このページでは,4月14日火曜日に日無より問題が公表され次第,問題解説を掲載します. →公表されました.
[2009-04-14] 作業開始.1アマ工学A-5まで終了.ちゃんと最後までできるかな.仕事がつまったり やる気がなくなるとすぐ中断.とほほ.
[2009-04-15] 1アマ工学A-10まで終了.
[2009-04-16] 1アマ工学A-15まで終了.
[2009-04-17] 1アマ工学A-20まで終了.
[2009-05-03] まただいぶ間があいてしまいました.1アマ工学終了.
[2009-05-05] 2アマ工学A-10まで終了.
[2009-05-06] 2アマ工学終了.
これは18年8月期のA-2が初出の問題だと思います.5番が誤りじゃ
ないの?と思わせる問題.で,実は前回は「平行二線式給電線」と
あって,平行フィーダをよじるって聞いたことないよねえ,と騒い
だのですが,今回は「平行2線ケーブル」とあります.つまりLAN
ケーブルのようなものを指しているわけです.スケルトンのケーブ
ルを見るとよくわかるのですが,平行2線ケーブルが4組入ってい
るんですよね.しかもねじり方がそれぞれ変えてあるのがおもしろ
いです.正解は4番.
コンデンサの公式C=εS/dを思い出します.いま電極間の距離が1/3
になり,比誘電率が3倍になったとすると,(3ε)S/(d/3)=9εS/D=
9Cということで,静電容量は9倍になります.したがって40x9=360
[pF]ということで3番が正解.
RLC直列共振回路が周波数7050kHzで共振したときのCと共振回路の
尖鋭度Qを求める問題.Qを求める問題はここのところ頻出している
ので,ぜひ公式をきちんと覚えておきたいところです.まずはCか
ら.公式f=1/(2π√(LC))を変形してC=…の式にしましょう.
√(LC)=1/(2πf)=1/ωなので,C=1/(ω^2xL) ですね.
ω=2πf=2x3.14x7050x10^3≒44.3x10^6なのでω^2≒1.96x10^15
これにL=2x10^(-6)を掛けてω^2xL=3.92x10^9なので
1/((2πf)^2xL)=(1/3.92x10^9)=(1/3.92)x10^(-9)
=(1000/3.92)x10^(-12)=255[pF]となります.問題よりこれはC+Cv
の合成容量ですから Cv=255-125=130[pF]となります.1番か2番が
正解ということです.さて次にQです.直列共振回路のQの公式
Q=ωL/Rに代入して解きましょう.ωL/R=44.3x10^6x2x10^(-6)/4
=(44.3x2)/4=22.15ということで1番が正解となります.
ふう,計算がなかなか面倒ですね.
この回路のab間は,R1とR2の並列接続と,R3とR4の直列接続にR5を
並列接続したものとを,直列に接続したものになっています.
順序よく解いていきましょう.R3=10[kΩ]にI3=2[mA]の電流が流れ
ているので,R3の両端の電圧V3はV3=I3xR3=2x10^(-3)x10x10^3=20[V]
となります.R3とR4は直列接続ですから,R4=2[kΩ]に流れる電流
をI4とするとI4=I3のはずです.したがってR4の両端の電圧V4は
V4=I4xR4=2x10^(-3)x2x10^3=4[V]です.R5=8[kΩ]の両端の電圧
V5はV5=V3+V4=20+4=24[V]と計算できます.よってR5に流れる電流
I5はI5=V5/R5=24/(8x10^3)=3x10^(-3)=3[mA]です.
R1とR2の並列接続による合成抵抗をR12とおけば,1/R12=1/R1+1/R2に
よって計算できます.すなわち1/R12=1/4+1/6=3/12+2/12=5/12なので
R12=12/5=2.4[kΩ]となります.これにIx=I4+I5=2+3=5[mA]の電流が
流れるのですから,R12間の電圧VxはVx=IxxR12=5x10(-3)x2.4x10^3=
12[V]となります.したがってab間の電圧は12+24=36[V]となります.
3番が正解.
2アマ問題のA-4はこの問題と全く同じ回路で抵抗の値もほぼ同じ
(R3とR4の数値が逆)ですが,R4に流れる電流を与えてR5に流れる
電流を求める問題なので,いわばこの問題の途中段階まで(I5を求
めるところまで)やれば解けるという関係になります.
