固有名詞・用語集


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ここには曖昧さ回避のために、ゲーム中にはっきり書いてあること以外書かないでください。

用語

コンタミネーション現象

自身と固有振動数が同一である物質を音素として分解し、体内に取り込んでしまう現象。
本来、特殊な譜術を用いなければ起きないが、レプリカはこれを起こしやすいらしい。
また、ルークの場合はこれに加えて、取り込んだものが「ローレライの宝珠」という
第七音素で構成された物質であったため、意図せず起こしてしまった。

大爆発(ビッグ・バン)

フォミクリーで生み出されたレプリカがオリジナルと完全同位体であった場合、その間で起きる不可避の現象。
「音素乖離による緩やかな放出現象」を兆しとして始まる。
死と言う言葉でディストがこれを想像したことから、結果的にオリジナルは一度死亡するようだ。
(これはレプリカにオリジナルを上書きする現象だろうと推測されている)

音素振動数

固有振動数と同義。指紋のように同じ人はいない。
全ての生命体や建造物は固有の振動とそれに伴う音を発している。
それらは六つの音素に大別され、振動と結合の細かな差によって個という存在が確立されている。人も音素と元素でできている。

完全同位体

固有振動数が同一であるものを指す。
現存する生物の実例はルークとアッシュ、ワイヨン鏡窟にいたチーグル達の二例しかない。
これについての理論はジェイド・バルフォア(現ジェイド・カーティス)が纏めた。
ディストはこの理論を元にルークレプリカ作製時の事故を再現し、
チーグルのスターの完全同位体作製に成功。
このとき、作製に使用した音機関は壊れ、再現情報も失われた。


音素乖離による緩やかな放出現象

完全同位体のオリジナルは、徐々に体力や譜術力(など?)が失われていく。
その感覚は衰弱に近い。
また、これが終わると「大爆発」が起こる。

フォミクリー技術

レプリカ(複製)を作り出す技術。無機物から生物まで応用可能だが、
基本的には固有振動数までは複製できず、同じ形の別のものが生み出される。
範囲はジェイドの研究の時点で小さな島一つ程度、
ヴァンの研究ではオールドラントの十分の一(三千万平方キロメートル)の大きさのものまで複製でき、
実際にホド島がレプリカ(エルドラント)として登場する。
ジェイド・バルフォアが提唱、実践し、やがて自ら禁忌として封印した。
なお、ジェイドは理論と一部の技術を発案、本格的な譜業装置を創り出したのはディストである。

フォニミン

フォミクリーに必須となる物質。
ワイヨン鏡窟のエンシェント鉱石から抽出する。

レプリカ

フォミクリー技術で生み出された、同位体(≠完全同位体)。
少年時代のジェイドが考案した譜術によるレプリカは第一から第六音素によって形成されていたが、
音素の均衡が保てず、攻撃性が増すなど精神に異常をきたしたり、ある能力だけが特化するなどの副作用があったため、
現在のレプリカは第七音素のみで構成されている(「レプリカは昔、第七音素以外も使わないと作れなかった」と言う会話があるらしい)。
その為、レムの塔で大量の第七音譜術師の代わりとして、レプリカを用いることができた。

オリジナル

レプリカの対語として、フォミクリーの被験者を指す。
レプリカ製造のための情報を抜き取られると、
無機物で7日前後、生物であればさらに短時間の間に異変が起きることがある。
生物の場合は障害を残したり、最悪の場合は死亡する。
ただし、異変のおきる期間を過ぎてしまえば、以降はレプリカ情報奪取による問題は起きない。
アッシュとルークの場合、ルークが製造されてから七年が経過しており、アッシュにはこれが適用されない。


ローレライの鍵

ユリアがローレライの力を借りて作った譜業武器。
鍵そのものが第七音素で構成されており、
「ローレライの剣」と「ローレライの宝珠」の二つで成り立つ。
ユリアは鍵にローレライそのものを宿し、ローレライの力を自在に操ったと言われている。
この剣を使って、ユリアはプラネットストームを発生させた。
剣は第七音素を集束させる力を持ち、宝珠は拡散させるという、対の性能を持つ。
ちなみに宝珠は響律符の形を取っているらしい。

