【質問】 旧軍は,6.5mmだった小銃弾を7.7mmにしていますが,何が不満だったのでしょうか?


 【質問】
 旧軍は6.5mmだった小銃弾を7.7mmにしていますが,戦後の流れだと,歩兵の交戦距離はそれほど長くないので,威力はそれほどいらないとされ,威力を落とした銃弾が主流となっています.
 それなら別に,6.5mmのままでも支障がなさそうなのですが,何が不満だったのでしょうか?

 【回答】
 6.5mm弾は他国の小銃と比較して,弱威力で有る事が目立った他は,戦闘距離内での威力は必要にして充分,人馬への殺傷能力を保持していました.

 7.7mm弾に移行した理由としては,上記の威力不足の他,自動火器への不適合から来る,限定的な将来性しか無く,いずれにせよ新しい弾薬への移行が急がれたのです.
 それについては賛否両論ありますが,理想的なのは,6.5mm弾の小銃,軽機関銃と,7.7mm弾の中機関銃・汎用機関銃,13mm以上の重機関銃・車輌塔載機関銃と,用途に拠って3種類程度に弾種を集約する事でした.

 実際にはそれらの整備の最中に,大東亜戦争の戦端が開いてしまい,結局何種類もの小銃弾薬,機関銃弾薬を,ただでさえ乏しい兵站能力を酷使して補給せねばならず,その混乱は,前線の火器が「補給を受けたのに不適合な弾薬が来たので」戦闘継続が不可能と言う,近代軍としては非常に恥ずかしい状況へと追い込まれたのです.

三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板,2010/12/05(日)

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