並列共振回路のQは,コイルの抵抗が小さいほど高くなりますから,
1番が誤りなのは(rが分子側に来ているから)すぐわかりますね.
共振したとき,直列共振ではインピーダンス最低ですが,並列共振
ではインピーダンスは最大になるのでしたから,2番も誤りです.
並列共振のときは,回路に流れ込む電流Iの位相に対して,Lに流れる
電流の位相は90度遅れ,Cに流れる電流の位相は90度進んで,
リアクタンスの大きさが等しいため互いに打ち消しあう状態になり
ますので,3番が正しく,4番が誤り,となります.
1番は正しい.まさにこのとおり.3番も正しい.GaAs?(ガリウム
ヒ素)といえば高周波.4番も正しい.Complementary MOS(相補
形MOS)ですから.ということで間違いは2番(つまり正解).接
合型じゃなくてMOS形の定義ですね.Metal Oxide Semiconductor
(金属酸化膜半導体)だからね.
問題を素直に読めばそのまま解けますね.要するに落雷の瞬間に非
常に高い電圧の電流が雷電流として入ってきたときだけ,地面に電
流を流して無線機の方に入り込まない仕掛けが作動してほしいわけ
で,非常に急激に電圧が上がるわけですから応答時間は短い方がい
いし,静電容量を小さくしておかないと,これ自身が高圧電圧源に
なってしまう,というわけです.
(1) 避雷器は,侵入してくる雷電流をバイパスするための素子であ
り,規定電圧値[以上]の電圧が加わった時に電流が流れ,素子の両
端の電圧を一定に保つような非直線特性を持っている.
(2) 避雷器として求められる条件は,動作電圧が適切で,応答時間
が[短い]こと及び静電容量が[小さく],信頼性が高いことなどであ
る.最近では,サイリスタなど半導体素子を用いたものが多く用い
られている.
デシベル問題です.1[mV]が1[V]になるというのですから,真数で
いうと1000倍になっているわけです.したがって電圧1000倍は何デ
シベルか,という問題を解くことになります.電圧利得であること
に注意しましょう.電力利得だったら,真数10倍は10[dB]ですが,
電圧利得では,真数10倍は20[dB]です.1000倍は10x10x10ですから
対数をとると20+20+20=60[dB]となります.2番が正解.
(電圧を2倍に増幅するということは電力を4倍に増幅しているこ
とになる(P=E^2/Rより)ので,デシベル表記だけを見れば,電圧で
1000倍,電力で100万倍だな,とどちらにも読むことができます.)
入力Aか入力Bいずれか一方でも正の電圧をかけると,トランジス
タが動作して,コレクタエミッタ間が導通し,出力は0になるので,
これはNOR(NOT OR)の動作ということになります.正解は1番.ダ
イオードはAからB,あるいはBからAに電流が流れ込むことを阻
止するためのものです.
オペアンプの動作を答える問題.オペアンプは入力端子の電圧の差
を増幅する,ということと,図1が反転増幅器を表していることを
知っていれば解けると思います.3番が正解.
(1) 図1に示すようにVi[V]を「-」端子に加えたとき,出力電圧Vo
は大きさがViのA倍で,位相がViと[逆位相]となる.
(2) 図2に示すようにVi[V]を「+」端子と「-」端子に共通に加えた
とき,出力電圧Voの大きさはほぼ[0[V]]である.
PLLの出力周波数を求める問題.基準発信器から1/M分周器を通って
位相比較器に入る交流の周波数はM=8なので1/8[MHz]です.これに
出力周波数f0の1/N分周の周波数が等しくなるようにf0が決まって
いくということなので,N=16と与えられていますからf0/16=1/8が
成り立つようにf0は決まります.よってf0=16/8=2[MHz]ということ
で2番が正解.
