【回答】
モノは
http://www1.neweb.ne.jp/wa/note/set.htm
を参照頂くとして.
戦争をするには,当然の事ながら戦費というのが必要になります.
この費用で,兵士の給与から装備品の購入まで行うわけです.
しかし,全部が税金で賄われるわけではなく,戦後に償還すると言うことで,戦時国債を発行する場合もあります.
これでも足りない場合,軍政を敷いている地域では,軍の権限で紙幣を発行します.
これが軍票と呼ばれるもので,政府の法定貨幣と同じ価値を,その占領地域では有することになっていました.
また,戦争終了後,治安が回復した場合は法定貨幣と交換することになっています.
日本の場合は,南方や香港において軍票を乱発し,現地に深刻なインフレーションを引き起こしました.
華北,満州に於いては朝鮮銀行が国債と引き替えに,日本銀行と預金取引をして,中国儲備銀行など,傀儡政府の銀行と帳簿上の取引をし,日本軍が現地で,その銀行から預金を引き出すと言う形を取っていました.
これにより華北,関東軍の駐留経費は全部中国が被り,日本へのインフレーションの影響を最小限に留めています.
日本の場合は,軍票を従来通用していた現地貨幣と強制交換させた上,戦中のインフレーションと敗戦で紙屑同然になったと言う問題があります.
この資産を物価スライドさせて,現在の貨幣価値に換算して支払えと言う訴訟が,香港,シンガポールの華人を中心に起きていますね.