共通7日目


共通7日目?

翌日、
登校の準備を進めながら考えるのは昨日の副会長の話だ。
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もちろん戸辺さんを説得できればそれに越したことはないだろうけど、
初対面から嫌っている人間を相手にどうしてそこまで…あれ?
今、俺は何を考えた?
「涼〜、朝だよ〜ってもう起きてる!?」
俺の思考は常時ハイテンション娘に遮られた。
「そりゃ、起きるだろ。何時だと思ってるんだ」
邪魔されたせいで、自然と言葉がなげやりになってしまうが、こいつはまったく気にしたようすもない
「ん〜、疲れてるだろうから少しでも寝かせてあげようかと思ったんだけど…」
「これ以上遅くなったら朝飯が食えなくなるぞ」
そう、遅刻するような時間ではないが、食堂で朝食を食べることを考えると余裕がある時間ではないのだ。
「大丈〜夫。ちゃんと持ってきてるから」
夏希は手に持ってるものをぶんぶん振り回して問題無しとアピールっする。あれは食パンか?
「はあ〜」
「え?何その反応」
なんていうか残念な奴。
「一応聞いておくが、その食パンをどうするつもりだ?」
「もちろん。食べながら登校するの」
ああ…うん…
「そして、曲がり角で運命の出会いを果たすの!!」
本当に予想通りの答えを返してきやがった!!
「そういえばさ、涼〜。覚えてる?」
食パンを頬張りながら夏希が聞いてくる。ていうか、こいつは食パンを生で食うのか。
何が?
俺は親愛なる幼馴染の味覚の残念さを嘆きつつ聞き返す。
「今度、実行委員の人たちと祭りの構想について話し合うんでしょ?考えてるの?」
「ん〜?ああー」
考えていません。っていうかすっかり忘れてました
「考えがあるような、ないような?」
「ふっふ〜。」
どこか嬉しそうに夏希がにやりと笑う
「この夏希さんにドンと任せなさい。完璧な構想を考えてきてあげる。」
「うん。気持ちだけもらっておくな」
「えー、何その反応〜。遠慮することないのに」
「円お姉ちゃんと一緒にやってきた人たちだから結構大変だと思うよ」
「うぐ。」
円姉と一緒にやって来た人たちか。それならハードルは高そうだ
「お前はお前でやることがあるだろ」
「やること?」
素で疑問符を浮かべてる。大丈夫なのか
「寮長の仕事。いろいろあるんだろ?」
「ん〜、大丈夫!そんなことより今は涼のことだよ。」
「いや、俺の手伝いをしてて寮長の仕事ができなくなったらまずいだろ」
「ダイジョーブ。私に考えがあるから。絶対に涼の心配してるような事にはならないよ」
めちゃくちゃ心配だ・・・
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