過去ログなどから、スキーマに関するものをまとめていきます。

しばらく自動思考を記録していくうちに、自分の自動思考にいくつか共通するテーマがあることに気がつくようになります。
それが、あなたの特徴的な考え方のクセで、あなたの考えや行動パターンに大きく影響しているスキーマと呼ばれるものです。

スキーマを見つけ出すために以下のことを行ってください
1.自分特有の個人的テーマをはっきりさせる。
2.自分が自分に対して行っている評価を振り返る
3.強く心に残っている過去の記憶や非常に気持ちが動揺した場面を拾い出して共通点を探す
4.自動思考の記録を振り返って共通する考え方を見つけ出す                 (こころが晴れるノート より)

中核信念(コアビリーフ)は人が自分自身について抱いている最も中心的な概念で、スキーマと呼ばれることもあります。
(ベックは、スキーマは心の中の認知構造であり、中核信念はその一部である、と両者を区別しています。)

本によっては中核信念が、あまり取り扱ってなかったり、わかりにくかったりしますが、下の本が比較的わかりやすいかもしれません。
「自信をもてないあなたへ 」 メラニー フェネル (著) http://www.amazon.co.jp/dp/4484041170

自分特有の考え方のクセに気づきためには、上に述べたような自分の自己や他者に対する見方において一貫して認められる
パターンに着目する方法と、下向き矢印法を使う方法があります。

矢印法を試みるときの注意。

(「いやな気分よさようなら」 より )
感情的な反応を記すと、それが起こってきた過程を省略しがちです。
感情的な反応の代わりに、その反応を『引き起こした否定的な考え』を書きます。

上手くいかない例   
・ボーイフレンドが約束したにもかかわらず、週末に電話をかけてこなかった。
             ↓  (どうして動揺するのか。それはどんな意味があるのか?)
・ひどい、どうしようもない、私は耐えられない。

これではうまくいきません。どのような『考え』が心をよぎって自分を動揺させたのかということを書きます。
もし彼が自分のことを無視したのだとしたら、それはどういう意味を持つのか、です。

・ボーイフレンドが約束したにもかかわらず、週末に電話をかけてこなかった。
              ↓  (どうして動揺するのか。それはどんな意味があるのか)
・彼が私を無視したということになる。つまり本当に私を愛していないということになる。
             ↓  (そうだとしたら。どういう意味か)
・私に何か問題があるはずだ。そうでなければ、彼はきちんとした人で約束をたがえる人ではない。
             ↓  (そうだとしたら。どういう意味か)
・私が拒絶されるということ。
             ↓  (そして、もし私が拒絶されたら、どうなるのか)
・私が拒絶されるだろうということは、私が愛らしくないから拒絶され続けるのではないだろうか。
             ↓  (そうだとしたら、なぜ動揺するのか。)
・私はずっと一人でみじめに暮らしていかなければならない。

感情よりむしろその意味を辿っていけば、自分の中に眠っている仮定を明らかにできます。
1愛されていないならば価値はない。
2独りぼっちになったら惨めになるだろう。

下向き矢印法の役に立つかもしれない質問

■下向き矢印法の質問(自信を持てないあなたへ )

・それが正しいとして、それは自分にとって何を意味するのか
・それが正しいとして、次にどうなるか
・おこるかもしれない最悪のことは?次にどうなるか。次は?
・このことの何がそんなに悪いのか?(「気分が落ち込むから」というのは役に立たない、なぜ「気分が落ち込むか」と考えること)
・どうしてそれが自分にとって問題となるのか
・その隠された意味とは?
・それは、自分がどう振る舞うべきかについて、何を語っているのか
・それは、自分に、またほかの人に期待することについて、何を語っているのか
・それは、自分の求める基準について、何を語っているのか
・それは、自分に満足するためにはどんな人間であるべきかについて、何を語っているのか
・それは、人に受け入れられ、認められ、好かれ、愛されるために何をし、どうあらねばならないかについて、何を語っているか
・それは、成功するためには何をし、どうあらねばならないかについて、何を語っているのか
                            
■下向き矢印法では、出来事や考えについて次のような質問を重ねていく。(認知療法全技法ガイド)

「なぜそのようなことが、あなたの問題になるのですか?」
「どんなことが、起こるでしょうか?」
「あなたはなぜ、そのようなことについてそんなに悩むのですか?」
「それからどうなりますか?」
「あなたにとって、それはどんなことを意味するのですか?」

■気づいた自動思考に対して以下のように自分の心の中で問いかける(こころが晴れるノートp110)

・それが本当だとして、自分にとってそれはどういうことだろうか?
・それは自分にとって、自分の生活にとって、自分の未来にとって、どういう意味を持つのか?
・そういうことがおこったとして、最悪のこととは何だろう?
・他人が自分についてどう考えているかが、どういう意味を持つのか?
・他の人について、それはどういう意味を持つのか?
・自分について言えば、それはどういうことか?
・他の人について言えばそれはどういうことか?
・世の中について言えば、それはどういうことか?

         下向き矢印法                           _叱き矢印法
(状況)                             (状況)
 今朝、Mさんは私があいさつしたのに返してくれなかった        Dさんたちは上司から新しい販売ノルマを受け取った。
   
(自動思考)                           (自動思考)
   「Mさんは私を嫌っていると思う」                 「自分以外は全員このノルマをこなすだろう」
( 問い:どういうところが問題なのか?)                            ( 問い:これはほかの人について言えばどういうことか?)
          ↓                                    ↓
   「親しくなると必ず人は私を嫌いになる」                 「彼らは私よりも楽に仕事をこなせる」
( 問い:それは自分について言うとどういうことなのか?)       ( 問い:それは彼らについて言えばどういうことか?)                 
          ↓                                    ↓
    「自分は人とは親しい関係を結べない」                        「彼らは有能だ」
( 問い:それは自分について言うとどういうことなのか?) 
          ↓
          「自分は嫌な人間だ」
出来事:パーティに行くことを考える 
思考:「パーティで彼女に近づくのが不安だ」
                                                                  
問い:何が起こると思いますか                     私は拒絶されるだろう
                                                                 ↓        
問い:もし、そうなったら、それは…ということである         私は負け犬だ
                                                                 ↓   
問い:もし、自分が負け犬なら、それは…ということである        私は誰とも親しくなれない
                                                                 ↓   
問い:もし、誰とも親しくなれないなら、それは…ということである    私は永遠に独りぼっちだ
                                                                 ↓   
問い:もし、自分が永遠に一人ぼっなら、それは…ということである    私は独りぼっちでは、消して幸せになれない。私はいつも不幸だ
                                                                 ↓   
問い:背景にある思い込みは何だろう?                 私が幸せになるためには、誰かが必要だ。

下向き矢印技法が上手くできたかどうかを知る目安

159 名前:優しい名無しさん[sa] 投稿日:2009/09/15(火) 21:23:30 ID:5hdhCucz
>>145
私見なんだけど、下向き矢印技法が上手くできたかどうかを知る目安として
オイラは「だから」と「どうして?」が通るかどうかをチェックしてるぽ。
アート氏の例だとこんな感じですな。

【順方向】

 B先生は私のことをダメな治療者だと思っている
   ↓だから
 私はダメな治療者だ
   ↓だから
 私は全面的に敗者で無能だ
   ↓だから
 噂が広まり、私は悪者として追放される
   ↓だから
 私は価値のない人間で惨めだ

【逆方向】

 私は価値のない人間で惨めだ
   ↓どうして?
 噂が広まり、私は悪者として追放されるから
   ↓どうして?
 私は全面的に敗者で無能だから
   ↓どうして?
 私はダメな治療者だから
   ↓どうして?
 B先生は私のことをダメな治療者だと思っているから

雑草の根を取り去る

363 名前:優しい名無しさん[sa] 投稿日:2009/01/15(木) 19:35:29 ID:68e8CSzk
>361
私見になる部分もあるかもしれませんが、お答えしておきましょうね。

>・コラム式をしても、繰り返し自動思考が起こってしまう場合は、どうすればいいのでしょうか?