直接FM方式の送信機の構成図を完成させる問題.まずAFC回路がな
いものとして考えます.直接FM方式では,音声信号をもとに直接
発振器の周波数を制御します.周波数混合器は入力信号の積をとっ
て和信号や差信号を作り出す回路ですので,発振器の周波数の制御
はできません.一方可変リアクタンス回路は,入力に応じてリアク
タンスを変化させる回路ですから,これを使えばLC発振器の周波数
を変えることができます.ということで,Aは可変リアクタンス回
路ということになります.1番か2番かに絞られます.Bはどうで
しょう.周波数弁別器は,周波数の高低を電圧の高低として出力
する回路で,入力も出力も1つですから,Bの回路には成りえませ
ん.また,Bの入力はLC発振器の出力と水晶発振器からの出力で,
Bの出力は中間周波増幅器に入っています.ということは,2つの
入力から新しい周波数を作っていることになります.ここから,
Bは周波数混合器と決めることができます.こうして正解の1番が
導けました.
変調率が60%ということは,無変調時の振幅をCとおくと,
C-B=C*0.6かつA=C+(C-B)が成り立つことになります.最初の式は
(1-0.6)C=0.4C=Bが,2番目の式はA+B=2Cと変形できますので,こ
こからCを消去するとA+B=5*0.4C=5B,よってA=4Bとなります.A=2
より4B=2,B=0.5[V]となります.5番が正解.
暗記問題.初段の雑音係数がとにかく低いことと,同調回路→LC並
列共振回路→帯域フィルタという連想が思い浮かべば簡単に解けま
すね.5番が正解.
(1) 総合利得および高周波増幅器の利得が充分大きいとき,受信機
の感度は,初段の[雑音指数]でほぼ決まる.
(2) 高周波増幅器の同調回路は,希望する受信周波数を選択するた
めの[帯域]フィルタとして働くほか,主として[影像(イメージ)]
周波数混信を除去するために設けられる.
ノイズブランカの知識を問う問題.これも暗記ですね.ゲート=門
ということで,Aはすぐわかるでしょう.スケルチはFM受信機で入
力がないときの雑音をカットするもので,Bから除外できることが
わかれば,正解の1番が導けます.
(1) 衝撃性雑音は,自動車の点火プラグ等から発生する急峻で幅の
狭いパルス波のため,信号がその瞬間にとぎれても通話品質にはほ
とんど影響を与えない.
(2) ノイズブランカは,雑音が重畳した中間周波信号を,信号系と
は別系の雑音増幅器で増幅し,雑音検波およびパルス増幅を行って
波形の整ったパルスとし,このパルスによって信号系の[ゲート回
路]を開閉して,雑音および信号を除去する.
(3) ノイズブランカのほか,衝撃性雑音を抑制するのに有効な回路
は,[ノイズリミタ]回路である.
間違い探し.1番から順番に…って,おーいきなり1番違ってるじ
ゃないですか.受信入力がなくなった時に大きな雑音がでるのはFM
受信機ですし,AGCじゃなくてスケルチですし.わかりやすすぎ.
2,3,4番はこのとおりですので,素直に読んで覚えましょう.
トランスの巻線比が1:1なんですからViがそのまま出力に出てると
いうことですね.理想的に動作するというのですからダイオードで
の電圧効果も考えないので,CにViがそのままかかるとしてよいと.
するとコンデンサは交流の最大値を記録するはずですので,実効値
はその1/√2倍ということです.148/1.41≒105[V]ということで4
番が正解.
DC-DCコンバータの構成図を完成させる問題,DC-DCですから直流を
入れて直流を出すのですが,電圧を上げたり下げたりというときに
使うものです.後段が整流-平滑とありますから,整流回路への入力
は交流だろうと想像されます.定電流回路や充電器は直流を出力す
るものですから除外できます.つまりBとしてはトランスのみが残
る.トランスの入力は交流でないと意味がありませんから,Aの回
路の出力も交流でなければならない.定電圧回路は直流出力ですか
ら除外できる.こうして2番だけが残ります.いったん交流にして
おいて,電圧をトランスで変えて,整流平滑して直流を取り出すと
いう構成になっています.
水平面における指向性が無指向性になるアンテナはどれかを答える
問題.1番の八木アンテナは水平に置いても垂直に置いても無指向
性にはならないので除外.2番の対数周期アンテナ(ログペリオデ
ィックアンテナ)も指向性が出てしまいますから同じく除外.3番
のグランドプレーンは,垂直1/4波長ダイポールアンテナに類似
した指向特性をもつので,水平面に無指向性という条件を満たしま
す.4番の逆Vアンテナは,水平1/2波長ダイポールアンテナの
一族ですので,水平面には8の字特性をもってしまいます.5番の
キュビカルクワッドアンテナは八木アンテナのように導波器と反射
器を備えた構造になっていて,無指向性にはなりません.よって3
番のみが条件を満たすということで正解.