ユリアの譜歌

ユリアの残した七つの譜歌のことを指す。
それぞれ第一から第六までの音素に対応した属性を帯びるが、
第七音素に関してだけは作中に登場しないので不明。

本来、譜歌は譜術の詠唱部分を歌にしただけのもので、
譜術のほどの効果を生み出さないが、ユリアの譜歌は譜術と同等の力を持つ。
しかし、旋律を知っていても、
譜歌に込められた意味と英知(象徴)を正しく理解しなければ、ただの歌でしかない。
この象徴の解読はとても難しいとされている。

ちなみにティアは最初から第一音素譜歌を習得しており、
第二、第四、第六音素譜歌に関しては意味と象徴の知識だけはあった。
第三、第五音素譜歌の象徴、ならびにその他の譜歌の象徴の詳細は、
ヴァンの残した譜術の指南書の隠しページにおいて知ることになる。

第一から第六までの譜歌の内訳は以下の通り。

第一音素譜歌:ナイトメア(深淵へ誘う旋律)
第二音素譜歌:フォースフィールド(堅固たる守り手の調べ)
第三音素譜歌:ホーリーソング(壮麗たる天使の歌声)
第四音素譜歌:リザレクション(女神の慈悲たる癒しの旋律)
第五音素譜歌:ジャッジメント(魔を灰燼と成す激しき調べ)
第六音素譜歌:グランドクロス(破邪の天光煌く神々の歌声)

大譜歌

ローレライと始祖ユリア・ジュエの契約の歌。
第一から第七までのユリアの譜歌で構成されており、連続で歌うことで完成する。
歌がローレライとの契約の証そのものであるため、これは象徴を知らなくても機能する。
かつてユリアはこの歌とローレライの鍵を組み合わせてローレライを召還したらしい。

音素(フォニム)

第一から第六まであり、それぞれに属性がある。
第七音素は例外的な音素で、音素と記憶粒子(セルパーティクル)が結合して生まれ、属性を持たない。
音素は一定以上が集まると自我を持ち、音素集合体となる。
第一から第六までの音素集合体は既に確認されている。
また、音素と元素によって万物は構成されており、体内音素が消滅(or 元素から乖離)すれば肉体も消滅するようだ。
(レムの塔でレプリカは消滅していることから、体内音素が消滅すれば肉体も消滅することになる)

音素と属性

第一音素(ファーストフォニム):闇(シャドウ)
第二音素(セカンドフォニム):地(ノーム)
第三音素(サードフォニム):風(シルフ)
第四音素(フォースフォニム):水(ウンディーネ)
第五音素(フィフスフォニム):火(イフリート)
第六音素(シックスフォニム):光(レム)
第七音素(セブンスフォニム):音(ローレライ)


第七音素(セブンスフォニム)

約二千年前、始祖ユリアが発見した、七番目の音素。固有振動数は3.141592653589…(円周率)。
癒しの効果などを持つ。また、この音素を用いれば、「星の記憶(=預言)」を読むことが出来る。
「星の記憶」とは即ち、この星の過去と未来である。
これの発見に伴い、譜術戦争が勃発したが、障気の発生によって中断。
ユリアを中心として、大地を浮上させることで障気を地下に封じ込め、人類は生き延びた。
この音素の自我を持った集合体が「ローレライ」である。理論として存在を証明されているが、未だに確認はされていない。

ローレライ

第七音素の意識集合体。
星の未来を知る唯一存在である。

預言(スコア)

星の記憶。人の道筋、ひいては星の行く末までがこれに詠まれている。
詠む為には第七音素を扱えることが条件である。
約二千年前、ユリアが詠んだ預言は、譜石となって空に浮かんでいる。
星の行く末が書かれた譜石、それに書かれた預言は「惑星預言(プラネットスコア)」と呼ばれる。
作中では既にある譜石から預言を読み取るものと、新たに星の記憶から読み取る預言の二種類がある。

秘預言(クローズドスコア)

