拡張ボード / ノッチフォローユニット


ノッチフォローユニットCDD-366

JST-135にはデフォルトでIFノッチが装備されており、ビート状混信に対してそれなりに効果的だ。

このユニットを追加することで装備される「ノッチフォロー機能」とは、「ノッチフィルタ周波数を受信同調周波数と連動させる」(取説より)機能。ノッチが入った状態でVFOの周波数をずらしても、ノッチの減衰位置がずらした周波数分だけ追従することで、常に同じ信号に対しノッチがかかるというものだ。

例えばノッチでビートを消しておいて、ノッチフォロー機能をオンにすると、数kHz程度VFOを上下にずらした程度では、ノッチがビート位置にとどまって継続的に減衰をかけてくれる。

ノッチフォローユニットのイネーブル

本ユニットを含む多くのオプションユニットは挿入するだけでは認識・動作しないため、ユーザー定義で設定してやる必要がある。

  1. 「MEMO」+「FUNC/HAM」スイッチを押すとユーザ定義モードに入る。
  2. テンキーで「2」「6」と入力して定義番号を「26」とし、「ENT/kHz」ボタンを押すと、「26」(CDD-336 NOTCH FOLLOW UNIT)の設定が可能となる
  3. メインダイアルを回して「0」から「1」(enable)に変更し、「ENT/kHz」ボタンを押して確定。
  4. 「MEMO」+「FUNC/HAM」スイッチをもう一度押して通常操作に戻る。

使い方。

  1. ノッチツマミを反時計回りに回し切る(デフォルト)
  2. 「MEMO」を押しながらノッチツマミを時計回りに回し、ノッチを動作させる(普通のノッチはノッチツマミを回すだけ)。特定の妨害信号を最小化できる位置にツマミを止める。(「Fo」点灯)
  3. 以降ノッチ点が記憶され、VFO(メインダイアル)を上下に±10kHz回してみても追従して常に減衰がかかる。
  4. ノッチツマミをまた反時計に回し切るとノッチフォロー機能が停止。

ノッチフォロー機能のメリット・デメリット。

HFを運用している際に「ノッチがフォローしてくれること」のメリットっていったい何だろう。*1 VFOをずらしたときにノッチが追従してきてくれて有難い場面って、どういう状況なのかわからない。

スプリットでパイルをさばいてる途中にビート掛けられて、そいつを常にノッチで削りつつ周波数を上下させられる・・・とか?

本オプションの重要性:?

この機能もECSS同様、以降のHF機に内蔵されることはなかったと思う。少なくともアマチュア機には不要な機能だったのだろう。

技術的にはとても興味深いけど実験的なものであり、実のところ、普通のHF機として使う限りはほぼ要らないと思います。


*1 業務無線の思想かなにかなのだろうか?