八木アンテナが半波長ダイポールアンテナの1/8の電力で同じ性能
を示すということは,八木アンテナがダイポールアンテナの8倍の
(相対)利得をもっているということです.デシベルで表すと
10log8=10log(2^3)=30log2=30*0.3=9[dB]となります.2番が正解.
BとCは迷わず選べますが,Aが少し迷いますかね.「誘電体損」は
同軸ケーブルなどで出てくる言葉ですね.5番が正解.
(1) 接地アンテナの電力損失は,ほとんど接地抵抗による[熱]損失
であるので,このアンテナの放射効率をよくするためには,接地抵
抗を[小さく]する必要がある.
(2) 乾燥地など大地の導電率が悪い所での設置のためには,地上に
導線や導線網を張り,これらと大地との容量を通して接地効果を得
る[カウンターポイズ]が用いられる.
HF帯ではVHF帯以上と違って,水平ダイポールの局もバーチカルの
局も混在していますので,偏波があまり関係なくなるんだな,とい
う類推でBは「だ円」とすぐ選べると思います.Cは偏波の状態の変
で生じるフェージングっていうんだから「偏波性」だよなあ,と常
識問題.さて2番か4番か.結局Aで迷うことになるんでしょうね.
「地球磁界」なんだそうで,4番が正解.
ダイポールアンテナから放射された短波(HF)帯の水平偏波の電波が
電離層で反射して伝搬するとき,電波は[地球磁界]の影響をうけて
[だ円]偏波となって地上に到達する.このため,受信点では垂直偏
波用のアンテナでも受信できるようになるが,この偏波の状態は時
間的に変化するため[偏波性]フェージングを生ずる.
MUF,LUF,FOTの知識を問う問題.それぞれ最高使用周波数,最低使
用周波数,最適運用周波数と訳されるのでした.1番と5番はそれ
ぞれMUFとLUFの定義ですから正しい(ゆえに除外).3番はFOTの
定義でこれも正しい(除外).昼間は電離層の働きが強くなるので
4番も正しい(除外).よって2番が残ります.第一種減衰という
電離層を突き抜けるときの減衰で,周波数が高くなるほど減衰は小
さくなりますからこれが誤り(つまり正解).第二種減衰(電離層
で反射するときの減衰,というか突き抜けて失われてしまうことに
よる減衰)とあれば正しいことになります.
高周波電流といえば熱電形,ということで正解は3番,で終わりな
んですが,まあ丁寧に.4番はいちばんポピュラーな電流計ですが,
直流電流用.1番,2番,5番は交流電流を測れますが,正弦波交
流以外では誤差を生じます.測りたい高周波電流はたいてい変調さ
れていますから,正しい実効値を計測するにはいったん熱(電流の
2乗に比例)に直して,熱に比例する電流を発生する熱電対を用い
るのが一番望ましい(ただし変化の激しい電流の測定には不向きで
すが)ということです.
J3E(SSB)波の出力電力を測定する方法を問う問題.日本の法令(電
波法施行規則)ではJ3E波の電力は尖頭電力で表すことになっている
ので,ここで最終的に測りたいのは尖頭電力,すなわち1周期単位
で電力を細かく計算したときの最大電力,です.(ここで1番か5
番かに選択肢は絞られる.)一方CM形電力計が測れるのは平均電力,
つまりある時間内での電力の平均値,です.高速に変化する電力は
CM形電力計では直接測れません.(ここで回答は5番に確定.)で
はどうやって尖頭電力を測るのかというと,これも法令(無線設備
規則)で決まっていて,「一の変調周波数によつて送信出力の飽和
レベルで変調した場合の平均電力とする」とあります.つまり送信
機の飽和電力を求めることになります.
(1) 低周波発振器の発振周波数を1,500[Hz]とし,その出力をレベ
ル計で監視して常に一定に保ち,可変減衰器を変化させてSSB送信
機への変調入力を順次増加させ,SSB送信機から擬似空中線に供給
される[平均電力]を,CM形電力計の入射電力と反射電力の差から求
める.
(2) この操作をSSB送信機の出力電力が最大になるまで繰り返し行
い,変調入力対出力電力のグラフを作り,[飽和電力]を読み取る.