ローレライ教団の詠師職以上の者や王族など、一部の者しか知らない預言。
主に人物が死んだり、街などが滅びる内容の預言がこれに当てはまる。
一般教団兵が秘預言を調べることは死罪に相当する。
一般の人間も存在だけは知っているようだ。

譜石

星の記憶を読み取って預言を詠むと譜石が生まれる。
ユリアの預言はあまりにも長大なので山ほどの大きさのものが7つもできた。
これが第一から第七譜石。
世界の未来を知ることができるため、譜石を巡って争いが起きることもある。
キムラスカ・ランバルディア王国とマルクト帝国の戦争も、そのためである。


ローレライ教団

ユリア・ジュエの提唱した未来視を元に世界を滅亡から救い、人々を導く為に設立、
預言を守ることで世界を繁栄に導くことを目的として設立された宗教団体。
宗教自治区ダアトの実態は監視者であるユリアシティの、外殻大地における分体だった。
惑星預言を詠める等の特殊な能力を持つ導師を頂点とする。
預言を与える権利と秘預言という切り札から、権力者もおいそれと手を出せず、世界を影から牛耳っている存在と言える。
現在は「預言を遵守すべき」という大詠師派と「預言は生きる為の指標であるべき」との思想を持つ導師派で内部分裂していた。

セフィロト

星の音素が集中し、記憶粒子が吹き上げている場所。星のフォンスロット。
この記憶粒子の吹き上げを人為的に強力にした物がセフィロトツリー。
障気に満ちた魔界から逃れるため、大地を外殻として押し上げ、また柱として支えている。
全部で10箇所あり、パッセージリングによって制御されている。
また、全三段階による封印が施されており、以下を解かない限りセフィロトは操作できない。

第一段階 パッセージリングへの侵入を防ぐダアト式封咒
第二段階 第五・第八セフィロトに施されている、同セフィロトから全セフィロト操作を禁じているアルバート式封咒
第三段階 ユリア自らがパッセージリングに施したユリア式封咒

各セフィロト
第一 ラジエイトゲート
第二 アブソーブゲート
第三 シュレーの丘
第四 ザオ遺跡
第五 アクゼリュス
第六 タタル渓谷
第七 ロニール雪山
第八 ホド
第九 メジオラ高原
第十 ザレッホ火山

プラネットストーム

地核の記憶粒子がラジエイトゲートから吹き上げ音譜帯を突き抜け、
星全体を覆いながらアブソーブゲートへ突入して地核に収まる一連の動きを指す。
記憶粒子が音譜帯を通り抜けるとき、記憶粒子が各属性の音素と結びついて第七音素が発生する。

記憶粒子(セルパーティクル)

惑星オールドラントの地核に渦巻く力の源を『記憶粒子』と呼び、星の記憶の欠片であるとも言われる。
創世暦時代、サザンクロス博士の提唱により『記憶粒子』を人工的に循環させ恒久的な燃料源とするため、
プラネットストームが誕生した。
譜業や譜術も力の源をプラネットストームから得ている。

音譜帯

世界を作る振動層。
それぞれ属性を持った音素によって構成されていて、外側から光・火・水・風・土・闇の順に並んでいる。
後に、一部の譜術士たちにより七番目の音素が音譜帯を流れていることが発見される。


魔界(クリフォト)

かつてのオールドラントの地表。
天は障気と外殻大地に覆われ、大地はむき出しのマントルの上を液状化した地殻の一部が流れている。

セレニアの花

夜行性の花。 魔界で唯一育つことができる。タタル渓谷にも群生している。

キャラクター

ルーク・フォン・ファブレ

ファブレ公爵家の子息。「ルーク」は古代イスパニア語で「聖なる焔の光」。
ユリアの預言(スコア)に詠まれた、キムラスカ・ランバルディア王国を未曾有の繁栄に導く存在。
第七音素(セブンスフォニム)(ローレライ含む)と固有振動数を同一とした、完全同位体である。
超振動を単体で起こせる唯一の存在。