現時点で貴殿がコラムで取り組んでおられるのは、日常的に表面化した苦悩だと思います。
「○○があって不安になった」とか「△△のある自分はなんてダメな人間なんだ」といった苦悩ですね。

確かにこれは認知療法の一側面なんですが、より高度な取り組みとして
根底にある自己評価(本によってスキーマ、最終結論などと呼ばれています)を改善し、
もっと肯定的に自分自身を受け容れるスキルを身に付ける側面もあるんですな。

喩えるなら、雑草の表面だけ刈って根を残したままなので
繰り返し自動思考(雑草)が生えるというわけですね。
否定的な自己評価(雑草の根)を取り去ることによって、自動思考の繰り返しは減るかと思います。

認知モデル

        ≪認知モデル≫

    幼児期からの経験によって作られる
     中核的な思い込み(スキーマ)
           |
        重要な出来事が
   中核的な思い込み(スキーマ)を活性化
           |
      中核的な思い込みがが
      認知的仮説を導き出す
           |
     仮説が自動思考を作り出す
           |
     自動思考が反応を生み出す
      |    |    |
   感情的反応 行動的反応 身体的反応

・初期経験や養育はかなり強固な考え方を作り出すと考えられる。
・新たな情報と経験は、中核的思い込みに照らされて判断される。
・これらの思い込みを強化維持する情報だけ選択されのこされる。
・中核的思い込みは重要な出来事(試験など)により誘発活性化され
そこから多くの先入見が導き出される。
・そうなると一連の自動思考が出現してくる。
・自動思考の結果、感情的変化、行動上の変化、身体的変化が起きてくる。
(子どもと若者のための認知行動療法ワークブック)

低い自己評価−相関マップ

http://cognosco.hp.infoseek.co.jp/1226313758.html#R637

 低い自己評価がどのように生まれ、どうしてそれが維持されてしまうのか
(自信をもてないあなたへ p37一部省略)

      低い自己評価−相関マップ

            【幼いころの)体験】
    自分に対する見解と密接にかかわる事件、人間関係、生活環境
   (拒絶、育児放棄、虐待、非難と罰、賞賛や関心やぬくもりの欠如など)

                 ↓
               【最終結論】
   人間としての価値の評価、経験に基づいて自分に下す判定
     自分はこういう人間だ
  (自分は悪い人間だ、自分は無価値だ、
   自分はもっと優秀 でなければならない など)

                 ↓
           【生きるためのルール】
    最終結論が正しいと信じてそれでも生き続けるための
    指針、方針、方策、自分の価値を測る基準
    (いつも人を優先させなければならない、
    もし自分の考えを言ったら拒絶されるだろう、など)

                  ↓

            【引金となる状況】
    生きるためのルールが破られる(かもしれない)状況
   (拒絶される、失敗しそうだ、統制不能に落ちるかもしれない など)
            
               ↓

  → → →【最終結論が呼びさまされる】→ → → 
 ↑                         ↓

【抑うつ】         ← ← ←【否 定 的 予 測】
             ↓         ↑     ↓
 ↑         【 不  安 】→  →  
 
                ↓             ↓
 ↑                   【有害な行動】
【自己批判的な考え】    ↓ (回避する、不必要な予防策など)

 ↑            ↓             ↓
  ← ← ← ← 【最終結論の確認】← ← ← ←
      (思った通りだ、自分は本当に悪い人間だ
       無価値だ、愚かだ など)

生きるためのルールと最終結論との関係

有害な生きるためのルールは一見もっともらしい最終結論を克服する手段として役に立っているようにみえます。
例えば心の奥底では自分は無能だと思っていても、いつも一生懸命頑張って、自分に高い設定している限りは、
能力不足を乗り越えられ、自分はやれるのだという気になれます。こういうルールはたいていの場合大きな成功を納めます。
ただし、最終結論をルールは覆い隠してくれますが、隠すだけで、変えるわけではないのです。
いつも裏で待機していて、ルールが破られそうになるとたちまち表に出てくるのです。

               【最終結論】
私はもっと優秀であるべきだ
                   ↓
               【生きるためのルール】
全てきちんとできなければ人生で成功することはできない。
誰かに批判されたら、それは失敗したということだ。
                   ↓
               【ポリシー】
いつも完璧を目指す。批判は受けないようにやれることはすべてやる。
                   ↓
               【その利点】
自分は非常にいい仕事をたくさんしているし、良い反応も得ている。

               【ただし-問題点】
心の奥底では、いまだに最終結論を信じている。
ルールを守っているから最終結論も表面に出ないが、なくなりはしない。

               【それに】
どんなに一生懸命やっても、いつも完璧で何の批判も受けないということは不可能だ。
                   ↓
成功すればするほど不安になる。インチキをしているような気がする。
今にも綱渡りの綱から落ちそう。何か上手くいかなかったり、誰かに少しでも否定的なことを言われたりすると
落ち込み、たちまち最終結論が呼びさまされる。
(自信を持てないあなたへP172)

矢印法はどう利用するの

http://cognosco.hp.infoseek.co.jp/1226313758.html#R629

629 名前:優しい名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:15:52 ID:DMmiQTjY
認知療法をやっていて下向き矢印法が少し分かりません。
途中でいきづまります。

例えば最近話題の「小田雄二の物まね芸人へのクレーム」
でたとえるとどういう感じになりますか?

物まねされるのがいやだ
↓
物まねされたとしたら、あなたはなぜ動揺するのか?
↓
バカにされた気がするし、周りの人の自分への評価を下げてしまうかも
↓
もしバカにされ、周りの人の評価が下がったとしたらあなたはなぜ動揺するのか
↓

この辺から先に進めません。
あくまで憶測なのでなんとも言えませんが
例えばこの先どうなるでしょうか?
そしてその結果が出たものをどう利用するのですか?

630 名前:優しい名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:29:37 ID:956U2Wwf
本当は尊敬されたいから

633 名前:優しい名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:50:40 ID:DMmiQTjY
例えば「尊敬されたい」という信念が発見されたとします。
でも小田雄二さんの問題は何も解決されてないと思います。
ここからこの信念をどう利用するのでしょうか?
そこもよく分かりません。
これを元にコラム法をやるということでしょうか?

