実験についての論文草稿


実験の目的

計画の段階では、ピックアップからの入力信号をどの様に音に変える懸念材料だった。しかし、それがサイレントドラムで代用出来ることが準備実験★(←もっと良い言葉なかったっけ?)の時点で分かっていたため、実験の主な目的は

  • ピックアップの選定
  • 音の拾いムラのない台の構造とピックアップシステムの決定

に絞られた。

ピックアップの選定

ピックアップとしては次の四つが候補に挙げられた。

  • ピエゾ圧電素子
  • マイクロフォン(コイルタイプ)
  • コンデンサマイク
  • 靴に磁石をつけ、台に敷き詰めたコイルで磁場の変化を電流に変換する方式

最初の三つは台の振動を拾うという点で変わりはない。靴に磁石をつける方式は、台の振動ではなく足の動きを直接感知するという点で他の三つとは違う。

以下にそれぞれの特徴を述べる。

  • ピエゾ圧電素子
    ブザーとして使われることが多い電子部品である。誘導抵抗が少ないため、アコースティックギターのピックアップとしても使われている。ただし起電力が小さいので、プリアンプなどの増幅機構が必要になる可能性がある。起電時に極性を持つ。安価。
  • マイクロフォン(コイルタイプ)
    通常のマイクとして使われているものである。ここでは台の振動を直接感知させようと考えていた。準備実験★ではマイクロフォンと同じ構造である、スピーカーを使って振動を電流に変換した。
  • コンデンサマイク
    感度がよく、ミュージシャンにも好んで使う人は多い。電源が要る。
  • 靴に磁石をつける方式
    着想の段階で、必要なコイルの数が非常に多い事が分かっていた。また、微弱電流を音に変換する方法が複雑になる可能性がある。

以上の考察を踏まえて、ピエゾ圧電素子(以下ピエゾ)が最も適していると判断した。また、実際に試験台を製作し、アンプやサイレントドラムに接続して実験したところ、出力不足ではないことが分かった。

台の構造

台の上板を下から支える枠の構造によって、打撃する場所による音のムラを防ごうとした。

しかし、実際に試用してみたところ、枠の構造の違いによる大きな違いは見られなかった。また、発生する電流を測定してもはっきりとした相関関係は得られなかった。

ピックアップシステム

小さい板に一枚のピエゾを張って、それを一つの音色に対応させる場合は何の問題もない。しかし、大きな板に複数枚のピエゾを張り、それぞれのピエゾからの出力信号を合成して一つの信号を作る場合には、ピエゾ同士が信号を吸収しあうという問題がある。

実験ではピエゾを直列、並列で繋いだ。しかし、ピエゾから発生する微弱電流を他のピエゾが吸収してしまい、聞こえる音は小さくなった。

この問題を解決するために、ピエゾの持つ極性に着目し★(ここをもっと盛り上げたい。誰か案ない?プロジェクトX風で。)、ダイオードを使用することによりピエゾ同士の干渉を防ぐ事にした。ダイオードは小信号用から1S2075とIN60を選び、実際に試して音がよく聞こえたIN60を使うことに決定した。

最新の20件

2006-01-30 2006-01-29 2006-01-27 2006-01-19 2005-12-08 2005-12-07 2005-11-05 2005-10-23 2005-10-22 2005-10-21 2005-10-17 2005-10-16 2005-10-12 2005-10-09 2005-10-07 2005-09-03 2005-09-02 2005-08-29

  • counter: 430
  • today: 1
  • yesterday: 0
  • online: 2