パトリシア・ピットマンと共同で執筆したCWの最初の殺人百科全書。古典的な殺人の事例が挙げられている。
殺人の研究
セックス殺人
毒殺
大量殺人
刺殺
殴殺
絞殺
ギャング
射殺
爆薬による殺人
誘拐殺人
斧による殺人
溺死させたもの
暗殺
戦
ここから理
「殺人の研究」は殺人に関するウィルソンのエッセイのうち、 最も初期に公開されたものだ。彼は基本的なスタンスを(五十年後の) 現在に至るまで貫き通している。 それは、殺人事件を人間の自由の陰画として考えようというものだ。 殺人者は、人の生命の価値をひどく低く捉えている。 これは彼が(自殺者もそうだが)、自分が自由だという事実に少しでも気付いていれば 避けられる事態なのだ。
この逆転の発想は、なかなか理解が困難だ。 事実の羅列ばかりで頭に入ってきにくい、という人には、 「暗黒のまつり」「ガラスの檻」といった小説の方を薦める。 これら初期の小説の出来栄えには、まさに「舌を巻く」だろう。 (もちろん、最近の作が劣っている訳ではない。逆である。)
ウィルソン自身の経験では、病院でバイトするうち、自分が堕落し、 無意味な生活を送るようになったと感じていたところ、ある朝、 クリスティーという性犯罪者の記事が新聞に載り、それが啓示となって 彼はまた生活を変えるべく自らを駆り立てたのだという。(「発端への旅」より)
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