635 名前:優しい名無しさん[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:59:29 ID:EkEfZIjk
>>629
自分の考えの背景となっている思い込み、中核となる信念を下向き矢印法で同定するんだと思う。
ハンドブックならp158「共通に見られる自虐的な態度と恐怖」(暗黙の仮説)がそれにあたるんじゃないのかな。
「こころが晴れるノート」ならp109にあるスキーマがそれ。

矢印の下は人によって違うんじゃない。例えば→「評価が下がると誰からも相手にされない」とか「評価が下がると失敗者」と考える人もいる。
そこから→「私は完璧にこなさなければならない」とか「私は愛されたり認められないと自分に肯定的な気持ちを抱けない」とか
「私はみんなの期待に応えなければならない」「自分は常に成功者でなければならない」みたいな中核となる思い込みがみつかるのでは。
(略)

(注)中核的な思い込みを特定した後は、認知療法のあらゆる技法を使ってそれに取り組むことができます。

「中核信念ワークシート」

http://cognosco.hp.infoseek.co.jp/1096030512.html

352 名前:335 :04/10/25 12:56:56 ID:qdfm15pS

「中核信念ワークシート」 
は、自動思考の根っこにあるスキームというか中核信念を変えるためのアクティビティでつかうものです。 
だいたい以下のような項目を含むシートになっています。 
基本的には、変えたい古い信念と新しい信念、それにそれぞれの根拠となる事実を書いていきます。 
古い信念の根拠となる事実については、リフレーミング(事実を認めながら、合理的思考をつくる) 
することになります。 


(古い中核信念)私は、ちゃんとしていない 
(現在のこの信念についての信頼度) 60% 
(今週最も強く信じた度合い) 90% 
(今週最も弱く信じた度合い) 60% 
(新しい信念)私はたいていのことにおいて、ちゃんとしている。しかししょせん一人の人間である。 
(現在の新しい信念についての信頼度) 50% 
(古い信念と相反し、新しい信念と合致する根拠) 
・文学のレポートがよくできた 
・統計の講義で質問できた 
・来年について決心できた 
(古い中核信念を支持する根拠と、リフレーミングされた後の表現) 
・経済学の講義で概念を理解できなかった→しかし私は本を読んでなかなかったためであり、多分あとになれば理解できるだろう。 
・文学のレポートでBの成績だった→でも、それでもまずます合格圏内ではないか。わたしが本当にちゃんとしていなかったら、大学に在籍していることさえ不可能なはず

(注)リフレーミングは、もとは家族療法や催眠療法で開発されたテクニックであるが、最近では戦略的療法や認知療法でも用いられるようになった。
この技法は既存の事実や行動について新しい見方を提示し、クライエントの視点を変えることを狙いとする。
よくつかわれる比喩を用いるなら、水の半分入ったコップを「半分空っぽ」から「半分いっぱい」にクライエントの観点を変化させる。

認知的概念図

353 名前:335 :04/10/25 13:09:37 ID:qdfm15pS
>>345 
認知的概念図は、その人の問題(どういう状況でどんな感情/行動が生じるか)、 
それに附随する(頻出の)自動思考、そのもとになる中核信念、さらにその元になった体験などを、1枚にまとめたものです。 

基本的には治療者がクライエントを理解するためのつくる(そして治療の中でクライエントと共同で修正していく)ものですが、 
コラムがたまってきたとき、頻出の問題や自動思考をまとめるのに、便利(わかりやすい/見やすい)ので使っています。 

項目はだいたい以下の通り。『認知療法実践ガイド』には、付録で白紙の「認知的概念図」がついているので、コピーしても使えます。 

(関連する幼児期の体験) 
 ↓ 
(中核信念) 
 ↓ 
(条件付きの思い込み/信念/ルール) 
 ↓ 
(埋め合わせ戦略) 
 ↓ 
(状況)(自動思考)(自動思考の意味)(感情)(行動) 
(状況)(自動思考)(自動思考の意味)(感情)(行動) 
(状況)(自動思考)(自動思考の意味)(感情)(行動) 
……頻出の問題・自動思考を書く欄としてが3セット 


(自動思考の意味)には、(自動思考)から「下向きの矢印法」ででてくるようなものを書く(中核信念と似ているものが入るはず) 

スキーマに挑戦する

■スキーマに挑戦する   「認知療法全技法ガイド」
ネガティブなスキーマに対しては、ネガティブな思考と同様に、認知療法の諸技法を使って取り組むことができる。
ひとたびあるスキーマが活性化され、それが同定されれば、それに対して認知療法の諸技法をフルに活用することができる。
例えば以下のような技法などがある。

1、思考と事実を区別する。2、思考における感情や信念の強度を評定する。3,特定の思考の変化を探求する
(信念の強度は1日のうちでも変化する。日によって、時間帯によって、誰と一緒にいたかなど記録して調べられる)
4,思考の歪曲を分類する。5,下向き矢印法、6,出来事の生起確率を評定する。7,ネガティブな思考を同定する。
8,言葉を定義する。9,損益を分析する。10,根拠検討する。11,根拠の質を検討する。12,自分自身の弁護人になってみる。
13,ネガティブな思考の役とポジティブな思考の役を交替でロールプレイする。14,行動とその人物を区別する。
15,様々な状況における行動を検討する。
16、行動を利用してネガティブな思考に対処する。



◆スキーマと同定します                       「             」
◆このスキーマを定義します                     「             」
◆どの程度このスキーマを信じていますか?              「   %」
◆このスキーマによって引き起こされる感情は?
◆このスキーマはどのような状況で活性化されるのですか? 「                    」
◆このスキーマにより利益と不利益は?         利益:「                  」
                          不利益:「                  」
◆このスキーマの妥当性についての根拠と反証は?    根拠:「                  」
                           反証:「                  」
◆二重の基準法を使ってみます。あなたはこのスキーマを
 他の人達にも適用しますか?                「                  」
◆なぜ、このスキーマは現実的とは言えないのでしょう?    「                  」
◆「全か無か思考」ではなく灰色の部分を考えてみましょう?  「                  」
 (例:0%から100%の間で自分自身と他の人々を評価してください)
◆このスキーマに反する行動をとってみましょう         
 このスキーマに対抗するような、どのようなことをあなたは実践できますか?「                 」
◆今、スキーマに対する確信度はどれくらいか再評価してみましょう?   「    %」

行動をとおしてスキーマを修正する

■行動をとおしてスキーマを修正する      (こころが晴れるノート より )

  1:スキーマどおりに行動しないと、どのようになると自分が考えているか書き出す。
    それに従わなかったらどのようになるか現実の行動を通して明らかにする。
  2:自分がよくする行動の中から、スキーマに反する行動や態度を取り出す。
    それが必ずしも予測するほど悪い結果にならないということを行動を通して確認する。

第一段階 スキーマに非現実的な面がないかどうかについて考えてみる

第二段階 評価基準を書きだしてみる
      私たちは色々な人や出来事を自分なりの基準で判断評価しています。それらを具体的に書きだして
   妥当なものかどうか考えてみます
   裏付ける根拠とそれを否定する反論という両面から検討すると一方的に決めつけられないことがわかります。

第三段階 スキーマのプラス面とマイナス面を書きだしてみる
      スキーマには役に立つ部分と役に立たない部分両方あります。
      プラス面とマイナス面を書きだすとバランスの取れた相対的な考え方ができるようになります。

第四段階 行動を通してスキーマに挑戦してみる
   新しく作り出した信念に沿って段階的に行動してみます。
   まずそうした行動をとった時に起こる可能性があることを書きだします。
   次に実際の行動の中でどのようになるか実験してみます。行動計画の表を利用することもできます。
   自分の心の命令に従わなかったらどうなるか予測します。
   次に実際の行動の中でそれがどのようになるか実験してみます。このときも行動計画の表を利用するとよいでしょう。
   このようにすることで、あなたの行動を制限していた思い込みがわかって行動に幅が出ます。

第五段階 他の人の様子を観察してみる
      同じような課題に直面した時他の人はどのように対処しているか観察してみます。
   その中からあなたの役に立ちそうなものを取り入れるとあなたの考え方や行動パターンの幅が広がります。

以上を通してより幅のある柔軟なスキーマに作り替えます。

(参考)行動計画[アクションプラン]は認知療法Tips 3 の「■ 問題解決技法」を参照することができます。

DAS(態度の歪み発見スケール)

