アウトサイダー・サークルの第6作の最後の作品。
『アウトサイダー』を発端に、CWはアウトサイダー問題を追求するために、宗教、哲学、社会学、文学、性心理などの分野を次々に横断してきた。最終的に、彼は「新しい実存主義」を構築するという目的を設定して、ハイデガー?、サルトル?の実存主義を克服するという課題に正面から取り組むことになったのである。『アウトサイダーを超えて』は「サークル」の著作群の中でももっとも哲学的に深く考察されたもので、これ以降の哲学関連の著作と比較しても洗練度が高い。
目次
- 前言9
- 序論15
- 第一章 音速の壁22
- ニヒリズムの矛盾29/無関心の閾31/ロマン主義の精神37/ロマン主義の挫折42/言語の挫折43/新ロマン主義――実存主義44/音速の壁46
- 第二章 近代哲学の奇妙な物語49
- インテリの裏切り49/ギリシア人からガリレオまで51/混乱の源――デカルト53/ヘーゲル以後70
- 第三章 新しい基盤77
- ホワイトヘッド、解決案を提示する77/現象学の起源――ブレンターノ85/志向性87/フッサールの展開89/フッサールの後期の展開――生の世界95/ゲシュタルト心理学99
- 第四章 ハイデッガーとサルトル――存在の問題104
- 第五章 変化する科学のヴィジョン127
- 現代の哲学はどうなりつつあるのか129/現代の心理学152/モーリス・メルロ・ポンティ154/ショーのラマルク主義に関するノート157
- 第六章 人間の分析160
- 第七章 新しい方向194
- 付録一 メスカリン体験207
- 付録二 ロープ・トリック――ビル・ホプキンズ『神的なものと衰落』229
- 付録三 ソ連における文化243
- 参考文献251
(邦訳書の頁付に準拠。)
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