来生たかお Concert Tour '97 Purity


来生たかお大百科コンサート

解説

オリジナルアルバムPurity』のリリースに先駆けて開催されたコンサートツアー。

来生は、前年の『Acoustic Tracks in AMLUX』等を始め、しっとりとしたステージが多かった為、本ツアーは全体的にハードな楽曲を多目にしたかったという*1

最終日には、小椋佳が実弟の提案でゲスト出演した*2。かつて井上陽水と共にゲスト出演した『小椋佳コンサート 君を歌おうとして』以来の共演となり、来生は光栄に思ったという*3

リハーサル

2月10日、13時から19時までのリハーサルが開始され、以降、計7日間に亘って行われた*4

美術

舞台は、計画段階で制作したミニチュアを基に検討された*5

開演前のBGMは、来生の「聴いていて不安になるような」という要望で、ツアー開始の前月に日本公開された、スティーヴン・キング原作のアメリカ映画『Thinner/痩せゆく男』(1996)のサウンドトラックから選曲された*6

闇雲」「悪い夜」では、松田真人のアイディアで雷鳴のSE(音響効果)が使われた*7。来生は、今までは静かなステージが多かったが、バリエーションも考えてパワフルさも取り入れたと語っている*8

オープニングは、紗幕に稲妻が映し出され、上記の雷鳴のSEとストロボライトで、オリジナルアルバムPurity』の「P」マークと共に赤く染まる演出がなされた*9。また、開幕してもステージに来生の姿はなく、上手ぎりぎりの場所で歌い出す演出がなされた*10

楽曲

来生は、本ツアーのポイントとして「浅い夢」にアコースティックギターとアコーディオンを取り入れたのが新鮮だったと語っている*11。また、同曲の最後には波音のSEが重ねられた*12

振り向くならせめて」はコーラスから始まり、「ためいき春秋」はリフレインのラジオヴォイスが再現された*13

らぶ・れたあ」では、松田のアイディアでバンドメンバー全員による「コーラス隊」が組まれた*14。当初はそれぞれの楽器の場所でコーラスを行うつもりだったが、「浅い夢」の演奏で既にステージ前面に居る松田、土屋に、上手側から他のメンバーが加わる形になった*15。来生は、フィンガークラップから始まり、振り付けまでなされたコーラス隊の姿が可笑しくて堪らず、リハーサルの段階で笑ってしまった為、間奏以外では見ないようにしていたという*16

来生は、「もう一度の時間」の「時間なら逆戻りしてる」というフレーズが円やかに歌えて気持ちが良かったという*17。また、「さまよう言葉」「振り向くならせめて」は本ツアーのお気に入りの楽曲と述べている*18

シルエット・ロマンス」「セカンド・ラブ」は、会場によって「不意の出来事」「疑惑」に差し替えられた。

その他

+  グッズ等

各公演

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スケジュール

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出演

  • Vocal, Piano, Acoustic Guitar:来生たかお/Keyboards, Accordion, Chorus:松田真人/Keyboards, Chorus:山崎教昌/Acoustic Guitar, Electric Guitar, Chorus:土屋潔/Bass, Chorus:多田文信/Drums, Chorus:吉尾公弘

コンサートスタッフ

  • Stage Direction:瀧口一憲/Co-Stage Direction:Youji Joukou/Lighting Design:上島正昭(NII ICHI GO INC.)/Lighting Operation:荻野宏二(NII ICHI GO INC.)、堀池恭弘(NII ICHI GO INC.)/Concert Mix:高橋宏幸(SOUND MAN)/Fold Back:中島七知雄(SOUND MAN)/Stage Management:小黒正明(SUNPHONIX)/Stage Desigh:臼井秀輝(金井大道具)/Transport:Sunplant Project Service/Aritist Management:小松裕二(BASIC INC.)/Planning Produce:竹脇隆(BASIC INC.)

ブックレット(ツアーパンフレット)スタッフ

  • Supervise:来生たかお、来生えつこ/Disigh:小松清一/Photo:細野晋司(STAR SHOT)/Printing:PROCESS CO./Produce:渡辺智加(BASIC INC.)/Special Thanks:宮崎真哉

セットリスト

1997.04.11(金)

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1997.04.12(土)

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関連アルバム


*1 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*2 『産経新聞』“対談 小椋佳+来生たかお”(産業経済新聞社/1997.04.08)
*3 『産経新聞』“対談 小椋佳+来生たかお”(産業経済新聞社/1997.04.08)
*4 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.49(ベイシック/1997.02)
*5 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.49(ベイシック/1997.02)
*6 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*7 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*8 『しんぶん赤旗』1997年3月?日“いんたびゅうNOW シンガー・ソングライター 来生(きすぎ)たかお 渋さと力強さと”(日本共産党中央委員会出版部/1997.03.?)
*9 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*10 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*11 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.51(ベイシック/1997.06)
*12 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*13 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*14 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*15 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*16 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*17 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.54(ベイシック/1997.12)
*18 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.51(ベイシック/1997.06)
*19 オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.50(ベイシック/1997.04)
*20 『毎日新聞 兵庫版』1997年4月5日付“来生たかおさんのコンサート 三田市民会館”(毎日新聞社/1997.04.05)
*21 『朝日新聞』1996年1月8日付“前売り開始情報”(朝日新聞社/1996.01.08)|『毎日新聞』1997年1月18日付“コンサート情報 楽庫”(1997.01.18/毎日新聞社)|『読売新聞』1997年1月24日付“YOMIURI ART ZONE 前売りチケット情報”(読売新聞社/1997.01.24)