生理学��
平成１８年度 生理学�桔椹邯魁複嫁�次）
平成１８年１２月２１日施行
（注意：一問毎に別々の答案用紙を使うこと。各用紙にそれぞれに、�機銑犬量簑衄峭罅�学生番号、氏名を記入すること。一枚に書ききれない場合は裏面を使用すること。そのときは表に「裏面使用」と書くこと。）
I. Ernest Starlingは毛細血管を介した水および小分子物質（グルコース）の移動につき、以下のように考えた。
移動力(Starling Force) ＝K[(Pc−Pt)−(πc−πt)]
ここに、Kは定数、Pは静水圧、πは膠質浸透圧（cは血管内、tは血管に隣接する組織を意味する）とする。生体での例を挙げるとすれば、この式はglomerular filtrationでのrate（GFR）を表す（糸球体はいわば毛細血管の束だから）。
設問：上式を吟味し、以下に答えよ。
1） Pの変化およびπの変化に相当する生理学的あるいは病的状況を各々挙げ、Starling Forceとの関連を議論せよ。
2） Kの含む意味はなにか。あるいはKにどのような生理要素を含ませ得るか。
3） GFRに影響を与える生理因子はなにか。
4） 尿量と上式との関連を述べよ。
5） いっぽう、尿量はホルモン性の制御も受ける。腎でのこうした作用を持つホルモンを挙げ、機序を述べよ。
II. 血圧が変化した時、圧受容反射が働いて、心拍数、心収縮力や血管抵抗（コンプライアンス）を変動させることにより、血圧は元の値に回復していく。血圧が上昇した場合を例に取り、血圧が下降するまでの流れについて説明せよ。
（圧受容器から反射の中枢へ、更に、自律神経から心臓、血管への流れについて述べること。心臓の場合はどの部位にどのような作用を引き起こすか、血管の場合は動脈と静脈の違いにも留意すること。）
III. 胃液分泌に関する以下の問いに答えよ。
1） 胃腺壁細胞から胃酸分泌を促す主要なアゴニスト三つを挙げ、それぞれについてそのセカンドメッセンジャーも答えよ。
2） 壁細胞の腺腔側の膜に存在して、胃酸（HCl）分泌を引き起こすときに働く、イオンチャネル、イオンポンプの名称を記せ。
3） 十二指腸や小腸から分泌される消化管ホルモンの中には、胃酸分泌を抑制するものが知られている。このホルモンの名称を二つ挙げ、更にそれぞれについて、どの様なときに分泌が促進されるのかを答えよ。
4） 胃腺主細胞からのペプシノーゲン分泌を促すアゴニストは何かを答えよ。
IV. 以下の設問（１）、（２）に答えよ。
（１） 血液における酸素運搬に関して、以下のA・Bに答えなさい。
A） 血液に酸素解離曲線とはどのようなものか説明し（必要に応じてじししてよい）、温度、pH、二酸化炭素濃度の変化が及ぼす影響を簡潔に説明しなさい。
B） Haldane効果とはどのようなものかを説明し、Bohr効果との関係を簡潔に説明しなさい。
（２） 呼吸死腔に関して、以下のA・Bに答えなさい。
A） 呼吸死腔とはどのようなものか、定義を説明しなさい。
B） 解剖学的死腔の測定方法について、測定原理とともに簡潔に説明しなさい。
試験問題
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