このときの[飽和電力]の値がSSB送信機から出力されるJ3E電波の
[尖頭電力]となる.
電気抵抗の式R=ρd/Sを思い出せばすぐ答えられますね.
アは誤り(2).断面積に反比例します.
イは正しい(1).式のとおり.
ウは誤り(2).抵抗率に比例します.
エは正しい(1).
オは正しい(1).半導体は導体と不導体の中間の抵抗率を示すもの
をいう.
ダイオードに関する基礎知識を問う問題.シリコンダイオードの順
方向の電圧降下は約0.6Vです.
(1) P形半導体とN形半導体を接合したものをPN接合ダイオードとい
い,シリコンを用いた接合ダイオードは逆方向電流が少なく,順方
向の[内部電圧降下]も小さいので整流素子として広く用いられてい
る.
(2) PN接合ダイオードに加える逆方向電圧を大きくしていくと,あ
る電圧で電流が急激に増加する.これを[降伏]現象といい,この特
性を利用するダイオードを[ツェナー]ダイオードという.
(3) N形またはP形半導体に金属針を接触させたダイオードを[点接
触]ダイオードといい,一般に高周波の[検波器]等に用いられる.
アは「単峰特性」と入れてもよさそうですし,オは「感度」と入れ
たくなってしまいます.回答をみるとなるほどと思いますが,なか
なか意地の悪い問題に思えます.
(1) 選択度は,通過帯域内の周波数特性が[平坦]であり,通過帯域
の両側では[減衰傾度]の大きい特性が求められる.
(2) 中間周波変成器で一般に用いられるものは,一次および二次側
に同調回路をもつ[複同調]形である.この同調回路による中間周波
帯域の周波数特性を大きく分けると,[単峰特性]および双峰特性が
あり,双峰特性の中間周波変成器は,通過帯域幅を十分広くして[忠
実度]を良くすることができる.
正しく暗記しましょう問題.
デリンジャ現象は,受信電界強度が突然[低く]なり,この状態が短
いもので数分,長いもので[数時間]続く現象であり,電波伝搬路に
[日照]がある場合に発生する.また,受信電界強度がデリンジャ現
象のように突然変化するのではなく,徐々に低下し,このような状
態が数日続くじょう乱現象を[電離層(磁気)あらし]という.これ
らの発生原因は[太陽活動]に起因している.
オの「スペクトルアナライザ」ってのは,ちょっと釈然としない
なあと.周波数軸で見た方が,信号と非信号(雑音等)を分離し
て観察しやすいかも,とは思いますが.
(1) スペクトルアナライザは,信号に含まれる[周波数成分ごとの
振幅]を観測できる.
(2) オシロスコープは,信号の[波形]を観測できる.
(3) オシロスコープの表示器の横軸は時間軸を,また,スペクトル
アナライザの表示器の[横軸]は周波数軸を表す.
(4) スペクトルアナライザは分解能帯域幅を所定の範囲で変えるこ
とが[できる].
(5) レベル測定に用いた場合,感度が高く,より弱い信号レベルの
測定ができるのは,[スペクトルアナライザ]である.
ちまたで言われるほどやさしい問題だとは思わないのですが…新問
が少ない,ということでしょうかね.私は難しめの設定だなあと思
ったのですがさて.
基本中の基本.しっかり5点をゲットしてください.3番が正解.
図に示すように,プラスに帯電している物体aに,帯電していない
導体bを近づけると,導体bにおいて,物体aに近い側には[マイナス]
の電荷が生じ,物体aに遠い側には[プラス]の電荷が生ずる.この
現象を[静電誘導]という.
電気抵抗の式R=ρd/Sを頭に思い浮かべてください.2番と4番は
式通りですので除外.さて,ρは導電率だっけ?抵抗率だっけ?は
い,抵抗率の方ですね.したがって1番が誤り(正解).
R,C,Lの直列接続で,R=12[Ω],XC=18[Ω],XL=34[Ω]のときの合
成インピーダンスを求める問題.2アマだと公式を覚えて解かない
といけないのですよね.Z=√(R^2+(XL-XC)^2)に数値を当てはめて,
12^2+(34-18)^2=144+256=400なのでZ=√400=20[Ω].正解は5番.