 86 名前:anti arashi ◆8x8z91r9YM [sage] 投稿日:2010/05/06(木) 14:09:30 ID:7TvzeG0O

  態度の歪み発見スケール
DAS(Dysfunctional Attitude Scale DAS) {いやな気分よさようなら P281 第十章 憂うつの根本的な原因より}

これはよく情緒障害を起こす傾向のある人百人のリストに基づくもの。
研究によれば鬱病の治っている時期には否定的な自動思考は現象するが、
自滅的な信念はずっと続いていることがわかった。このことからも暗黙の仮定が
情緒の乱れもとになってるのがわかった。つまり主に幼少期の体験から生まれた
自身の人生哲学、最終結論が否定的な自動思考を生み出す考え方の癖になっている。
それを明らかにするテスト。

表の三十五の態度について、どの程度賛成なのか、あるいは反対なのかを書く。
全部できたら集計して自身の価値観のプロフィールを作る。それを見れば自分の
心理的な幅や弱点がわかる。普段の典型的な自分の考え方はどうか?をよく思い出すこと。じゃないと正確に判定できない。
設問の1−5、6−10、11−15、16−20、21−25、26−30、31−35を区切りにして、それぞれのブロックで合計を出す。

評価の仕方は
  −2 強く同意する
  −1 少しは同意する
   0  どちらでもない 
  +1 少し違う
  +2 非常に違う

で評価する。

1 人は批評されることによって明らかに動揺するものである
2 他の人を喜ばせるためには自分の興味のあるものを一切捨てるのが一番良い方法だ。
3 幸福になるためには他人の賛同が必要だ
4 誰か自分にとって大事な人が何かを期待してきたら、それに沿うようにするべきである
5 自分の人間としての価値は、他人が自分をどう思うかによって決まることが多い。

ここで集計1

6 誰にも愛されないのに、幸福であるはずがない
7 誰かに嫌われたら、幸福感が損なわれる
8 自分が世話をしている人に拒絶されたら、幸福感が損なわれる
9 愛する人に愛されてないのなら、自分には愛されるだけのものがないのだ
10 人々から孤立したら不幸になってしまう

ここで集計2(6−10のみ)

11 価値ある人になるためには多くの点で目立つものがなければならない
12 役に立ち、生産的で、創造的な人間でなければ人生は無意味になってしまう
13 何か良いアイデアを持っている人はそうでない人よりも価値がある
14 人と同じようにできないということは、自分は人よりも劣っていることを意味する
15 仕事で失敗したら、人間としても失格だ

ここで集計3

16 上手にやってできないくらいなら、やらないほうがましだ
17 弱点を人に見せることは恥ずかしいことだ
18 引き受けたことは何でも全力をつくすべきだ
19 もし失敗したら動揺するだろう
20 もし自分を高い水準に置くことができなければ、二流の人間で終わってしまう

ここで集計4

21 もし自分が何かを受けるに足るものであれば、当然それを受ける理由がある。
22 障害があって欲しいものが得られないときは、欲求不満になるのもやむおえない
23 先に人の要求を聞き入れてあげたた、何かして欲しい時にその人に手助けを要求するのは当然のことだ
24 私が良い夫なら配偶者は愛してくれるはずだ
25 誰かに良いことをしてあげればその人に尊敬され、私がしたと同様な扱いを受けられると思う

ここで集計5

26 自分に近い人に対しては、その人の感じ方や振る舞い方に責任を持つべきだ
27 人のやり方を批判したとき、その人が怒るかふさぎ込むかしたら、それは私がその人を動揺させたからだ。
28 善良で、価値のある、道徳的にも優れた人になるためには、助けを求めている人があればその人を助けよ
      うと努めなければいけない。
29 子供が情緒的に、あるいは行動的に問題のある場合、その両親が大事な点で失敗をおかしたことを示している
30 私は皆を喜ばすことができなければいけない

ここで集計6

31 何か悪いことが起きたときに自分がどう感じるかコントロールできそうにない
32 動揺する気持ちを変えようとすることは意味がない。それは正当な、日常生活の避け難い一部分なのである
33 私の気分はまず第一に大半が自分でコントロールできないような要素、つまり過去の出来事や体の生化学的性質、ホルモンサイクル、バイオリズム、あるいはチャンスや運命といった
      ことから作り出される
34 幸福の大半は自分の身に何が起こるかによって決まる
35 成功者の証を持ってる人々(美貌、社会的地位、富、名声)は、それを持たない人より幸福になる可能性が高い

ここで集計7

それぞれの集計は

1承認依存度
2愛情依存度
3業績依存度
4完全主義依存度
5報酬依存度
6全能感
7自律性

を表している。合計点が0−10の場合は、その項目において心理的な強さを示している。−10−0の場合は、逆に感情の不安定さを示している。

心理的な強さ 感情的な弱さ

   10      5       0       -5      -10
   |_____________|_____________|_____________|_____________|

それを記録してグラフにしてもいい。(いやな気分よさようなら P287 第十章 憂うつの根本的な原因を参照。)

スキーマ質問紙

スキーマ質問紙 (Young&Brown1990)
「自傷行為とつらい感情に悩む人のために」より
この本には養育態度質問紙も収録されている。
養育態度質問紙はスキーマの間接的な尺度としての有効性は明らかになっていないが、スキーマを回避する患者には養育態度質問紙が有効である(スキーマ療法)。
「自傷行為とつらい感情に悩む人のために]ではスキーマ質問紙と養育態度質問紙が著しく食い違っている場合はスキーマ質問紙を見直すことが勧められている。

自分にあてはまる程度を1点〜6点の範囲内で選択。

評価尺度
1=私にはまったく当てはまらない
2=私にはほとんど当てはまらない
3=どちらかといえば当てはまる
4=ややあてはまる
5=かなり当てはまる
6=完全に当てはまる


