【書評】 A・J・P・テイラー「第1次世界大戦――目で見る戦史」


 【書評】 A・J・P・テイラー「第1次世界大戦――目で見る戦史」

 タイトルに戦史と有りますが,政治や社会情勢についても結構ページを割いていたと思います. (実家に置いて来てしまったので,それぞれの比率は…).

 著者がイギリス人の為か,東部戦線の記述があっさりしていますが,通史としてはリデル・ハートの本(薄い方)より読みやすいと思います. (軍事のみに絞ればハートの方ですが…).

 難点は「目で見る戦史」と言うわりには,写真の印刷が良くない事と,地図が少ない事.  原著に載っていた写真が,日本語版では少なからず割愛されてるのと,原著ではカラーだった図版が,日本語版では白黒になってる.

 「目で見る戦史」をうたう以上,そこは多少高価になるリスクを犯しても,原著のまま載せて欲しかったところ.

 後,著者は 「歴史研究の場に,道徳や正義と言う判断基準を持ち込むべきでは無い」 との歴史観を持っているので,好き嫌いが分かれるかもしれません.

軍事板,2011/11/16(水)〜11/17(木)

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