アッシュ

オリジナル・ルーク。十七歳。
七年前にヴァンにさらわれ、その際にフォミクリーの被験者となった。
六神将としてヴァンに下るも、その身分を利用して彼の動向を監視していた。
ヴァンの計画に反発し、不本意ながらも「ルーク」たちに様々な場面で力を貸す。
エルドラントにおいて「ルーク」との一騎打ち後、神託の盾(オラクル)兵の剣で貫かれ死亡。
なお、レプリカルークが完全同位体であるため「大爆発(ビッグ・バン)」が起こり得る。

ちなみにローレライ教団においての役職は神託の盾(オラクル)の特務師団師団長(後に解任)。
階級は響士。また、七人しかいないという詠師の装束を何故か着ている。詠師なのか?

PS2版発売後の開発者インタビューにより 第7音素で出来た異質なオリジナルだということが明かされている。


ルーク

七年前の誘拐事件の際にヴァンによって造られたレプリカ・ルーク。
一般のレプリカと異なり、固有振動数も等しくするオリジナルとの完全同位体。
アッシュと同様、単独で超振動を起こせるが、レプリカのために能力はやや劣化している。

コーラル城でオリジナル(アッシュ)とすりかえられた時点では、
オリジナルが持っていたであろう記憶や知識はおろか、
生活知識一般も親の顔も、歩くことさえ知らない状態だったが、
ガイを教育係に「ルーク」として、すくすくと成長した。

預言(スコア)にその死を詠まれたオリジナルを生かすための捨て駒として造られた。
ヴァンの奸計に陥り、アクゼリュス崩落の為の道具としてその能力を利用されることになる。

以降は長かった髪を切り、ヴァンの計画を阻止するために尽力。
レムの塔で障気を中和した際にその負荷によって、音素乖離状態となり、
エルドラントでヴァンを討った後は行方不明(死亡扱い)となった。

ガイ・セシル

本名はガイラルディア・ガラン・ガルディオス。二十一歳。
ファブレ公爵家の使用人として、ルークに仕えている。

ホド戦争の際に消滅したホド島の生まれで、マルクト貴族「ガルディオス家」の遺児。
目の前で姉、侍女、従者達を殺され、その死体に埋もれる形で生き延びたが、幼い彼は精神を守るため、それを忘却した。
しかし、トラウマとして傷は残り、女性に近付かれること、触れられることに強い恐怖心を抱くこととなった。

母はキムラスカ貴族のユージェニー・セシル。
彼女はファブレ公爵に付き従うジョゼット・セシル少将の叔母にあたる。
ユージェニーは対マルクトの切り札としてガルディオス家に嫁ぐも、
ホド島襲撃の際の手引きを拒否したため殺害され、
キムラスカのセシル家もマルクトに嫁いだ裏切り者を持つとの謂れを受けて没落した。

ティア・グランツ

本名メシュティアリカ・アウラ・フェンデ。
ヴァンの実妹。グランツの姓は育ての親であるテオドーロのもの。
神託の盾(オラクル)騎士団大詠師モース旗下情報部所属の音律士(クルーナー)
騎士団の階級は響長。位階は唱師。第七音譜術士(セブンスフォニマー)でもある。
兄の計画を知り、それを止めるために外殻大地での第七譜石探索の任務を引き受け、
その過程で「ルーク」と出会うことになる。

なお、彼女の姓にあるフェンデは始祖ユリアとの間に子を設けた七賢人の一人で、
その子孫であるフェンデ家の人間はユリアの末裔にあたる。
同時にフェンデ家はホド島の領主であるガルディオス家に仕える騎士の家系だが、
ヴァンとガイの会話を見るにガルディオス家に仕える形で匿われていたようだ。
フェンデ家の人間はユリアの譜歌を発動させることができる。

ジェイド・カーティス

マルクト帝国軍所属の軍人。階級は大佐。
役職はマルクト帝国軍第三師団師団長。
その実力から「ピオニー九世陛下の懐刀」と呼ばれることもあるが、
慇懃無礼かつ無慈悲な言動と戦場の骸を漁るという噂から「死霊使い(ネクロマンサー)」の二つ名で広く知られる。
軍事だけでなく、数多くの理論や著作から、研究者たちの間でも有名な存在。

