【書評】 Gordon L Rottman 「Vietnam Gun Trucks」 Osprey


 【書評】 Gordon L Rottman "Vietnam Gun Trucks" Osprey

 自身ヴェトナムで特殊部隊従軍経験を持ち,これまで多くの名著を残してきた著者による,おそらく決定版代表作.  1967年に誕生し,1972年に(一度)消滅した,これまで独立兵科として全く認知されて来なかった知られざる「攻撃兵科」…Gun Truck  その非常的防衛手段としての誕生から,極めて攻撃的な高速歩兵戦車としての(米軍ヴェトナム撤退による)終焉までを,組織編成・戦術・兵器としての発展,独特のメンタリティなどあらゆる麺から描き出している.  たまたま読み合わせる事になったのだが,歴群アーカイヴ「第1次世界大戦・2」の冒頭の,田村尚也氏による菱形戦車論と比較すると非常に興味深い.

 っても原書読めねえよ…というそこの貴方,はっきり言ってこれ,英語読めない新規移民米兵向きの手引き本です.  終章"ASSESSMENT"を締めくくるこのパラグラフの意味が取れれば大丈夫. " It would be 40 years later,in iraq,but the Army would find itself in need of convoy escort and faced an ingenious and even more deadly enemy determined to ambush convoys. Atypically,the Army initially made no effort to study the successful gun track operations and principles developed in Vietnam. Instead they reinvented the wheel and it proved to be costly"  わずか48ページの一冊で,なにからなにまで完結していることもあり,写真集の次の最初の原書としては最適かと.  …しかしいまごろになって,こんなテーマの本に着手する訳だ,著者.  古巣相手に激怒しているなあ…


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