1,私に降りかかったあらゆる事について、私をいたわり、それを共有し、
 あるいは心の底から気遣ってくれるような人を得たことがほとんどない。
2,基本的に,私に温かさや理解や愛情を与えてくれる人が今までいなかった。
3,人生の大半において,私が誰かにとって特別な存在であると感じたことはなかった。
4,私の話に耳を傾け理解し,あるいは私の本当の要求や感情を受け容れてくれる人はほとんどいなかった。
5,私がどうしていいかわからないときに,心に響くアドバイスや指示を与えてくれるような
  強い人物を得たことはほとんどなかった。
   (項目1-5,ed)
6,私はその人たちが去って行ってしまうことを恐れるあまり、親密な人たちにしがみつくのだと思う。
7,私はあまりにも他人を必要としているために、その人たちを失うことが心配だ。
8,私が近しく感じている人たちが去って行ったり見捨てたりするのではないかと心配だ。
9,私が気遣っている誰かが私から距離をとっていると感じると絶望的になる。
10,私は周囲の人たちが去ってしまうことを心配するあまり、その人たちを追い払うことがある。
   (項目6-10,ab)
11,人が私を利用していると感じる。
12,私は他の人たちの前では守りの姿勢を解くことが出来ないと感じる。
   あるいは私は他の人たちから疎外されていると感じる。他人が意図的に私を傷つけようと感じる。
13,誰かが私を裏切るのは時間の問題だろう。
14,私は他の人たちの動機について非常に疑り深い。
15,私はたいてい人の隠された動機を警戒している。
   (項目11-15,ma)
16,私は周囲になじめない。
17,私は他の人とは根本的に違っている。
18,私は何にも属さない。私は一匹狼である。
19,私は他の人たちから疎外されていると感じる。
20,私はいつもグループの外にいると感じる。
   (項目16-20,si)
21,男性であれ女性であれ、私の求めている人は一度の私の欠点を見たら私のことを愛することはできないだろう。
22,私の求めている男性・女性が本当の私を知ったなら、私と親しく交際したいとは望まないだろう。
23,私は他人からの愛、注目、尊敬に値しない。
24,私は自分が愛すべき存在ではないと感じる。
25,私は、他人にたやすく自分自身をさらけ出すことについては非常に抵抗を感じる。
   (項目21-25,ds)
26,私が職場や学校ですることのほとんどは、他の人たちが出来ることに及ばない。
27,私はいざ物事を成し遂げるとなると無能である。
28,他の人たちのほとんどは、仕事や業績といった領域において私よりもはるかに有能である。
29,仕事の面において、私は他のほとんどの人たちほど有能ではない。
30,私は仕事に関しては、ほとんどの人たちほど知的ではない。
   (項目25-30,fa)
31,私は自分自身の日常生活を上手くこなす能力があるとは感じない。
32,日々の生活での活動となると、自分は依存的な人間だと思う。
33,私は常識に欠けている。
34,私の判断は日々の様々な場面では頼りにはならない
35,私は日々生じる様々な問題を解決する自分の能力について自信が持てない。
   (項目31-35,di)
36,私は何か悪いことが起きそうだという感じから逃れられないように思う。
37,私はいついかなるときにも災害(自然災害、犯罪被害、医療的被害)に襲われるのではないかと感じている。
38,私は攻撃されることが心配である。
39,私は自分がお金を全て失い、生活に苦しむようになるのではないか心配である。
40,私は医師からの重大な問題はないと診断されても、深刻な病気が進行しているのではないかと心配である。
   (項目36-40,vh)
41,私は同じ年頃の他の人たちがしているようなやり方で親離れできないでいる。
42,私と私の親は、お互いの生活やお互いの様々な問題に巻き込まれがちである。
43,私と私の親にとって、裏切られたという感情や罪悪感を感じることはなく、
 お互いの私的な些細な事柄を秘密にしておくことは非常に難しい。
44,私はしばしば私の親が私を通して生活しているように感じる。私には自分自身の人生がない。
45,私はしばしば自分の親やパートナーからは独立したアイデンティティがないように感じる。
   (項目41-45,em)
46,私は自分がしたいことをすると、自らもめ事を招くだけだと思う。
47,私は、自分にはほかの人の希望に従う以外に選択肢がないと感じ、
  そうしなければその人たちは何らかの方法で仕返しをしたり私を拒否したりするのではないかと感じる。
48,対人関係において、私は他人を優位に立たせる。
49,私はいつも自分のことを他人に決めてもらっていたため、自分が何を求めているのかが本当に分からない。
50,私は自分の権利の尊重と私の感情の考慮を要請しなければならないようなもめ事をたくさん抱えている。
   (項目46-50,sb)
51,私はたいてい、最後には身近な人たちの面倒を見る羽目になっている。
52,私は自分自身のことよりも他の人たちについてより考えるので、良い人である。
53,私は自分が気遣っている人たちの世話を焼くために忙しすぎるので、自分のための時間がほとんどない。
54,私はいつも皆の様々な問題を聴く人であり続けてきた。
55,他の人たちは、私が他人のためのことをしすぎで、自分自身のためのことを十分にしていないとみなしている。
   (項目51-55,ss)
56,私は他人に対して良い感情(例えば、愛情、気遣っていること)を示すために自意識過剰になっている。
57,私は自分の感情を他人に向けて表現することが恥ずかしいと思う。
58,私は、思いやりを持ち、自発的になることは難しいと思う。
59,私は自分をものすごくコントロールしている、他の人たちは私のことを感情的ではないと思っている。
60,人は私が感情的に堅苦しいとみなしている。
   (項目56-60,ei)
61,私は自分のすることほとんどすべてで一番でなければならず、二番であることは受け入れられない。
62,私はベストをつくす。私は十分だと満足することが出来ない。
63,私は自分の全責任を負わなくてはならない。
64,私は物事を達成したり結果を出したりする際にはいつもプレッシャーを感じる。
65,私はたやすく自分の義務感から解放することができず、あるいは自分の失敗を許すことが出来ない。
   (項目61-65,us)
66,私は他の人たちに何かを求めている時に、相手が断れないようなもめ事をたくさん起こす
67,私は特別な人間なので、他の人たちに課せられている多くの制約を受け入れる必要はない。
68,私は、強制されたり自分がやりたくてしていることから引き離されることが大嫌いである。
69,私は一般的な規則や他の人たちが守っているしきたりに従う必要はないと感じる。
70,私が提供しなければならないものは、他の人たちによる貢献よりもはるかに価値の高いものであると感じる。
   (項目66-70,et)
71,私はお決まりの仕事や退屈な課題をやり終えるように自分をしつけることはできないと思う。
72,もし目標に到達できなければ、私はすぐに挫折し諦める。
73,私は、長期的な目標達成のために、すぐに得られる満足感を犠牲にすることが非常に難しいときがある。
74,私はそれが自分のためだと分かっていても、楽しめないことを自分に強いることが出来ない。
75,私は自分自身の決断を貫き通すことができたことはほとんどなかった。
   (項目71-75,is)

5点と6点がついたもの全てに○をつける。
次に表を使い各セクションごとに5もしくは6点をつけた項目の数を+印で記入。(0〜5個) … 各々のスキーマの程度
さらに+印の合計を書き込む。(0〜75個) … 全体からみた程度
そして、あなたの得点に近い縦の列の合計得点に+印をつける。
0個 (0%)1個(20%)2個(40%)3個(60%)4個(80%)5個(100%)
ed-情緒的剥奪
ab-見捨てられ
ma-不信/虐待
si-社会的孤立
ds-欠陥/恥
fa-失敗
di-依存/無能
vh-損害や疾病に対する脆弱性
em-巻き込まれ/未発達な自己
sb-服従
ss-自己犠牲
ei-感情抑制
us-厳密な基準
et-権利要求
is-自制と自律の欠如

|合計|0|15|30|45|60|75|

これらのスキーマの中で、あなたにとってどれが最も大きな問題かを考えてみましょう。
たとえば、あなたが他の人に対して妄想的な考えを抱いているとしたら、どのスキーマが作用していると思いますか。
様々なスキーマを調べるもう一つの方法は、あなたの児童期の様々な体験について書きだしてみることです。
そして、その時点であなたがそうした様々な体験の意味について考えましょう。

あなた自身、他の人たち、そしてこの世界についてあなたがたどり着いた結論について考えましょう。
次にあげるエクササイズをしてみてください。そしてあなたが続ける言葉と上に挙げたスキーマを比較してみてください。


   私は『                                 』                                
   他の人たちはいつも『                           』
   私は世界とは/人生とは『                       』 と考える

「自傷行為とつらい感情に悩む人のために」http://www.amazon.co.jp/dp/4414414172

弁証法的行動療法をベースにスキーマ療法も少し取り入れられている。現在、スキーマ質問紙(簡略版)と養育態度質問紙
が収録されているセルフヘルプ本はこの本だけ。各スキーマについての説明はない。

「パーソナリティ障害の認知療法―スキーマ・フォーカスト・アプローチ」http://www.amazon.co.jp/dp/4772410864

治療者向け専門書。「スキマー療法 金剛出版」では収録されなかった質問紙すべてを収録されている。
スキーマ療法の概要と、各スキーマの説明、各質問紙からなるスキーマ療法の入門的な本。