戦場で死体を回収して死者を蘇らせようとしている、と軍人の間で有名。
マルクト軍の第三師団は死人の軍との噂さえある。
なお、現在のカーティス姓は養子縁組によるもので、旧姓はバルフォア。

幼い頃より譜術の才能著しく、少年時代にしてフォミクリーの基礎や、
音素を取り込む技術などを開発した鬼才だったが、
慰みに魔物を虐殺して楽しむなど、道徳的な欠陥があった。
現在においても「未だに生物の死を実感できない」とこぼす場面がある。

フォミクリー技術は妹ネフリーの人形を複製させようとしたことに発し、
後に自身の慢心で死なせた師であるネビリムの復活のために本格的に研究を開始。
やがて才能と能力を買われて、カーティス家から養子縁組を申し入れられると、
フォミクリー研究のためのより良い環境を求めて、それを受け入れた。
しかし、後にこのフォミクリー技術を彼自身が禁忌として封印。
理由はピオニー皇帝にあるとの話が聞けるが、詳細は不明。

なお、ピオニー皇帝、六神将のディスト(サフィール)とは旧知の間柄。
妹のネフリーを含め、ネビリムに教えを乞うた仲である。

ちなみに彼の目は常人の3倍以上の音素集積力を付加する譜眼措置が施してあり、
彼の眼鏡はその譜眼が暴走しないための補助譜業装置であったりする。

まさに背後設定の塊といえる男。一歩間違えばラスボス。
彼がルークその他への説明を省いたせいでどれだけ多くの被害が出たか分からない。
今作は「テイルズオブジェイド」と言って過言ではあるまい。

アニス・タトリン

神託の盾(オラクル)騎士団導師守護役(フォンマスターガーディアン)所属の人形士(パペッター)。階級は奏長。位階は唱師。
導師イオンの守護役としてイオンを守るべく付き従う。
しかしその裏では幼い頃に両親が負った多額の借金を肩代わりしたことを弱みに、
大詠師モースから導師イオン(レプリカ)の監視およびスパイ活動を命令されていた。
その行為がタルタロスの乗員140余名の、更には導師イオンの死の一端を担うことになる。 その複雑な家庭環境ゆえに玉の輿を目指しており、
ゲーム序盤では公爵家の跡取りであるルークにアタックをしかけている。


彼女の背負うぬいぐるみことトクナガはディストの手によるもので、
彼女の固有振動数に反応しておっきおっきする仕組みになっている。
食堂の片隅で一人寂しく食事する彼を不憫に思い、声をかけたら造ってくれたらしい。

ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア

キムラスカ・ランバルディア王国の王女にして、ルークの許婚。
実際は死産だった王女の代わりに据えられた使用人の娘メリル。
心身ともに弱りきっていた王妃のために乳母が自身の孫と王女をすりかえた。
乳母の娘シルヴィアは娘がいなくなった事で錯乱して入水自殺し、
父親バダックは妻の変死と娘の消失を国に問い質そうとするが、
取り押さえようとした兵士を誤って死亡させてしまう。
預言(スコア)と国家に絶望した彼は行方をくらませ、その後、六神将の一人、黒獅子ラルゴとなった。
一時は父王も出生の事実に混乱して処刑宣告までしたが、
「ルーク」の説得と親バカ根性が勝ち、再び親子の関係を取り戻した。

なお、彼女は国の公共事業を取り仕切っており、また慈善活動にも積極的なため、
国民からの信頼が篤く、それは観光に来ていたマルクトの人間をして、
バチカルの住民は彼女の話しかしないと言わしめるほど。
国王が彼女の出生を知って処刑に踏み切った時に暴動が起きたことでもそれがわかる。

イオン

ローレライ教団の最高指導者である「導師(フォンマスター)」。なよなよした風体だが男。
導師はダアト式譜術という特別な譜術を扱うことができ、
また、惑星預言(プラネットスコア)を詠むことができるなどの特殊な力を持つ。
ちなみに高位の預言士(スコアラー)とも解釈できるため、第七音譜術士(セブンスフォニマー)としての素質も持つようだ。

