コリン・ウィルソンは思想を表現するために独自の用語をいくつも作り出している。その他、CWが使用する専門用語も多い。

ロボット/セント・ニオット・マージン/X機能(faculity X)/リパロロジー(Ripperology) /意識の階梯理論/アウトサイダー/

至高体験/正しい人/5%理論/

ロボット・・初めて自転車に乗る時やパソコンを打つ時、様々なことを意識する必要 があるが、やがて慣れてくると、いちいち意識しなくとも、自然にやれるようになる。これは意識が習い覚えたことを「ロボット」が引き継いだのだ。ロボットは本質的には便利なものだ。しかしその便利さの余り意識が自らの「司る」という役割を放棄すると、本当は大事な経験まで機械的にこなすようになってしまう。そして人生が単なる反復になってしまうと、価値を見出すのが困難になる。これがペシミズムの原因になっている場合もある。ただしその場合もロボットが悪いのではなく、意識が自分で勝手に自らの意義を低く見積もるのが間違いの基だ、とウィルソンは言う。       

至高体験・・ウィルソンの友人で心理学者のマスローは、心が健康な人は誰でも、出しぬけの幸福感、人生への肯定の感情に圧倒されることがあるということに気付き、至高体験と名づけた。ウィルソンによれば至高体験時には意識が普段よりも拡大しており、普段より広く物事を見ているのだ、という。我々は「生きる甲斐がある」という感情と「死んだほうがましだ」という感情の間を揺れ動く。しかし至高体験が高められた意識の体験であるならば、正しいのは「生きる甲斐がある」という感情の方だということになる。なお、ウィルソンは至高体験を意のままにする(自らの意志で起こす)事が可能だと考えている。

5%・・ ウィルソンの友人で「アフリカ創世記」の著者アードレーによると、いかなる種族でもかっきり5%のものたちが「支配的」である。朝鮮戦争の時に中国人がこの事実を発見したそうだ。捕虜となったアメリカ兵を閉じ込めておく時に、「脱走常習者」だけを隔離しておけば後の者たちはさほど厳重に監視する必要がなかったというのだ。ウィルソンによれば、「精神的な脱獄者」「日常意識の牢獄に反逆する人間」もまた「支配的少数者」である。即ちそれがアウトサイダーなのだ。