無条件スキーマと条件スキーマ

スキーマ療法―パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチ
ジェフリー・E. ヤング (著), マジョリエ・E. ウェイシャー (著), ジャネット・S. クロスコ (著)

 無条件スキーマ(早期に形成されその人の中核になっている)
■見捨てられ/不安定スキーマ(Abandonment/Instability)
自分にとって大切な人をいつか失うのではないか常に考えている。大切な人が自分を見捨てたり、病気で死んだり、
自分を捨てて他の人のもとに行ったりしてしまうことを恐れる。あるいは大切な人が予測不能な行動をとったり突然消えることを恐れる。
典型的な行動は重要他者にしがみつく、相手を独占したり支配しようとする相手が自分を見捨てるのではないか疑う、
嫉妬する、ライバルに対して非常に競争的に振る舞う。またはじめから他者と親密な関係を築こうとしない。
これらの患者はスキーマを持続させる過程で何らかの意味において不安定なパートナーを選ぶことが多い。つまりわざわざ自分を見捨てるであろうという人に
直感的に惹かれる。
他のスキーマーとの関連では特に服従スキーマと関連することが多い。「相手の望み通りにできなければ見捨てられる」など。
また依存無能スキーマと関連する場合「相手が自分のもとを去ったら一人で生きていけない」とおびえたり
欠陥スキーマを併せ持つ場合「自分の欠陥を相手に知られたら相手は自分から去るだろう」と信じている。
■不信/虐待スキーマ(Mistrust/Abuse)
「この人は嘘をついているのでは、自分を操作しようとするのでは、この人は裏切るだろう、この人は何らかの方法で自分を利用しようとするだろう」
など絶えず他者を疑っている。極端な場合患者が相手が侮辱したり虐待したりしようとしていると考える。
他者が患者に対して誠実であったり正直であったりすることを信じることが出来ない。そして対人関係で非常に慎重であり疑り深い。
このような患者は「人はみな自分が大事だから『欲しいものを手に入れるためには他人を傷つけても構わない』と皆が思っているに違いない」と考える。
そのため他者に本心を打ち明けたり、誰かと親密につきあったりすることなどをせず、他者と親密な関係になるのを避ける。
場合によっては自分の方から先制攻撃を仕掛け相手を裏切ったりひどい目に合わせたりすることもある。
このスキーマを持つ人は被害者の立場で振る舞う場合もあれば加害者の立場で振る舞う場合もある。他の非虐待者の「救世主」のように振る舞う人もいれば、
誰かを虐待している相手に対してすさまじい怒りをぶつける人もいる。このスキーマを有する人はしばしば「妄想的である」とみなされる。
■情緒的剥奪スキーマ(Emotional Deprivation)
他者に自分を守ってもらったり理解してもらったりすることをはなから期待していない。
自分に手を差し伸べ、自分を支え、自分の道しるべになってくれる人はこの世にだれ一人いないと信じている。
自分は誰からも理解されておらず、孤独で空虚だと感じている。
A養育の剥奪:自分を支えてくれたり、愛してくれたり、身体的に世話してくれる人は誰もいないと信じる
B共感の剥奪:自分の話を聞いてくれたり、自分のことを理解してくれる人は誰もいないと信じる
C保護の剥奪:自分のことを理解してくれる人は誰もいないと信じる
自己犠牲スキーマと併存することが多い。
典型的な行動は自分の感情的欲求を重要他者に求めたりしない。愛や慰めを求めていることを打ち明けず
相手に質問ばかりして自分のことを話そうとしない。内心自身を脆弱に感じても見た目は気丈に振る舞う。
回避傾向の強い患者は他者とかかわること自体避ける。一方過剰補償する患者は他者に要求ばかりして要求が満たされないと怒りを表す。
典型的な問題は患者自身が情緒的剥奪スキーマを自覚していない。というのも、そもそも感情的欲求を満たされた体験をしたことがないため、
そのような欲求を有していること自体自覚しようがないからである。
■欠陥/恥スキーマ(Defectiveness/Shame)
自分は不完全で、他者と比べて劣っており、価値がなく、愛される価値がない存在であると信じている。そして「自分が自分である」
ことそれ自体を慢性的に恥じている。「怒りっぽい」「自分は背が高すぎる」「自分は弱すぎる」など本人が持っているどんなパーソナリティ特性も欠陥としてみなす。
自分の【言動】に欠陥があるということではなく【自らの存在そのもの】が欠陥であると、どうしてもそのようにかんじてしまう。
他者に自らの欠陥がばれてしまうと患者は恥ずかしくてたまらなくなる。したがってそのようなことを何としてでも避けようとする。
このスキーマを持つ患者は自らを過少評価し、他者からの過小評価も甘んじて受けとめる。
患者の中には他者からの批判や拒絶に過度に敏感なものもおり、スキーマに服従すれば激しく落ち込み、過剰補償なら批判に対し猛烈な怒りを示す。
また中にはひどく自意識過剰になり、常に他者と自分を比べる患者もいる。
自己愛的なパーソナリティを持つ患者の尊大で他者批判的な態度は実はこのスキーマの表れであることが多い。
回避性パーソナリティ障害はこのスキーマが中核に持つ患者が回避コーピングスタイルをとる場合に発症すると考えらる。
■社会的孤立スキーマ(Social Isolation/Alienation)
■依存/無能スキーマ(Dependence/Incompetence)
■損害や疾病に対する脆弱性スキーマ(Vulnerability to Harm & Illness)
■巻き込まれ/未発達の自己スキーマ(Enmeshment/undeveloped Self)
■失敗スキーマ(Failure)
■否定/悲観スキーマ(Negativity/Pessimism)
■罰スキーマ(Punitiveness)
■権利要求/尊大スキーマ(Entitlement/Grandiosity)
■自制と自立の欠如スキーマ(Insufficient Self-Control/Self-Discipline)

条件スキーマ(無条件スキーマへ対処しようとする中で形成されたと考えられるスキーマ)
■服従スキーマ(Subjugation)
■自己犠牲スキーマ(Self Sacrifice)
■評価と承認の希求スキーマ(Approval-Seeking/Recognition-Seeking)
■感情抑制スキーマ(Emotional Inhibition)
■厳密な基準/過度の批判スキーマ(Unrelenting Standards/Hypercriticalness)

http://www.schematherapy.com/id73.htm

不適応的なコーピング反応の例

・個々のスキーマは、個々の非機能的な行動パターン(コーピング)と結びついている。
・コーピングによって患者は一時的に苦悩を避けることができるが、結果的にスキーマは維持・強化されてしまう。
・コーピングスタイルは「スキーマへの服従」「スキーマの回避」「スキーマへの過剰補償」に分けられる。
  スキーマへの服従 … ひたすらスキーマに従うことで、それ以上の被害を防ごうとする(が、上手くいかない)
  スキーマの回避 … スキーマが活性化しないよう注意深く生活する
  スキーマへの過剰補償 … スキーマの正反対こそが「真実」だと考え、自分のスキーマと闘い続ける
・コーピングの行動は、その時々に活性化されているスキーマや、その時々の生活や人生の状況によって変化する。

