【回答】
まず,何故対戦闘機戦で対進戦が発生しにくいか.
対戦闘機戦でもっとも重要なことは,いかにして奇襲による一撃離脱をかけるかです.
相手が気づかぬうちに,さっと一撃をかけ,素早く離脱,これで勝負は7割方決まります.
巴戦に入るのは,更に追撃をかけるとき,逆襲のとき,双方相手に気づき奇襲が不可能になったときなどで,基本的にどの国の軍も対戦闘機戦の要は,奇襲による一撃離脱です.
(余談ですが,一般に言われているように,米軍だけが一撃離脱していたわけでの無く,日本軍が一撃離脱を知らなかった事実もないです)
ところで,人間の目はどの方向に向かっているでしょうか?
当然前です.
では奇襲をかけようとするとき,相手の正面から逝くのと,それ以外の方向から逝くのでは,どちらが発見されがたいでしょうか?
それを考えれば,自ずと対戦闘機戦で対進戦となりにくいことがわかります.
一方,対爆撃機戦で対進戦は,有効な手段となります.
まず,爆撃機相手の奇襲が難しいこと.
これは相手の目の数が問題です.
そして奇襲のメリットが少ないこと.
何故,対戦闘機戦で奇襲をかけるかと言えば,全力で動く戦闘機を捕らえるのが面倒だからです.
それに対し爆撃機は鈍重ですし,爆撃行程に入っていれば全く動きません.
また,対応時間が短くなるのも重要です.
爆撃機相手に後方などから突っ込むと,相手の防御火力を長時間浴び続けることになりますが,正面からなら(自分もそうなりますが)射撃機会が減り,その分自分が敵弾を食らう可能性も減ります.
さらに,爆撃機の場合,直前方に向けられる機銃の数が少ない,多発機の場合は操縦席を直撃もできる,それに慌てふためいて編隊を崩してくれれば,個別に料理できる,てところでしょうか….
B-17などは後に,前方機銃を追加装備しているほどです.
しかし対進戦は,空中衝突の可能性も高く,正に諸刃の剣,
素人にはお勧めできません.