実在馬血統の再現が、競馬シミュレーションゲームの楽しみ方のひとつであることは論を俟たないでしょう。 血統データベースの充実した本クラシックロードPS版においてもこれは例外ではなく、多くのプレイヤー方がナリタブライアンやトウカイテイオーといったゲーム発売当時の名馬の血統を再現し、その強さに酔いしれたことと思います。 しかし、殊ミホノブルボンに関しては血統を再現してもその強さが全く再現されず、ほとんどの方が騙されたとばかりに涙を流されたのではないかと推察します。 血統的にはアウトブリードで基本的に能力アップ要素がない為、せいぜい一流半の短距離馬にしかならず皐月賞、ダービーの二冠を制するなど夢のまた夢です。 そんなミホノブルボンの"強さ"の再現に関して、本クラシックロードPS版では突然変異という配合要素にて僅かながら可能性が残されています。 では、これからミホノブルボンの再現生産結果とこれの育成プレイレポを綴っていきます。
パターン | 素質 | 距離適性 | 重適性 | 気性 | ダート | 成長型 |
No.01 | 208 | 1400-2200 | 7 | 7 | 11 | 90 |
No.02 | 220 | 1500-2300 | 6 | 2 | 11 | 59 |
No.03 | 232 | 1300-2200 | 5 | 3 | 11 | 74 |
No.04 | 241 | 1300-1900 | 5 | 1 | 12 | 67 |
No.05 | 229 | 1600-2100 | 6 | 1 | 12 | 67 |
SP:250 ST:224 PW:250となっています。ややSTが低く距離の壁が懸念されます。
因みにゲーム上のミホノブルボンの種牡馬データは下記の通りとなっております。 前述の通り距離適性と成長型は大体再現できていますが、重適性は全く再現できていません。
素質 | 距離適正 | 重適性 | 気性 | ダート | 成長型 |
150 | 1400-2200 | 13 | 10 | 7 | 74 |
優駿モード開始とともに馬名を変更します。
ミホノブルボンを単に英語読みにしただけの捻りのない名前ですが、ミホノバーボンとしました。
厩務メモは上の通り。重馬場苦手以外に文句はありません。 メモ上には現れていないこととして、冬場に"裂蹄がひどい"となります。またゲート値は7で普通程度となっています。
因みにバーボンウイスキーはケンタッキー州の名産品で競馬とは浅からぬ縁があります。 これを用いたミントジュレップというカクテルはケンタッキーダービーの公式飲料となっています。 初夏の爽やかさを感じさせる佳きカクテルですので、 ケンタッキーダービーの行われる5月頃にBARに行った際に注文されてはいかがでしょうか。
スタートを抜群まで矯正したいのでゲート練習を調教スケジュールに組みつつ追い切りを5本を実施し、息遣いを最良にしてから7月3週の芝1000m新馬戦に臨むことにします。
早熟よりの成長型ですのでデビュー前追い切りタイムは"ウッド6F併せ一杯"(関西)で79.3と非常に優秀です。
勿論小嶋貞騎手に依頼し逃げを指示します。
この時期(6〜7月)の新馬戦はメンバーが薄いのでゲートが余程悪くなければここでデビューさせるのが得策でしょう。
好スタートからそのまま逃げます。ミホノブルボンのような出遅れはありませんでした。
約1馬身のリードで直線に入ります。
そのままリードを広げ、4馬身差の圧勝
勝ち時計も59.3と(本クラシックロードでは)非常に優秀で素質232の面目躍如といったところです。
クラシックロードPS版では朝日杯3歳ステークスでフルゲートになることはまずありません。
よって、ぶっつけで登録し、
放牧1か月→追い切り4本→放牧1か月→軽め調教1週→追い切り5本という調教スケジュールで臨みます。
なお、レース後の放牧は1週馬場入り休みを入れてから行います。
この馬場入り休みの疲労回復効果はとても大きいので余程余裕がない限りは入れておくのが賢明です。
このように無駄な出走を避ければ、一杯追い切り本数を増やすことが可能となり調教値をより多くアップさせられます。しかも疲労蓄積も少なくなり一石二鳥です。
帰厩後すぐに追い切りを実施しますが、仕上がりが不足していますので余分な疲労蓄積を避ける(*)べく、負荷の軽い"ダート5F単走軽め"をまず2本実施し、その後で一杯追い切りを2本実施します。もう一度放牧します。
(*)註:仕上がりが不足した状態では追い切りによる疲労が割合で増加しますので、負荷の軽い追い切りにしておくことで余分な疲労増加を少なくします。
スタートが最良になったのでゲートは11月3週で終わりです。
通常調教で息遣いが1段階よくなったので追い切りを4本に減らします。
"5F単走軽め"2本より"6F併せ一杯"1本の方が効果が大きいので体重を残して追い切り本数を減らす方が有効です。
G1ぶっつけ出走のキモは息遣いについて"息遣いは文句なしだ"まで仕上げることにあります。
筆者の経験則ですが、息遣いが仕上がっていないとラスト50mの踏ん張りor伸びがかなり悪くなり、実力があっても割と負けてしまいます。