実は彼はレプリカで、オリジナルのイオンはおよそ二年前に病で他界している。
自身の出生の意味を悟り、感情を極力消して生きている。
ヴァンとモースによってイオンのレプリカは七体造られたが、
オリジナルと能力の近かった彼が導師の代わりとして選出された。
選ばれなかったレプリカたちはザレッホ火山に廃棄された。シンクはその一人である。
彼の導師としての能力はオリジナルそのままだが、レプリカのために体力が劣化しており、
ダアト式譜術の使用や預言(スコア)惑星預言(プラネットスコア)の詠唱で極端に疲労してしまう。

本編ではセフィロトのダアト式封咒を解いて「ルーク」たちを助け続けたが、
ダアト地下において、大気に満ちる障気を消すための惑星預言(プラネットスコア)を詠み、
また、ティアの身体を侵す障気を自らの第七音素(セブンスフォニム)に吸着した後に消滅した。

なお、特別な記述がない限り「導師イオン」と書かれていれば彼を指す。

ローレライ教団の最高指導者なのにほとんどの神託の盾(オラクル)は彼の言うことを聞かないという、権力者なのに権力を持たない人。
またそれを自覚しているところが何ともいえないところ。
ゲーム中にルークがモースをローレライ教団の最高指導者だと間違えるように、
モースより地位が上なのに明らかにモースに劣等感に似たものを抱いている。

ヴァン・グランツ

本名:ヴァンデスデルカ・ムスト・フェンデ。
「ヴァンデスデルカ」は古代イスパニア語で「栄光を掴む者」を意味する。
神託の盾(オラクル)騎士団の主席総長。階級は謡将。位階は何気に詠師。

マルクト軍のホド島におけるフォミクリー実験の被験者で、
島がファブレ公爵に攻め込まれた十一歳の時に研究の証拠一切を抹消するために、
無理矢理フォミクリー装置と繋がれ、人工的な超振動を起こしてホド島を消滅させた。
ホド島消滅の際に譜歌を用い、身重の母と共にユリアシティに救われるも、
そこでホド島の消滅が秘預言(クローズドスコア)に詠まれていたことを知り、預言(スコア)全てを憎むようになった。

また、ユリアの預言(スコア)が世界の陰惨な破滅を詠んでいることを知っており、
それを回避するために預言(スコア)の源であるローレライを消滅させ、
あらゆるものをレプリカに置き換えた世界に造り変えようとした。
一度はアブソーブゲートにおいて「ルーク」たちに打ち倒されるも、
落ちた地核の中でローレライを取りこんで生き延びていた。
六神将たちが浮上させたレプリカホドことエルドラントで引き続き計画を遂行するが、
再び「ルーク」たちに倒され、消滅した。

ちなみにアニスにこっぴどくネタにされた髭は、
若くして出世を重ねる彼が他の連中に舐められないために、
少しでも老けて見えるよう苦心した結果である。眉毛に関しては不明。

もしレプリカ世界を作れたとして、ヴァン自身はオリジナルとしてどうするつもりだったのかは誰も知らない。
本編の流れから勘違いされがちだが、彼こそが「ルーク」を暗示で操り、アクゼリュスの崩落を招いた張本人である。

ラルゴ

本名:バダック・オークランド
六神将の一人「黒獅子ラルゴ」。
神託の盾(オラクル)騎士団の第一師団長。
昔は砂漠のキャラバン隊の護衛を生業としていた。当時の通り名は「獅子王」。
ナタリアの実の父親。

ディスト

本名:サフィール・ワイヨン・ネイス。
六神将の一人「死神ディスト」。自称「薔薇のディスト」。
神託の盾(オラクル)騎士団の第二師団長。
ジェイド、ネフリー、ピオニーの3人とは旧知の仲。
ジェイド曰く、ピオニーのことは嫌っていたらしい。
ケテルブルクの2人の天才の1人であり、譜業を専門分野とする。
自ら戦うことはなく、お手製の譜業兵器(ロボット)を使用する。
そのため六神将の中で一人だけ戦闘ボイスが存在しない。
原理は不明だがいつも座っている椅子には飛行機能があるらしく、
ロニール雪山奥地に1人取り残されても、グランコクマまで帰ってくる。
また、ピオニー曰く「昔から頑丈だった」らしく
至近距離で譜業兵器の自爆を受けても
レプリカネビリムの譜術の直撃を受けても決して死なないゴキブリ並の生命力を持つ。

