タイトルに戦史と有りますが,政治や社会情勢についても結構ページを割いていたと思います. (実家に置いて来てしまったので,それぞれの比率は…).
著者がイギリス人の為か,東部戦線の記述があっさりしていますが,通史としてはリデル・ハートの本(薄い方)より読みやすいと思います. (軍事のみに絞ればハートの方ですが…).
難点は「目で見る戦史」と言うわりには,写真の印刷が良くない事と,地図が少ない事. 原著に載っていた写真が,日本語版では少なからず割愛されてるのと,原著ではカラーだった図版が,日本語版では白黒になってる.
「目で見る戦史」をうたう以上,そこは多少高価になるリスクを犯しても,原著のまま載せて欲しかったところ.
後,著者は 「歴史研究の場に,道徳や正義と言う判断基準を持ち込むべきでは無い」 との歴史観を持っているので,好き嫌いが分かれるかもしれません.