息遣いを最良にした万全の仕上がりでレースに臨みます。
競馬場への輸送で体重が若干減りますので少しだけ余裕残しにしています。
当然逃げ指示を出します。
外目枠ですが問題ないでしょう。
1勝馬といえども2番人気の高評価です。
好スタートを決めて逃げます。
約1馬身半のリードで直線に入ります。
リードをさらに広げます。
やや詰め寄られましたが、1+3/4馬身差で勝利
この着差なら圧勝と言っていいでしょう。
朝日杯勝ちにより賞金は十分となりましたのでトライアルを使う必要はありません。次走を皐月賞とします。
調教スケジュールは、馬場入り休み→一杯追い切り4本→放牧1か月→軽め調教3週→追い切り5本で計画を組みます。
年末のフリーハンデにて、55.5kgのトップ評価を得ました。
年が明けると61.5kgとなります。
輸送時の減少に備え体重に若干の余裕残し、息遣い最良かつ万全の仕上がりで臨みます。
脚質は逃げを指示しています。
7番枠を得ました。
明け4歳で走っていないと低評価になるようで7番人気に甘んじていますが、息遣いを最良にしていますので全く問題ありません。
自信を持って「発走」させます。
好スタートで逃げ、約2馬身半のリードで直線に入ります。
1/2馬身まで詰め寄られましたが、逃げ切りました。
まずは1冠です。
皐月賞後のフリーハンデ。63.5kgの評価となりました。
当然直行します。
調教スケジュールは通常ルーチンの通りに追い切り2本で臨みます。
なお、追い切りを2本しか組まないときにはレース前週に通常調教の強め指示をします。
息遣い、馬体重、仕上がりには全く問題がありません。
脚質はもちろん逃げです。
当然の1番人気です。
好スタートから逃げて約4馬身のリードで直線に入ります。
3/4馬身まで詰め寄られましたが、全く危なげない勝利です。
ミホノブルボンの様な圧勝(4馬身)とはいきませんでしたが、優秀なタイム(当時のダービーレコード+0.1秒)で2冠達成です。
ダービー後のフリーハンデ。66.0kgとなりました。
優駿モード終了ですが続けます。
息遣いをmaxにすれば休養明けは気にしなくてもよいとの持論に従い、 当然のごとくぶっつけで登録します。
ダービー後すぐ(優駿モード終了前)温泉2か月休養に出し、疲労を完全に回復させます。
調教スケジュールは、帰厩後6週軽め調教→追い切り7本を実施する計画とします。
何故追い切りが7本必要かというと、2か月以上の休養後は息遣いが最低("息が全然できていない")になっているので、これを最良まで持っていくのに必要な本数が7本であるからです。 さてこの7本の内訳ですが、初めの2本は仕上がり不十分による追加の疲労が少ない"ダート5F単走軽め"とします。 次に3,4本目を"ウッド6F併せ一杯"として調教値アップを図ります。最後の5,6,7本目は体重と相談しつつ負荷を調整して追い切っています。
息遣い最良で体重にも余裕を残しさらに文句のつけようのない仕上がりになっています。
脚質は当然逃げを指示します。
3冠の期待もあって、圧倒的1番人気の評価を得ています。
1枠に最低人気にライバル馬主の馬がいます。前走500万下3着だそうです。
好スタートから逃げますが、リードは1馬身とありません。
約1馬身のリードのまま直線に入ります。
外から一気に交わされてしまい、
2着に敗れてしまいました。
ああ、何とミホノブルボンと同じ結果とは…
このとき「私は火傷するような絶望感の中で、何ともいえぬ快感が湧いてくるのを感じた。 それはいかにも、起こるべきことが起こったという感じであった」(注) そして、ミホノバーボンはやっぱり三冠を達成出来なかったのである―
寺山修司の文章が頭の中をよぎるなど、実際の馬券勝負時はおろか競馬ゲームではなかなか体験できるものではありません。
この上ない満足感でいっぱいになりました。
まさに寺山の云わんとするところの敗北の美学とはこういうものではないでしょうか。
最後に、競馬シミュレーションゲームの楽しみ方は様々にありますが、
敗北の美学を感じることもまた、その中でも最たる醍醐味のひとつではないでしょうか。
と申し上げて本プレイレポを締めさせて戴きます。
注:「馬敗れて草原あり」寺山修司 pp.285-288「栄光何するものぞ」の第一〜第三段落より。 筆者はこの文を初めて読んだとき寺山の文才に痺れました。 敗北の美学とも云うべき彼の競馬観を最もよく表した文のひとつといっても過言ではないでしょう。 ・この段落の状況概説 第53回中山大障害(秋)はフジノオーとタカライジンの一騎撃ちの様相との前評判であり、大障害3連覇のかかるフジノオーが本命と目されていた。 タカライジンを愛する寺山は、フジノオーの単勝馬券を購入し心でタカライジンを応援すればよいと考えていた。 しかし、穴場にて葛藤の末、結局所持金の総てをタカライジンの単勝に投資してしまう。 レースは中盤から2頭のマッチレースとなるが、最後の直線での叩き合いでタカライジンはフジノオーに敗れてゆく―その際の寺山に心情を表したのが上記引用文である。
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