来生たかお Concert Tour '83 ミディアム気分で…


来生たかお大百科コンサート

解説

オリジナルアルバムOrdinary』のリリースに先駆けて開催されたコンサートツアー。

オリジナルアルバム遊歩道』のリリースと上記アルバムとの間に行われた為、ツアータイトルにアルバム名は冠されていないが、それぞれの収録曲も数曲、披露された。

前年の春に『来生たかお Concert Tour '82 夢の途中…』、秋に『来生たかお Concert Tour '82 Much More...』と2つのコンサートツアーを行った為、来生は公演本数を抑え気味にして貰いたいと思っていたが(当初の予定では7月31日までの35本*1)、来生の喉が割と丈夫な事もあり、80本組まれた*2。なお、7月いっぱいまで続くツアーと紹介されている記事*3や、12月までに約90公演が予定されているとする記事*4もあるが、最終的には全国75箇所で行われ、15万名の観客が訪れた*5

来生は本ツアーに関して、かっちり且つパワフルなものを意図し、バラード等、聴かせ所は聴かせるべく*6、コーラスを増やしたいと語っている*7。但し、大きなホールをフル活用する為に自然とパワフルになって行くのであり、観客をノセる意図はない旨を言い添え*8(実際の観客は、手を揚げて楽しむノリを見せていたという*9)、「凄い仕掛け」ではなく「極々普通の」感じを出したいと述べている*10

リハーサル

5月16日から20日までの5日間、山梨県は河口湖の宿泊施設付き音楽スタジオ「カラウェイ」で合宿をして行われた*11

美術

舞台セットは、グランドピアノを基調としたもので、ステージに「鍵盤」が、後方に「屋根」が、中央の「鍵盤蓋」に相当する箇所にはメーカー名になぞらえた「KISUGI」の文字が照明で光る仕掛けが設置された*12(翌年のコンサートツアー『来生たかお Concert Tour '84 Romantic Cinematic』にも流用されたか)。

開演前に2台のキーボードで来生の楽曲をBGM風に弾くところから本番に入って行き、最後もBGMで締め括るという演出がなされた*13

その他

NHKホールでニューミュージックのアーティストが2日間(7月1日、2日)に亘ってコンサートを開催したのは、松任谷由実に続いて2人目だった*14

柿崎洋一郎、永田敬一が初参加した*15

本ツアーを観覧した音楽評論家の吉見佑子は、デビュー当時に小さなライヴハウスでピアノに隠れるようにして歌っていたのを知っている身としては、来生が大人のラヴソングを歌える歌手に成長した事が信じられない程、見事で上質なステージだったと述べている*16。また、最終日の東京公演には河合奈保子が足を運んでいる。

+  グッズ等

各公演

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スケジュール

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出演

  • Vocal, Piano, Guitar:来生たかお/Keyboards, Chorus:松田真人、柿崎洋一郎/Electric Guitar, Chorus:法田勇虫/Electric Bass, Chorus:杉征夫/Drums:永田敬一

スタッフ

  • 美術:中沢正(金井大道具)/照明:青柳節朗(オフィス215)、清水昌弘(オフィス215)、細川英二郎(オフィス215)/音響:大坪仁信(サウンドマン)、二見政人(サウンドマン)、土肥進(サウンドマン)/舞台監督:岡崎良郎(スマイルカンパニー)/舞台監督補佐:柴田幹夫(キティ・アーティスト)/マネージャー:中野薫(キティ・アーティスト)/制作:堀江芳春(キティ・アーティスト)、角野禎(キティ・アーティスト)/監修:吉野謙三(キティ・アーティスト)

セットリスト

1983.06.16(木)

  1. 無口な夜
  2. スローナイト
  3. 渚のほのめき
  4. ほんの、ノスタルジー
  5. 気分は逆光線
  6. まどろみミステリー
  7. Friendly Pop
  8. 水の中のグラス
  9. 官能少女
  10. 片隅にひとり
  11. Goodbye Day
  12. 不幸色のまなざし
  13. Midnight Step
  14. City Noise
  15. コラージュ
  16. 吐息の日々
  17. ハート・ブレイク・ウェイブ
  18. 灼けた夏
  19. 夢の途中
  20. 浅い夢
  21. メドレー
    ねじれたハートで
    シルエット・ロマンス
    セカンド・ラブ
  22. 無口な夜

※中盤で「笑ってよムーンライト」が一節だけ歌われた。


1983.11.21(月)