≪不適応的なコーピング反応の例≫
(スキーマ療法―パーソナリティの問題に対する統合的認知行動療法アプローチより)
■見捨てられ/不安定  
  服従:対人関係を形成・維持する能力がない人をパートナーに選ぶ。
  回避:親密な関係を避ける。一人の時過度に飲酒する。
  過剰補償:パートナーにしがみついたり、音を上げるまでまとわりついたり、ほんの少し離れただけで激しく非難する。
■不信/虐待
  服従:自分を虐待するような人をパートナーに選ぶ。
  回避:弱い立場に陥ることを避ける。他者を信用しない。自己開示をしない。
  過剰補償:他者を利用し虐待する。          
■情緒的剥奪 
  服従:感情的に冷淡な人をパートナーに選ぶ。自分の要求をパートナーに伝えたり求めたりしない。
  回避:誰とも親密な対人関係を持たない。
  過剰補償:パートナーや親しい友人に対し自分の要求を大げさに示す。           
■欠陥/恥
  服従:自分に対して批判的・拒絶的な人をあえて友人に選ぶ。自分を卑下する。
  回避:本音や感情を表に出さない。他人同士を引き合わせ自分は身を引く。
  過剰補償:完璧そうに見える人をあえて批判したり拒絶する。
■社会的孤立/疎外 
  服従:社会的な集まりにおいて、自分と他者の類似点ではなく相違点ばかりに注目する。
  回避:対人関係や社会的な集まりを避ける。
  過剰補償:その時々の社会的な集まりに自分を合わせカメレオンのように変身する。      
■依存/無能 
  服従:重要他者に経済的な判断をすべて任せる。
  回避:車の運転を習うなど新たなことに挑戦することを避ける。
  過剰補償:自分だけを頼みにして他者を頼らない。(反依存状態)    
■損害や疾病に対する脆弱性
  服従:悲惨な事故について書かれた記事などをとりつかれたように読む。日々の暮らしの中で悲惨な事故が起こることを心配し続ける。
  回避:100%安全な保証がされていない場所には出向かない。
  過剰補償:危険を顧みず無鉄砲な行動をとる。(逆恐怖状態)
■巻き込まれ/未発達の自己
  服従:大人になっても母親に何でも話す。自分のためではなくパートナーのために生きる。
  回避:他者と親密な関係になることを避ける。誰にも頼らずに全く独りで過ごす。
  過剰補償:全てにおいて重要他者の言うことと正反対のことをしようとする。
■失敗
  服従:何をするのにも及び腰であったり、行き当たりばったりであったりする。
  回避:仕事上のチャレンジを全く使用としない。課題に取り掛かるのを先延ばしにする。
  過剰補償:常に自分を駆り立て、実力以上に業績をあげようとする
■権利要求/尊大
  服従:欲しいものを手に入れるために相手を脅したりいじめたりする。自分の業績を自慢する。
  回避:自分が優位に立てない状況、自分が単なる『普通の人』になってしまう状況を避ける。
  過剰補償:他者の要求に応じてばかりいる。
■自制と自立の欠如
  服従:毎日の日課を簡単に放棄する。
  回避:仕事につかない。責任を引き受けようとしない。
  過剰補償:厳しく自己制御する。過剰に自分を律する。
■服従
  服従:他者の要求に応じる。支配的な人物と付き合う。
  回避:他者との争いになりそうな場面を避ける。
  過剰補償:権威者にことごとく反抗する。
■自己犠牲
  服従:何の見返りも求めずに、他者に与えるばかりである。
  回避:ギブ・アンド・テイクの関係を避ける。
  過剰補償:他者には出来るだけ何も与えようとしない。
■評価と承認の希求
  服従:もっぱら自分の印象を相手に印象付けるために振る舞う。
  回避:この人こそ良く思われたいという人との交流を避ける。
  過剰補償:他者から非難されそうなことばかりする。できるだけ目立たないようにする。
■否定/悲観
  服従:ネガティブな面ばかりに注目する。ポジティブな面を無視する。常に心配している。よくない結果を避けるためにどんなこともする。
  回避:悲観的な感情や不幸な気分を追い払うために飲酒をする。
  過剰補償:過度に楽天的であろうとする。(ポリアンナ主義)現実における好ましくない側面を無視する。
■感情抑制
  服従:常に穏やかであろうとする。まるで感情がないかのように振る舞う。
  回避:皆が議論したり感情表出をしたりする状況を避ける。
  過剰補償:常にパーティでも開いているかのようなはしゃいだふるまいをする
■厳密な基準/過度の批判
  服従:多大な時間を費やして完璧であろうとする。
  回避:成果が評価されるような場面や課題をことごとく避けたり先送りにする。
  過剰補償:規範を無視する。不注意にそして大急ぎで課題に取り組む。
■罰 
  服従:自分にも他人にも非常に厳しく懲罰的に振る舞う。
  回避:罰せられるのが怖いので他者とかかわることを避ける。
  過剰補償:やたらと寛大に振る舞う。

スキーマに対する治療戦略(抜粋)