直列接続の場合,各素子に流れる電流は同じですが,各素子に掛か
る電圧について,位相のずれを考えないといけません.V=IZなので,
コイルでは電流に対して電圧が90度進み,逆にコンデンサでは90度
遅れます.したがって,コイルとコンデンサに掛かる電圧の位相は
180度ずれている,つまり打ち消しあうことになります.抵抗では
位相のずれはおきません.抵抗とコイル・コンデンサの電圧の位相の
ずれは90度になりますので,インピーダンスはその対角線成分となり
ますから,さっきの式が導かれるわけです.
1アマ工学のA-4と全く同じで抵抗の値もほぼ同じ(R3とR4の値が
逆)という問題です.
この回路のab間は,R1とR2の並列接続と,R3とR4の直列接続にR5を
並列接続したものとを,直列に接続したものになっています.
順序よく解いていきましょう.R4=10[kΩ]にI4=4[mA]の電流が流れ
ているので,R4の両端の電圧V4はV4=I4xR4=4x10^(-3)x10x10^3=40[V]
となります.R3とR4は直列接続ですから,R3=2[kΩ]に流れる電流
をI3とするとI3=I4のはずです.したがってR3の両端の電圧V3は
V3=I4xR4=4x10^(-3)x2x10^3=8[V]です.R5=8[kΩ]の両端の電圧
V5はV5=V3+V4=40+8=48[V]と計算できます.よってR5に流れる電流
I5はI5=V5/R5=48/(8x10^3)=3x10^(-3)=6[mA]です.
5番が正解.
2アマ問題はここで終わりですが,1アマ問題ではab間の電圧を求
めていますので,この先がもう少しあります.やってみましょう.
R1とR2の並列接続による合成抵抗をR12とおけば,1/R12=1/R1+1/R2に
よって計算できます.すなわち1/R12=1/4+1/6=3/12+2/12=5/12なので
R12=12/5=2.4[kΩ]となります.これにIx=I4+I5=4+6=10[mA]の電流が
流れるのですから,R12間の電圧VxはVx=IxxR12=10x10(-3)x2.4x10^3=
24[V]となります.したがってab間の電圧は24+48=72[V]となります.
各種半導体素子の知識を問う問題.1番が誤り(正解).サーミス
タは温度の変化により抵抗値が大きく変化する素子です.電子回路
の温度補償用に用いられるのは本当ですが,それは,負の温度係数
をもつサーミスタ(温度が上がると抵抗値が下がる)を使って,通
常の素子の正の温度係数(温度が上がると抵抗値が上がる)を打ち
消すようにしたときです.
FETの図記号は(普通の)トランジスタの図記号より覚えにくいで
すが,試験では頻出しますのでがんばって覚えましょう.矢印が内
向きならNチャネル,外向きならPチャネルです.シンプルなのが接
合型,ややこしいのがMOS形w.ベース,エミッタ,コレクタじゃ
なくて,ゲート,ソース,ドレインなのもいいですね.
この問題は,Bがゲートだとわかっていれば,PチャネルかNチャネ
ルかはわからなくても解けますね.4番が正解.
水晶振動子の電気的等価回路を答える暗記問題.基本はLC直列共振
回路で,これにQを決めるRが直列につながり,水晶振動子の構造に
起因するCが並列につながった構造となります.4番が正解.
トランジスタ増幅回路の知識を問う問題.入力をベースから入れて,
出力をエミッタから取り出しているので,コレクタが入出力共通な
ので「コレクタ接地」回路と呼ばれます.ViとVoの差はベース-エ
ミッタ間の電位差つまり通常0.6Vほどですので,ほぼ同じ,つまり
比は1となります.コレクタ側から出力を取り出すと逆相になりま
すが,エミッタ側から取り出した場合は同相となります.3番が正解.
(1) 回路は[コレクタ接地]回路である.
(2) 電圧増幅度Vo/Viの大きさは,ほぼ[1]である.
(3) ViとVoの位相は,[同相]である.
これはどれも迷わず答えられるでしょう.1番が正解.
(1) デジタル伝送では,信号を標本化(サンプリング)して,[量
子化]および符号化を行いデジタル信号に変換して伝送するため,
信号の劣化が少ない.
(2) 信号を[圧縮]し,不要な情報を低減して伝送することにより,
占有周波数帯幅を狭くできるので,周波数利用の効率化が図れる.
