CANALAZZO 20号


CANALAZZO 20号

2006/06/15(木)発行

━━━(1面)【国際】ヴェネツィア、イスパニアと連盟締結━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

6月14日、元老院は賛成多数で、イスパニアとの連盟、また、ジェノヴァへの艦隊派遣を決定した。

モチェニーゴ官房長官は会見で、ジェノヴァにアンドレア・ドーリア提督を中心としたガレー艦隊を派遣。
陽動作戦だけではなく、「積極果敢な作戦」を取ることを明らかにした。
しかし、その内容については作戦上の秘密であると言明を避けた。

かくして、幾度と無く戦火に見舞われてきたイタリアに、また戦乱の嵐が吹き荒れようとしている。

攻めるは、ジェノヴァを手中に収めたいポルトガル、ミラノを足がかりにイタリアを虎視眈々と狙うフランス、そして、イスパニアの力をそぎたいネーデルランドと3カ国がそろった。

片や、現在、ジェノヴァを影響下に留めるイスパニアとその同盟国ナポリ王国が防衛に回り、加えて、ヴェネツィア共和国も先述のとおり参戦を決定、海軍を動員するとともにマントヴァ候と契約し、陸軍をミラノ国境に送り込んだ。

大国を巻き込んでの一大決戦を前にイタリア各国の思惑も絡み、イタリア全域が暴発寸前の状況だ。

━━━(2面)【海外】オデッサに金獅子旗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

6月11日、黒海沿岸のオデッサ港に金獅子旗が舞ったとの一報がもたらされた。

駐イスタンブール大使からの報告書によると、当地での成果は、黒海商船隊の電撃的な交渉の賜物であるとのこと。

だが一方では、交渉に使われた資金については、造船所の研究資金に湯水のごとく使われ、新兵器の開発にあてられているとも伝えてきた。

また、オデッサ太守は海賊と結託し、独立王国の樹立と企んでいるとの噂がスルタンの宮廷でまことしやかに囁かれているため、宰相イブラヒムも慎重に情報収集を進めている、と最後に付け加えられている。

━━━(3面)【経済】金交易再開━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

交易商組合は、この度、サンジョルジュ市場の金相場の沈静化を受けて、交易船団の派遣を再開した。

しかし、現在、ヴェネツィアならびに周辺各都市の金相場は、度重なる市場への強制介入の結果、低迷状態から脱しておらず、
「ある程度寝かせておくなど長期保有による運用が必要」(画家にして貴金属取引の大家、ジョルジョーノ氏の分析)という状態が続いている。