電源投入の儀


古い無線機は怖い

しばらく通電されていなかった無線機の通電は、怖い。特に高電圧を扱う真空管終段機は、ともかく電源周りが怖い。一歩間違えると爆発炎上だからだ。

電解コンデンサが噴き電解液を撒き散らす、タンタルコンがショートモードで飛んで電源が短絡、ダイオードやパワートランジスタが焼けて炎上・・・古い無線機の電源トラブル事例には枚挙に暇がない。ああ恐ろしい。

基本に忠実にやりましょう。

901に限らず、年単位で電源を入れてない素性不明の真空管終段機にいきなり電源投入し100Vを掛けるのは、中年が準備運動なしにいきなりフルマラソンするようなものです。労わらないとですね。

  1. 安全策としては、ひとまず高電圧がかかる電解コンデンサをはじめから交換するのがベターです。少なくとも、形状的に膨らんでる(脱ガスしてる)個体はかなり危険な状況になっています。チューブラタイプの高圧電解コンも古いのは怪しいので取り替えちゃいましょう。
  2. 電源部の整流ダイオードも、先に交換してから火を入れる方が安全です。
  3. 自宅にスライダックがあるのであれば、20VAC位から始めて、10V/30分ずつ、ゆっくり時間をかけていくと、無事通電できることもあります。いきなり100Vバーンはやめましょう。ひとまずファイナルとドライバははずしておくのをお忘れなきよう。
  4. ファイナルとドライバははずしたついでに、フィラメントの通電確認、もし真空管試験機があれば増幅しそうか確認ください。真空管がガス管と化している(gassy tube)場合もあります。
  5. あまりお勧めできませんが、もしどうしても気合でいきなり電源を入れたい方は・・・お止めしません。901のPOWERスイッチを上に倒す前に、己が信ずる神仏によく祈ってください。家主はクリスチャンのため、十字を切ることに致しております。

家主の901の場合

  1. 電源投入 - 電解コンデンサが膨らんでたりはしなかったので、特に交換せずスライダックでジワジワ通電する方針を採りました。無事投入成功。幸い、号砲は鳴り響きませんでした。
  2. ブロックコンデンサ交換 - でも一応、ファイナル用平滑だけは、若松通商で売っていた@200円の150uF 450Vに交換しておきました。

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