【回答】
機関銃の任務には2種類有って,一つ目は,陣地に固定して防御に当たったり,後方から歩兵の前進を支援する重機関銃と,歩兵に随伴して火力支援を行う軽機関銃とが有ります.
で,重機関銃の開発を禁じられたドイツは,銃身を頻繁に交換する事で長時間の射撃を可能にし,しかも歩兵に随伴出来る程に軽量な,重と軽の機関銃の双方の任務を兼ね備える,「汎用機関銃」を開発しました.
それがMG34で,この他用途機関銃(GPMG)と呼ばれる部類の機関銃が,第2次大戦後は主流となっていきました.
しかし,フルオート射撃可能な突撃ライフルを各国が採用しだすと,以前はライフル弾をそのまま機関銃弾として使用してきた(厳密にいえば装薬量が機関銃用が多めなので,若干異なる)けども,突撃ライフル弾は弱めなので,LAW(分隊支援火器)という,突撃ライフル弾を利用した支援機関銃が作られるようになりました.
分隊支援火器は軽機関銃と言ってもいいでしょう.
MG34とMG42に注目していた米軍が,MG42と自動ライフルFG42を参考にして設計したのが,多用途機関銃M60です.
当初は,小銃弾と弾丸を共有する予定でしたが,米陸軍が使用小銃をM14からM16へスイッチしてしまった為,結果的に相違が生まれましたが(7.62mmと5.56mm),分隊支援火器としての威力は十分な物に成りました.
では何故,全員に持たせないのかと言えば,機関銃としては軽量とは言え,11kgもあり,3kg〜5kgの自動小銃に比べ,当然機動性に劣ります.