アリエッタ

六神将の一人「妖獣のアリエッタ」。
神託の盾(オラクル)騎士団の第三師団長。
赤ん坊の頃、ライガクイーンに拾われ育てられたため、魔物と会話をする能力を持つ。
ホド崩落直後に起きた津波でフェレス島が壊滅した際に赤ん坊だったため
少なくともティアよりは早く生まれてきていることになる。

オリジナルイオンの導師守護役であったが、
オリジナルの死亡とレプリカとのすり替えに気付かれないよう解任され、
それ以降性格が変わってしまった。

リグレット

本名:ジゼル・オスロー。
六神将の一人「魔弾のリグレット」。
神託の盾(オラクル)騎士団の総長付副官であり第四師団長。
二丁の譜業銃を武器として使う。
ティアの訓練生時代の教官。
弟マルセルを亡くしており、その原因となった戦いに
秘預言(クローズドスコア)で負けると分かっていながら駆り出したヴァンを殺そうとしたことがあるが、返り討ちにあう。
その際、ヴァンから「自分の副官になれば公然と近くにいながら、隙を窺い殺すことができる」と勧誘され、彼の副官になった。

シンク

六神将の一人「烈風のシンク」。
神託の盾(オラクル)騎士団の参謀総長であり第五師団長。
導師の複製に適わず、生きながらザレッホ火山の火口から投げ捨てられたレプリカイオンの一人。
自身の生を呪い、自分を生んだ世界、ローレライ、第七音素の全てを憎み消滅を願う。
劣化こそすれ、ダアト式譜術が使えないわけではないが、
オーバーリミッツしないと導師の力に肉体が耐えられないらしい。

ちなみに彼には胸と背に譜陣のような刺青があるが、
イオンやフローリアンにも同じものが入っているかは不明。

カンタビレ

神託の盾(オラクル)騎士団の第六師団長。
師団長でありながら何故か六神将には入っておらず(これは大詠師派に組していたかららしい)
普通にプレイしただけでは名前すら知られずにクリアされる可能性が結構高いであろうお方。
ちなみに名前が確認できるのはダアト図書館の「ダアトの位階」に1ワードのみ。
名前の由来はカンタービレ。
音楽の発想標語。「歌うように」の意。

ファンダムVol.2に登場。刀を装備した女傑で、ヴァンのことを毛嫌いしている。
ティアのもう一人の教官。
ティアをモース直属の部隊への配属を嘆願するのと引き替えに、地方の警備へ左遷された。

フローリアン

レプリカイオンの一人。ザレッホ火山の廃品かは不明。
本人は禁譜イベントにおいて「閉じ込められていた」と話している。
消滅したイオンの代わりに変体したモースの手で第七譜石の預言(スコア)を詠まされた。
後に「ルーク」たちがダアトに搬送。
そこでアニスに「フローリアン」と名づけられ、引き取られることになった。
フローリアンとは古代イスパニア語で「無垢なる者」の意。

レプリカの中では珍しく、天真爛漫で活発な性格。
ただしやや臆病のようだ。

ユリア・ジュエ

ローレライ教団の象徴。始祖ユリアと崇められる存在。
第七音素を用いて星の一生の詳細な預言を詠み、譜術戦争(フォニック・ウォー)を終結させた。
第七音素の集合体であるローレライや、譜術の扱いに長けたチーグル族と契約をした。
また、音素を用いた技術の大半に関わっていたと後世に伝わる。
後に七賢人の一人であるフェンデとの間に子供を儲けた。

ダアトの石碑においては生まれて七日の後に七歩歩いて何とか言ったとか伝承が残る。