(3) デジタル信号に変換された音声,画像およびデータ等の情報を
効率的に伝送する方法として,[多重化]などがある.
高周波出力電力が240[W]で,効率が60[%]だというのだから,電力
増幅器自体は240/0.6=400[W]の電力を消費するということですね.
P=VIより400=8Vを満たすVは50[V]となります.2番が正解.
1番のIDC回路は瞬時周波数偏移制御回路でFM送信機で出てくる回
路.2番の平衡変調器は,DSB波を作る回路でSSB送信機で使います.
これが正解.3番のプレエンファシス回路は高音を強調して送信す
ることで音質改善のためにFM送信機で出てくる回路.4番のクラリ
ファイヤ回路は受信周波数の微調整に用いる回路で,SSB受信機で
出てくる回路.
トラッキングエラーが起きると,本来の中間周波数とずれたところ
に変換されてしまい,IFT(中間周波トランス)の帯域と合わなく
なるわけですね.ということで,1番,3番,4番は起こりえます.
2番は単一調整とは関係ない事項なので,これが正解.
リミッタ(振幅制限器)の知識を問う問題.周波数弁別器にたとえ
ばフォスターシーリー回路を用いた場合,入力信号に振幅の変動が
あると出力に影響してしまうので,リミッタが必要です.
(1) FM受信機では,中間周波増幅器と[周波数弁別器]との間に,振
幅制限器を挿入して,この段までに入ってくる雑音,混信,その他
によるAM成分を除去し,中間周波信号の振幅を一定に保つようにす
る.
(2) 振幅制限器は,ある電圧[以上]の入力に対しては出力電圧が一
定になるような特性をもつ回路であり,これを用いることにより,
受信機出力の信号対雑音比(S/N)の改善や復調された信号波のひず
みを低減することができる.
与えられた公式に正しく数値を入れて計算しましょう問題.
ループの直径が0.4[m]なので半径0.2[m],したがって面積は
A=0.2x0.2x3.14=0.04x3.14.周波数15[MHz]の波長λは300/15=20[m],
ということで準備ができました.
he=2x3.14x0.04x3.14x5/20=0.02x3.14x3.14≒0.197[m]ということで
1番の0.2[m]が一番近いので正解.
1番は誤り.素子Aは導波器.2番も誤り.素子Bは放射器.3番
も誤り.素子Cは反射器.4番は誤り.導波器は反射器よりも短い.
5番は正解.この図では放射器はフォールデットダイポールになっ
ていますね.
ドプラ効果についての問題.救急車が近づくときピーポピーポの音
は高くなって,前を通り過ぎて離れていくと音が低くなる,という
のを思い出せば,するするっと解けますね.3番が正解.
周回衛星から発射される電波は,衛星が受信点に近づくときには送
信周波数より[高い]周波数で受信され,受信点に最も近づいたとき
には[送信周波数と同じ]周波数で受信される.また,衛星が受信点
から遠ざかるときには[送信周波数より低い]周波数で受信される.
文章から明らかにEスポのことを問うている問題ではないですから,
ラジオダクトというのは問題なく答えられると思います.1番か4
番かですが,ラジオダクト→屈折率と暗記してください.4番が正解.
気象状況によって大気の[屈折率]の高さ方向の分布が逆転した層が
できると,VHF帯以上の周波数の電波がこの層内で反射を繰り返し
ながら遠距離まで到達することがある.このような電波を閉じ込め
て伝搬させる層のことを[ラジオダクト]という.
1回の繰り返しが横軸2目盛分となっていますから,0.8[ms]で1
周期ということになります.周波数は周期の逆数ですから,
1/(0.8x10^(-3))= (5/4)x(10^3)=1.25[kHz]となって,4番が正解.
アナログテスタの使い方を問う問題.いまどき持っている人の方が
少ないかも?
1番は正しい.最初にゼロ点に合わせましょう.
2番は正しい.テスタを傾けてはいけません.
3番が誤り(したがって正解).電圧計にはなるべく電流が流れな
い方がよいので,内部抵抗は高くないといけません.
