改造・パーツ交換


R-5000は、製造から20-30年が経過している。部品の経年劣化は避けられないだろう。

とはいえR-5000は、送信部があるHFのトランシーバーと違って、基板数(片面スルーホールですし)・部品数・調整ポイントが劇的に少ない。 高電圧の危険・送信音や電力増幅の繊細な調整などもないので、レストアの難易度はかなり低いと思われる。

ここでは主に、劣化が懸念される部品の交換ポイントを示す。大半は電解コンデンサの交換となるはず。

電源部 (AVR UNIT)

  • 平滑コンデンサであるブロックコンC1(15000uF/25V)は電源のリップルを吸収すべく長年酷使されて来ており、できれば交換したい。
    • 内蔵AC電源駆動している場合、こいつが劣化するとハム音がひどくなる。付帯音があったり音調がおかしいような不調品は、まずこれを交換してみるのがいいかも。
    • 家主は、秋月で売っている@450円のnichicon KW 22000uF/25V*1に取り替えた。
    • ブロックコンには接着剤が流し込まれているので、交換前にコンデンサ周辺からカッターで刃を一周入れておくと外しやすい。
  • その他AVR基板上の22uF, 47uFもついでに交換しておいて損はない。
  • 三端子レギュレータ(7805と7810)もかなり過酷な使われ方をしているので、交換しておいてもいいかも。放熱器を強化する、放熱グリスを塗り直すなども要考慮。

AF増幅(IF UNIT)

  • オーディオパワーアンプにはMB3713(IC13)という富士通製ICが使用されている。その周囲の電解は交換しておいた方がいい。
  • 最低でも入力のC171(22uF/50V)・出力のC179(470uF/25V)はやっておきたい。できれば14V系がかかるC183, C184(共に1000uF/25V)、C186(1uF/50V)も。

AGCの時定数(IF UNIT)

時定数に使われる電解コンデンサが抜けると動作がやたら速くなったりスレッショルドがおかしくなったりするので、交換がベター。 C117 0.47uF/50V, C118 3.3uF/50V, C119 1uF/50V, C120 4.7uF/50V。


*1 KWはオーディオ用ですが、それなりに安価でちょうどいい値が他になかったからですHi