■見捨てられスキーマ
  「相手は私のもとを去っていくだろう」「相手は何をしでかすか分からない」といった先入観を排する
  「相手は私から離れてはいけない」といった思考を修正し、「相手にも都合がある」ということを尊重できるようにする
  たとえ重要他者が離れても自分が破滅するわけではないことを理解する
  パートナーに対して支配・しがみつき・嫉妬・激怒といった行動を取らないようにする
■不信/虐待スキーマ
  信頼とは程度の問題であることを認識する(「完璧な信頼」ではなく「程々の信頼」で十分)
  虐待経験を自責せず、正確な原因帰属を通じて虐待者の責任を認定する
  他者の言動を曲解したり、他者を試したりしない
  患者を虐待するような人物とは距離を置き、必要があれば自分を守るために闘う
■情緒的剥奪スキーマ
  情緒的な欲求を持つことは人間として健全であることを理解する
  「相手は全てを満たしてくれる」or「相手は何も満たしてくれない」の白黒思考を排する
  「人間はみんな自己中心的である」といった極端な思考を修正する
  適切な人物をパートナーや友人に選び、健全な形で自分の情緒的欲求を開示していく
■欠陥/恥スキーマ
  自分の欠陥意識や恥の感覚が幼少期の体験(重要他者からの批判)に根ざしていることを理解する
  自分の長所をリスト化したフラッシュカードを作成する
  患者に対して批判的でなく、愛し認めてくれるような人物と付き合う
  他者からの批判に対して過剰反応しない
■社会的孤立スキーマ
  他者との共通点に目を向ける
  「人間は相違点よりも共通点のほうがはるかに多い」ということを認識する
  自分が所属できそうな集団を見つけ出す
  様々な課題を設定し、社会的場面へ段階的に曝露していく
■依存/無能スキーマ
  「誰かの助けが無ければ私は生きていけない」といった信念を修正していく
  患者の中にある「自律的でありたい」「自己表現したい」といった欲求に価値を置く
  自立回避がスキーマ維持に繋がっていることを理解し、あえて不安喚起状況に立ち向かっていく
  段階的に少しずつ自分で意思決定することに慣れる
■損害や疾病に対する脆弱性スキーマ
  災難が起こる確率を高く見積もりすぎているので、これを妥当なレベルに引き下げる
  自分自身の対処能力を低く見積もりすぎているので、これを正当な評価に置き換える
  日常生活において段階的曝露を行い、迷信や依存行動を徐々に減らしていく
  メリット・デメリット分析を通じて十分に治療意欲を高める
■巻き込まれ/未発達の自己スキーマ
  「自分らしくあることより、親と一体であるほうが望ましい」といった認知を修正する
  自分と相手の「似ている部分」と「似てない部分」をそれぞれ認識する
  自分が昔好きだった活動をリスト化し、それらが実際に楽しいかどうか試してみる
  患者を巻き込まないような人物を友人やパートナーに選ぶ
■失敗スキーマ
  失敗原因の帰属を「能力不足」から「努力不足」にシフトさせる
  自分が既に達成していることを過小評価しない
  高すぎる目標は失敗感情を惹起しやすいので、現実的に達成可能な目標を設定していく
  実用的なスキルを伸ばすことで成功体験を増やす
■権利要求/尊大スキーマ
  「社会的地位や才能の有無で人間は評価される」といった信念を修正し、人間の平等性に価値を置く
  自分の長所だけを拡大視するようなことはやめ、長所と短所の両方を現実的な視点から認識する
  スキーマがもたらす不利益を強調することで治療意欲を持続させる
  相手の立場を考慮したり、相手に共感を示すよう努める
■自制と自律の欠如スキーマ
  「衝動」と「行動」の間に「思考」を挿入する
  衝動的に行動した場合にどういう結果がもたらされるか、その場で考えられるようにする
  「長期的な目標を達成するためには、短期的な満足を手放す必要もある」ということを認識する
  「少し難しい」と感じる程度の課題から始め、少しずつ取り組む時間を増やしていく
■服従スキーマ
  「もし感情を表出したら、相手から酷い目に遭わされるだろう」といった予測を修正する
  欲求や感情を抱いたり、それを適切な形で表現することは、むしろ人間として健全なことだと認識する
  患者に報復してくるような人物は不健全であり、必死になってまで関係を維持する価値がないことを理解する
  自分の欲求や感情をアサーティブに表現していく
■自己犠牲スキーマ
  他者は患者が思うほど無力な存在ではなく、患者が世話しないからといって破滅するわけではないことを理解する
  他の人達と同じように、患者にも自らの欲求を表出する権利があることを認識する
  自己犠牲を続けることのデメリットを理解し、「ギブ・アンド・テイク」のバランスが取れていない関係を見直していく
  依存的な相手や要求的な相手に対して制限を設ける
■評価と承認の希求スキーマ
  注意の方向性を「人間の外面」から「人間の内面」にシフトさせる
  「承認」からくる満足が一過性で浅いことを認識する
  「本来の自分を表現すること」からくる満足が深い幸福感に繋がることを理解する
  行動実験を通じて自分本来の興味を探索し、ごく自然な「自分らしさ」を取り戻す
■否定/悲観スキーマ
  統計を取ることで、自分の予測がいかに当たらないか実感する
  楽観的でも悲観的でもない「中くらい」の見方を身に付ける
  「あらかじめ悪いほうに考えておけば、ガッカリせずに済む」という認知が健康的でないことに気付く
  心配時間を設定し、そのぶん空いた時間へ楽しい活動を組み込む
■感情抑制スキーマ
  人間にとって感情は「恥」ではなく、合理性と同じくらい大事な要素であることに気付く
  重要他者に対して自分の感情(ポジティブ・ネガティブ両方)を表出する
  感情に関して「表出するor表出しない」の白黒思考を避け、「ほどよく表出する」という姿勢を身に付ける
  他者が表出した感情を軽蔑したりせず、それを尊重できるようにする
■厳密な基準/過度の批判スキーマ
  完璧主義的な達成基準を緩和し、より現実的で柔軟な基準に置き換える
  「頑張ること」と「楽しむこと」のバランスをとる
  たとえ不完全な結果であっても、自分なりの価値を感じられるようにする
  重要他者と気楽に触れ合う時間を持つ
■罰スキーマ
  罰よりも褒美や論理的説明を与えるほうが効果的であることを理解する
  罰を与えることは、むしろ状況や対人関係を悪化させやすいことに気付く
  人を判断する際は、「何をしたか」ではなく「何を意図したか」で判断するよう心掛ける
  自分や他者を罰したくなるような場面で、できるだけ許容的な対応をとっていく

出典:『スキーマ療法』第7章 「個々のスキーマに対する具体的な治療戦略」

資料

強迫スキーマ

503 名前:まとめウィキのスキーマに転載よろしくおねがいします[] 投稿日:2011/04/06(水) 14:04:39.73 ID:vWTvm7Q5 [1/3]
強迫スキーマとは、以下のような極端な信念のことである。

1何かをすることを考えるということは、それを実行したのと同じだ。
2危害を避けられなかったということは、危害を与えたのと同じことだ。
3どんなことがあっても、責任ということは変わらない。
4危害を防がないということは、危害を望んでいるのとおなじことだ。
5人は自分の思考をコントロールできなければならない。

サルコフスキスは、これらに共通するのは「責任」というテーマであるとしている。

『エビデンス臨床心理学 認知行動理論の最前線』丹野義彦 日本評論社
2001年第1版 P.102より転載 

<強迫的信念尺度の試案>(Obsessive compulsive congnitions working group,1997;杉浦1998)
 項目の例

1責任の過大評価
  1物事がうまくいかないと自分のせいだと思うことがよくある。
  2危険が予測される時に何もしなかったら、災難は全て自分のせいである。
  3生じうる災難を防ぐために何もしないのは、それを引き起こすのと同じくらい悪いことである。

2思考の意味の過大評価
  1悪いことを考えるのは、実際に悪いことをするのと同じである。
  2不吉なことについて考えると、それが実際に起こりやすくなる。
  3おかしな考えが浮かぶということは、自分の頭がおかしいということだ。
 
3思考をコントロールすることへのこだわり
  1自分の思考をコントロールできるように、いつでも自分の心の働きをわかっていなくてはならない。
  2自分の思考をコントロールできれば、もっと優れた人間になれるはずである。
  3意思を強く働かせれば、自分の心を完全にコントロールできるはずである。

4脅威の過大評価
  1世界は危険に満ちていると思う。
  2自分は他の人よりいやな目に遭いやすいと思う。
  3自分の場合、小さいな問題がいつも大問題に発展するようだ。
  
5曖昧さへの不耐性
  1十分努力すれば、自分のすることは確実なものになるはずである。
  2不確かなことには耐えられない。
  3十分に確信のもてないことをすると、きっと失敗する。
  
6完全主義
  1物事は完璧になるところまでやらなくてはいけない。
  2少しの失敗は完全な失敗と同じである。
  3小さなミスでもあれば、仕事は不完全だということである。 
 
『エビデンス臨床心理学 認知行動理論の最前線』丹野義彦 日本評論社 2001年第1版 P.107より転載

境界性人格障害に特徴的であると仮定されたスキーマ

http://www.deborder.com/cbt.html

【見捨てられ/喪失 】  「私はずっと一人ぼっちだろう。誰も私のためにはそばにいてくれないだろう。」
【愛されないこと】     「私のことを本当によく知れば、誰も私を愛したり、私と親しくなりたいとは思わないだろう。」
【依存 】         「私は自分の力でやっていくことができない。私には誰か頼りになる人が必要だ。」
【従属/個性の欠如】  「私は自分の望みを他者の要求に従属させなければならない。そうしなければ、
                私は見捨てられたり、攻撃されるだろう。」
【不信】          「人は私を傷つけ、攻撃し、利用するだろう。私は自分を守らねばならない。」
【不適切な自己抑制】     「私には自分を抑制したり、律することは不可能だ。」
【感情の抑制を喪失することへの恐怖】  
             「私は自分の感情を制御しなければならない。さもなければ、何かひどいことが起こってしまうだろう。」
【罪/罰】         「私は悪い人間だ。罰せられて当然だ。」
【情緒的剥奪 】      「私の要求に応え、私を守り、私の面倒を見てくれる人など誰もいない。」