  • 全24曲


*1 『オリコンWEEKLY』1983年3月18日号(オリジナルコンフィデンス/1983.03.18)
*2 『新譜ジャーナル』5月号“来生たかお サウンドにノレばポップスってもんじゃないんです”(自由国民社/1983.05.01)
*3 CanCam?』1983年6月号“CanCam? information MUSIC”(小学館/1983.06.01)
*4 『平凡』1983年9月号“NEW MUSIC TIMES 来生たかお 何事も、ふつうの気分で動いて行きたいな……。”(平凡出版/1983.09.01)
*5 来生たかお Concert Tour '84 Romantic Cinematic』のツアーパンフレット
*6 『平凡』1983年9月号“NEW MUSIC TIMES 来生たかお 何事も、ふつうの気分で動いて行きたいな……。”(平凡出版/1983.09.01)
*7 『新譜ジャーナル』5月号“来生たかお サウンドにノレばポップスってもんじゃないんです”(自由国民社/1983.05.01)
*8 『平凡』1983年9月号“NEW MUSIC TIMES 来生たかお 何事も、ふつうの気分で動いて行きたいな……。”(平凡出版/1983.09.01)
*9 『?』(?/1983)
*10 CanCam?』1983年6月号“CanCam? information MUSIC”(小学館/1983.06.01)
*11 『guts』1983年8月号“富士山をながめながらステージ・リハーサル合宿 作曲活動は小休止です”(集英社/1983.08.01)
*12 『FM STATION』1983年8月15日号“WHO'S WHO 来生たかおがユーミンと肩を並べた”(ダイヤモンド社/1983.08.15)
*13 『FM fan』1983年11月7日号“PEOPLE 来生たかお VS 倉橋ルイ子”(共同通信社/1983.11.07)
*14 『ARENA37℃』1983年5月号“HOT-TIME 「音楽やってる人間は、音楽だけやってなきゃダメ」 他人の仕事が多かった来生たかおが、今年は自分の活動に力がはいってる!”(音楽専科社/1983.05.10)
*15 来生たかお Concert Tour '83 ミディアム気分で…』のツアーパンフレット
*16 『婦人公論』1983年2月号“見どく聞きどく”(中央公論新社/1983.02.01)
*17 『éf』1985年12月号"friends 18 いくつになっても、音楽をやっていたい。ポール・マッカートニーみたいにね。"(主婦の友社/1985.11.20)
*18 『?』(?/1983)
*19 『?』(?/1983)
*20 『ARENA37℃』1983年5月号“HOT-TIME 「音楽やってる人間は、音楽だけやってなきゃダメ」 他人の仕事が多かった来生たかおが、今年は自分の活動に力がはいってる!”(音楽専科社/1983.05.10)
*21 『読売新聞』1983年2月26日付“ふればーさうんど No.18”(読売新聞社/1983.02.26)|『ぴあ』1983年4月8日号、5月6日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.04.08/05.06)
*22 『読売新聞』1983年2月26日付“ふればーさうんど No.18”(読売新聞社/1983.02.26)|『ぴあ』1983年4月8日号、5月6日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.04.08/05.06)
*23 『ぴあ』1983年4月8日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.04.08)
*24 『中日新聞』1983年5月24日付広告(中日新聞社/1983.05.24)
*25 『中日新聞』1983年5月24日付広告(中日新聞社/1983.05.24)
*26 『中部財界』1983年6月号“芸能特選・アップトゥデイト情報”(中部財界社/1983.06.01)
*27 『中日新聞』1983年5月24日付広告(中日新聞社/1983.05.24)
*28 『シティ情報ふくおか』1983年6月号“プレイガイド”(プランニング秀巧社/1983.05.25)
*29 『シティ情報ふくおか』1983年6月号“プレイガイド”(プランニング秀巧社/1983.05.25)
*30 『ぴあ』1983年4月8日号、5月6日号、6月3日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.04.08/05.06/06.03)|『読売新聞』1983年6月30日付広告(読売新聞社/1983.06.30)
*31 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)|『ぴあ』1983年4月8日号、5月6日号、6月3日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.04.08/05.06/06.03)|『読売新聞』1983年6月30日付広告(読売新聞社/1983.06.30)
*32 『朝日新聞』1983年4月2日付広告号(朝日新聞社/1983.04.02)
*33 『JUNON』1983年10月号“優しく恋の歌を語る7人の歌手の、僕たちの結婚”(主婦と生活社/1983.10.01)
*34 『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03)|『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*35 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*36 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)|『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03)
*37 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*38 『ぴあ』1983年6月3日号、7月1日号、8月12日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.06.03/07.01/08.12)
*39 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*40 『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号、8月12日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03/08.12)
*41 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*42 『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号、8月12日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03/08.12)
*43 『ぴあ』1983年7月1日号、8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.07.01/08.12/09.09)
*44 『ぴあ』1983年6月3日号、7月1日号、8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.06.03/07.01/08.12/09.09)
*45 『ぴあ』1983年6月3日号、7月1日号、8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.06.03/07.01/08.12/09.09)
*46 『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号、8月12日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03/08.12)
*47 『シティロード』1983年6月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.06.01)
*48 『ぴあ』1983年5月6日号、6月3日号、8月12日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.05.06/06.03/08.12)
*49 『シティロード』1983年9月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.09.01)
*50 『ぴあ』1983年6月3日号、7月1日号、8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.06.03/08.12/09.09)|『シティロード』1983年9月号“ポピュラーダイアリー 前売情報”(エコー企画/1983.09.01)
*51 『ぴあ』1983年8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.08.12/09.09)
*52 『ぴあ』1983年8月12日号、9月9日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.08.12/09.09)
*53 『ぴあ』1983年10月21日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.10.21)
*54 『ぴあ』1983年10月21日号、11月4日号“MUSICコンサート前売情報”(ぴあ/1983.10.21/11.04)