【回答】
以下引用.
http://www.geocities.jp/aobamil/mil-dic/Y.html
<YV20ZC>:三菱重工が開発した魚雷艇用ディーゼルエンジンで,太平洋戦争中から設計を初め,完成は戦後になった.
V型20気筒2サイクル直結ブロワー付きターボチャージド高速ディーゼルで,直結付属品を含む重量は6.6トン.
出力2000馬力,回転数毎分1600回転,減速歯車装置を経て推進軸に結合されている.
魚雷艇1号型,3号型,5号型,7号型に搭載された.
参考:丸スペシャルNo.78
これ,74式戦車のエンジンの原型になった奴なんだ.
レシプロエンジンには,大雑把にいって2サイクル機関と4サイクル機関の2種類がある.
4サイクルは,吸気,圧縮,爆発,排気の4行程で1回,燃料を燃やす.
2サイクルは,圧縮・爆発と排気・吸気の2行程で1回,燃料を燃やす.
2サイクルは,4サイクルに比べて構造がシンプルで,燃費は悪いけど同じ排気量なら倍近い出力が得られる.
ただ,ガソリン燃料の場合,潤滑油を燃料に混ぜて燃やしたりすることと,燃料効率の悪さから民生用では滅びつつある.
ところが,これをディーゼルと組み合わせると,軍用向には小型ハイパワーって美点がより生かされる.
つーわけで,日本海軍が魚雷艇のエンジンとして開発をはじめたわけだが,結局戦争には間に合わなかったのね.
2ストロークの問題として,排気効率というか,ピストンから排気をうまく引き出す工夫が必要なのな.
現代の2ストロークディーゼルは,スーパーチャージャーなんかと組み合わせて文字通り排気を引きずり出す.
で,大戦中の日本では,このスーパーチャージャー部分がネックになってたとかなんとか.