4番は正しい.テスタの指示値は正弦波交流の実効値を表示するよ
うに合わせてあり,整流形電圧計自体は平均値を測っています.正
弦波の場合,実効値=最大値×(1/√2)であり,さらに平均値=最
大値×(2/π)となる関係があります.したがって実効値=(平均値
×(π/2))×(1/√2)=平均値×(3.1415/2.8284)≒平均値×1.11,
すなわち,平均値の1.11倍がテスタの指示値となるということです.
方形波は最大値=平均値ですから,方形波電圧の最大値の1.11倍が
テスターの指示値となります.
5番は正しい.さらに言えば,測定する電圧・電流が未知の場合は,
レンジの大きい方から測っていって,必要なレンジまで小さくして
いくように操作します.間違えるとヒューズが切れてテスターが動
かなくなります.(切っちゃうと買いに行くのが面倒でねえ…と涙
目.)
まず入力が2本なので,三相交流ではないですから5番が除外され
ます.ダイオードが2本使ってあって,変圧器2次側の中線(マイ
ナス端子)に対して,上の線の側の電圧が高くなる場合と,下の線
の側の電圧が高くなる場合の双方について,ダイオードを通じてプ
ラス端子に電圧が出てくるので,これは全波整流をやっていること
になります.しかし倍電圧整流を行うためのコンデンサは見当たり
ません.ということで2番が正解となります.
コンダクタンス,覚えてましたか?Sはジーメンスと読みます.古
くはΩを上下ひっくり返した記号を使い,モーといいました.
(ohm <-> mho)
(1) 電流の大きさは,導線の断面を毎秒通過する[電気量]で表され
る.すなわち,1秒間に1[C]の[電気量]が通過するとき,その電流
は1[A]となる.また,流れる方向が変化する電流を[交流]という.
(2) 導電性物質上の2点間の電位差または電圧V[V]と,その間に流
れる電流I[A]との間には,定数をR[Ω]およびG[S]とすると,V=RI
またはI=GVで表される比例関係が成り立つ.これを[オーム]の法則
といい,比例定数R[Ω]を[抵抗],G[S]を[コンダクタンス]という.
1は正しい(1).OR回路の出力に○を付けてNOR回路.
2は正しい(1).三角はバッファの意味だが,出力に○がついて
真偽値が反転していることを示している.
3は正しい(1).
4は誤り(2).これはNAND回路.
5は誤り(2).これはAND回路.
VSWRと給電線上の定在波について問う問題.実際の無線局の運用でも
SWRは常に意識すべき重要事項ですから,試験対策にとどまらずしっか
りマスターしたいもの.
VSWRは[電圧定在波比]のことであり,給電線上に[定在波]が生じた
場合,その電圧の[最大]値V1と[最小]値V2との比V1/V2のことであ
る.また,給電線のVSWRの値が[1]に近いほど,反射損が少ないこ
とを表している.
熱電形電流計についての問題.計器の名前は「可動コイル」しか出
てこないから,ウは何も考えずに解けますね.いったん電流を熱に
変えることによって,正弦波でない交流でも正しく実効値を測るこ
とができるのもこの電流計の長所です.
(1) 図において,aの部分は[熱線]で,bの部分は[熱電対]であり,
指示計には[可動コイル]形計器が用いられる.
(2) 熱電(対)形電流計は直流電流および交流電流の[実効値]を測
定でき,図中のaの部分のインピーダンスが極めて[小さい]ため,
高周波電流の測定にも適する.
アの放電時間,エの24,オの60は迷わず答えられると思います.ウ
の直並列も,選択肢からはまあこれしかないのでいいでしょう.イ
が迷いますね.答えは10なんだけど,日本の自動車用バッテリーで
は5時間率,欧米では20時間率,バイクのバッテリーは10時間率で
容量を表すそうなので,「通常は10時間率」の「通常」はどこの世
界の約束なのでしょうね.まあ割り切って暗記するしかないわけで
すが.
(1) 蓄電池の容量は,放電電流の大きさと[放電時間]の積で表され,
通常は[10]時間率の放電電流が用いられる.
(2) 負荷に供給される電圧および電流に応じて複数の電池を接続し
て用いることがある.図に示すように,1個の電圧が12[V]で容量
が30[Ah]の蓄電池4個を組み合わせて[直並列]で接続したとき,合
成電圧の値は[24][V]及び合成容量の値は[60][Ah]となる.
難問奇問は見当たりません.みなさん出来はよかったんじゃないで
しょうか.
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