当しない項目はなかった 1  
分からない 3  

コメントをどうぞ!!

  • 日立系東証1部企業のI社は、協力会社の人員の選定を自ら行い、一般社員が協力会社の労働者に細かい指示を出す。 -- 2010-10-11 (月) 10:49:27
  • ↑派遣契約なのに(全般)?請負契約なのに(後半)?? H系も下請けで付き合うと碌なことはない。 社員だったらイイかもしれんが・・・ -- Expire Now!? 2010-12-15 (水) 11:27:44
  • 下流下請C社の社員が本分。上流B社の名刺を持たされてN系へ行かされた。 -- ---? 2011-01-26 (水) 16:33:01
  • あー前にいた会社、名前偽って仕事してたけど偽装孫請けになるのかー -- 2013-05-28 (火) 12:52:05
  • 請負の適正化のための自主点検表 -- 2014-03-12 (水) 10:55:51

以上、ご協力いただきありがとうございました。