CANALAZZO 35号


CANALAZZO 35号

2006/09/15(金)発行

━━━(1面)【海外】カラカス入植活動本格化━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

9月上旬に入植の始まったカラカスの開発は、 入港許可証を得た市民の増加に伴い、進展の度合いを増している。

現在、もっともスムーズなのは農業分野である。
キプロスで大農場経営の実績のあるコルネール家の一党は、 カラカスでも農園開拓に着手。
ムスリム達に人気が高く、ヨーロッパでも流行の兆しがある コーヒーを商業ベースにのせることに成功した。
また、他の商品作物も試験的な栽培が始まっており、

「うまくいけばカラカス名産の品になるものがあらわれるのではないか」

と期待されている。

一方、山師達は、南部山岳地帯に分け入り、 有望な鉱物資源がないか調査を進めている。
一山当てれば、巨万の富を得られるかもしれないとあって、 その調査はさらに奥の高地帯にまで及んでいる。

様々な交易品が産出されることが期待されているが、 まだ憶測に基くものが大部分であり、 中には、密かにムラーノ島のガラス職人まで移住させられているという噂まで流れている。

また、開拓地には小さいながら市場や役所が造られ、 市街地の基礎部分が整いつつあるが、入植者達は、

「治安も不安定なのに、現金を持ち歩くのはとても危険」

と銀行開設を熱望している。
しかしながら、開設には、業界最大手の銀行も 「採算性を充分検討したうえで」(シャイロック頭取) と及び腰なのが現状だ。
にもかかわらず、政府は開拓地への投資を奨励しており、 それゆえに開拓地への現金輸送船を狙った、 海賊行為を助長しているとの批判を浴びている。

━━━(2面上段)【海外】サントメ、イングランド同盟港へ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今週、西アフリカ・サントメ港が イングランド同盟港となっていることが確認された。
ギニア湾をおさえる要地としての重要性が威英両国で認識されているために 小競り合いが繰り返されている状況だが、 少数精鋭グループ同士の衝突であるがゆえに、 大富豪たちの体力勝負となりつつあることも否めないものとなっている。

━━━(2面下段)【政治】市民大集会の開催日程発表━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

市民大集会事務局はこのたび、 9月定例会の開催を予定通り16日に行うことを発表した。
また議題の予定として、 開拓地に関する情報交換、投資先の選定、 大規模模擬演習の開催の検討などを挙げている。

━━━(3面)【国内】定期船誘致推進協議会結成の動き━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この度、ヴェネツィア財界を中心に、 定期船誘致推進協議会結成の動きがあることが明らかになった。

セビリア・リスボンなどを基点として豪華客船が次々に各地へと就航するなか、 東地中海でアテネが寄港地に選ばれたことが、 非常にヴェネツィア人の自尊心を傷つけた格好になっている。
また、「このままでは、取り残されかねない」との危惧も広がっており、 まずは、ヴェネツィア〜アテネ、ヴェネツィア〜ナポリなどの シャトル便就航を政府に要請、ゆくゆくは、ヴェネツィアを基点とし、 アレクサンドリアやベイルートなどへの東地中海航路、 オデッサやカッファへ向かう黒海航路、 また、イベリア半島方面やフランドル航路の復興なども 視野に入れての展開も検討されている。

しかしながら、財界内部では、だれが会長になるかをめぐって、 激しい水面下での争いが繰り広げられており、 行動が具体化するまでにはしばらく時間がかかりそうだ。

━━━(別刷)【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

諸般の都合により、しばらく休刊いたします。ご了承ください。
                             編集者拝